レキシントンの幽霊

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 1053
レビュー : 118
  • Amazon.co.jp ・本 (235ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163166308

感想・レビュー・書評

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  • 20年ぶりくらいに読んだ。短編集。
    後半の3篇がよかったかな。表題作はよくわからなかった。
    単行本の表紙がいい。

  • 短編集としては「TVピープル」よりもずっといい。最近の村上のひとつの傾向であるホラー小説っぽい「七番目の男」、人間の心の中にある闇の部分についての「緑の獣」、そして(これも村上のとくいとするところであるが)ファンタジーのような物語ながら、ふとしたことをきっかけにすべてが変わってしまい、もう元には戻れなくなってしまうという人間の運命の哀しみを描く「氷男」などバランスがよい。なかでもいわゆる「いじめ」という題材ながら(国語の教科書に載るのもわかる)、実は最後のところで鋭い日本人論になる「沈黙」(外側から日本を見てきた経験が活きているのか?)と、レイモンド・カーヴァーの作品のような深く静かな哀しみをたたえた「トニー滝谷」が良かった。

  • 村上春樹を初めて読んだ。
    十年くらい前に、「トニー滝谷」という映画を誰が原作とか全然考えずに見て、けっこう好きだった。二年くらい前に元少年Aの「絶歌」を読んでいたら「トニー滝谷」のことが書いてあって、「トニー滝谷」って村上春樹が原作だったんだと初めて知った。それで、いつか村上春樹を読もうかなと思う時には「レキシントンの幽霊」を読もうと思っていた。
     
    私は、村上春樹の小説って主人公が「やれやれ」と言いまくるのかと思っていたんだけど、「レキシントンの幽霊」では全然言わなかった。

  • 読みやすい短編集。なかでも『沈黙』がよかった。
    会話している設定なのに聞き手については一切わからないし、話してくれる人が学生時代に受けたいやがらせに関する話。控えめに言ってかなり面白かった。

    人生には古い井戸のようなものがある。
    それは悪意を持って近づいてくる他者かもしれないし、防ぎようのない事故や天災かもしれない。それはまるで落とし穴だ。気づいた時にはもう遅い。近づかないのが一番良いけど、向こうからやってくる場合だってある。
    『沈黙』はそういったものに対する恐怖を感じる短編だった。

  • 短編集。孤独や解放や追憶について。絵が目の前に浮かぶような文章。

  • 不思議な雰囲気の短編集。
    淡々とした文書が心地良い。
    「沈黙」が好き。

  • ④/79

  •  この本読んで改めて思ったんだけど、この人の作品の、特に「死」に関連している作品がすごく心に残る。

  • 淡々とつづられる短編集なのに、ひとつひとつの話しがとても気にかかるのはなぜだろう。個人的には、「沈黙」と「七番目の男」が好き。「レキシントンの幽霊」も結構好き。「沈黙」と「七番目の男」、この2つは何か深い所に降り積もった感じ。また、いつか読み返してみたい。長い年月の話をこんなにも短い小説の中で深々と伝えられるなんて、、、という感じ。

  • 短編集。村上さんが迷走してしまったかのような作品が多い。めくらやなぎ?

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著者プロフィール

村上春樹(むらかみ はるき)
1949年、京都府京都市伏見区生まれ、兵庫県西宮市芦屋市育ち。早稲田大学第一文学部映画演劇科卒。大学在学中にジャズ喫茶「ピーター・キャット」を国分寺・千駄ヶ谷に開店していた(1981年、店を人に譲渡)。1979年にデビュー作の「風の歌を聴け」で群像新人文学賞を受賞。谷崎潤一郎賞、読売文学賞、朝日賞など数々の受賞歴がある。2006年にフランツ・カフカ賞、2009年にイスラエルのエルサレム賞受賞。ノーベル文学賞に最も近い作家の一人と言われており、毎年発表時期に日本国内でニュースになる。事実、村上春樹作品は全世界で翻訳されており、アメリカ・アジアでの評価がとりわけ高い。フィッツジェラルドやレイモンド・カーヴァーなどの作品の翻訳も手がけ、翻訳家としての仕事も高い評価を受ける。翻訳と創作活動を交互に行うことで、作風を変化させ、作家としての成長を続けている。新作が発表されるたび大きな話題となるが、近年は特別番組「村上RADIO」にてラジオDJも務め(不定期放映)、数々の名言も注目を集める。代表作に『風の歌を聴け』『羊をめぐる冒険』『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』『ノルウェイの森』『ねじまき鳥クロニクル』『海辺のカフカ』『1Q84』『騎士団長殺し』。2019年5月9日、対談集『本当の翻訳の話をしよう』を刊行。5月10日、両親と過ごした幼少期と父親の戦争体験、そして自身が親の語りをどう受け止めかたを記したエッセイ「猫を棄てる」を『文藝春秋』に寄稿し、話題となる。

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