水鳥の関 (下)

  • 文藝春秋 (1996年1月1日発売)
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本 ・本 (304ページ) / ISBN・EAN: 9784163162706

感想・レビュー・書評

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  • 江戸時代の一人の女性の波乱万丈な人生を描いたお話。
    美しくて頭もいい、実家はとにかくお金持ちで家族に愛されて、そんな恵まれた女性お美也。
    だけど望むような結婚は出来ず、数々の不幸を経て、最後にはやっと落ち着いた幸せを手に入れる。
    途中までは、この先まだ何か良くないことが起きるのか⁈とハラハラしていたけど、ハッピーエンドでよかった。
    主人公お美也の人生に関わる周りの女性たちの性格や態度を見て、その人たちにも経てきた女の人生があるんだろうな、どこかで違う選択をしたら性格変わっていたのかも、なんて思わせるほどリアルな人間描写だったと思う。
    まぁでも美人でモテモテ、まわりの男性がつい手を差し伸べたくなるお美也、しかもお金はあるからその点ではなんの苦労もしていない超お嬢様、女性なら嫉妬してしまうかも。
    全ては実父が惜しみなくサポートしてくれて、かつ長生きしてくれたから手に入れられた幸せ。この時代の女性が自立して生きることはやはり難しいんだなぁ。

  • 新居宿の本陣の娘お美也の一生を描く長篇時代小説。女性の通行に厳しい新居の関所、娘の千とせとともに、実家の本陣・汐見家で恋しい清次郎と結ばれる日を待つお美也だが、清次郎は藩主の口添えで他家の養子となり、二人の縁は遠のいていく。たとえ生涯結ばれることがなくても、清次郎を信じて生きていくと心に誓うお美也…。運命の荒波に抗い、水鳥のように飛びたくても飛べないお美也が、幸福を模索する女の人生を細やかな筆致で描く。

  • 静岡などを舞台とした作品です。

  • 3/21読了
    後半も波瀾万丈だけど、終わりよければすべてよしかなぁ

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著者プロフィール

東京都生まれ。日本女子大学国文科卒業。戸川幸夫の知遇を得、その推薦で長谷川伸の門下となる。1959年『鏨師』(たがねし)で第41回直木賞を受賞。1991年『花影の花』により、第25回吉川英治文学賞を受賞。また、これまでの業績により、1997年紫綬褒章を、1998年第46回菊池寛賞を受賞。2004年文化功労者に選ばれ、2016年文化勲章を受章した。著書に南町奉行所内与力・隼新八郎がさまざまな事件を解く「はやぶさ新八御用帳」「はやぶさ新八御用旅」シリーズや「御宿かわせみ」シリーズなどがある。

「2019年 『新装版 はやぶさ新八御用帳(十) 幽霊屋敷の女』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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