- Amazon.co.jp ・本 (276ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163161709
感想・レビュー・書評
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四十五歳の作家の夫を助手に、夫の友人の警察官等が持ち込む事件の謎を妻が家にいながら解いて見せる。長年の安定感、安心感のある夫婦仲や庭のミミズクの餌付けが微笑ましい。全体の懐かしい雰囲気やお料理にほっこりする。友人の話に一々茶々を入れる夫や、考えが足りなくて現場を荒らしてしまった参考人も可愛かった。
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日本のコージーミステリーで調べたら、出てきたので読んでみました。昭和な感じの子供のいないご夫婦。気の回る賢い奥様。面白かったけど、主人公の合いの手が割と鬱陶しくて私は少しイライラさせられた。この人の良さがあまり分からない。なんで奥さんはこの人を選んだんだろうとか思ってしまった。
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例のパターン 奥さま探偵と書けない作家と 冴えない彼の友達が織り成す事件解決シリーズ。
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グータラ作家の僕の家に訪れる河田刑事。
その狙いは妻の手料理と名推理。
おいしいものとミステリーの両方が好きな
私にぴったりな1冊。 -
とってもおもしろい。
なにがって、小説家の主人公が、である。
表現がいちいちひょうきんで、友人の河田さんとのやりとりが痛快で漫才みたい(^-^)
謎解きミステリー度は低いけど、美味しそうな料理と痛風でサボりぐせのある主人公がとっても良い(^-^) -
なんていい奥さんかしら!
所々クスッと笑えて面白かった -
2014 7 19読了
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作家が香川県出身ということと、書店で表紙を見ていて気になり図書館で借りてみた。
オリーブの木が庭にあったりするのはやはり、香川をイメージしやすいなと思いました。
奥様は魔女ならぬ名探偵で、しかも素敵な奥様なのでおいしそうなお食事がでてきていいな~って感じです。
のんびりした夫婦生活もかいま見れて心がどこかあたたまるきがしました。 -
主人公の「ぼく」は小説家で、奥さんとふたりで八王子の山間にある古い一軒家で静かに暮らしている。そこへ奥さんの美味しい料理をあてにして訪ねてくる「ぼく」の友人たち。彼らはいつも、「ぼく」と酒を酌み交わしながら悩み事を打ち明ける。それを見事に解決するのはいつも奥さんなのだった。
食べ物を扱った小説として雑誌『ダ・ヴィンチ』で紹介されていたので、特に期待もせず図書館で借りたのだけど、思いがけず大当たりだった。
すごく好み。大好きな庄野潤三が描くような、折り目正しく清潔で穏やかな日常。
主人公の「ぼく」と奥さん、年の頃は多分40代前半くらいか?子供がいない静かな生活。奥さんは趣味も兼ねて和裁の頼まれごとをしている。夏はエアコンを使わず、窓を開け放して蚊取り線香とうちわ、冬は火鉢。アナログな生活ぶりが昭和初期みたいだけれど、冒頭で「ぼく」が小説を書くためにパソコンを使う場面があったのを思い出し、そうだ現代の話だったと脳内でのビジュアル化を訂正しながら読み進める(ちなみに脳内キャスティングでは「ぼく」は田辺誠一)。
飄々としていて、とぼけていて、どんな人の心にもスッと入ってくる屈託のない「ぼく」と、はんなりと落ち着いた奥さんのコンビがとてもいい。仲の良い夫婦で、奥さんが熱を出して寝込んだ時の「ぼく」の様子がとても微笑ましい。
奥さんが事件を解決したことに味をしめて、後半は「ぼく」の悪友である刑事ばかりが相談に来る。当然、その内容も血生臭くなってきて、他人の浮気話だけでも暗い気持ちになってしまう奥さんには負担が大きいのではないかと心配になってしまう。
ミステリ要素よりも、ふたりの静かな生活ぶりをいつまでも読んでいたくなる気持ちのよい小説だった。
タイトルは、ふたりが暮らす家の庭にオリーブの木があって、そこに奥さんが餌付けしたミミズクが毎日訪ねてくるところから。平和の象徴であるオリーブが「ぼく」、知恵の象徴ミミズクが奥さんということだろうか。 -
ある作家が見る人、奥様が安楽椅子探偵。
とても素敵な奥様で、二人の関係にほんのり嬉しくなる。
出てくる料理も美味しそうで、良い家庭だなと、ミステリー外にも、読みがいがあった。