引金の履歴

  • 文藝春秋 (1998年4月1日発売)
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感想 : 8
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  • 本 ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163176109

感想・レビュー・書評

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  • タイトル通り、拳銃の履歴を追う。物騒なわけでもない普通の人達がひょんなことから拳銃を手にしたとしたら。

  • 一挺の拳銃が、家庭に恵まれなかったフリーアナウンサー、元警察官、サラリーマン、家出少女、主婦と巡っていくことによって、それぞれのストーリーが展開される。

    ストーリーは現在である「主婦」から過去へ遡るようにして進み、拳銃がどのように渡ってきたのか分かる仕組み。

    拳銃の持つ魔力にそれぞれが翻弄されたり、勇気をもらったりと人物描写がとても細やか。

    更にラストはその拳銃がいかにして世に出てきたかが分かる。

    そのストーリーがまた切なく、感動してしまった。

    乃南作品の中でもお気に入りになった作品でした。

  • 「冷たい誘惑」に改題

  • これがのちの「冷たい誘惑」という題名に変わる書籍。

    何度読んでも飽きないかな。

  • ひとつの小さな拳銃が次々と持ち主を変えていく。
    思いがけず持ち主となった者たちそれぞれが、その存在に慄きつつ大切に撫でさする気持ちが、なんかわからなくもないなあ。
    主婦の空白の時間の謎が最後には明かされるかと思いきや、特になかったので拍子抜け。全体的にちょっと重かった。

  • ・2編目を読むと、タイトルに意味が分かるという仕掛け。個人的にこういう少しずつリンクした連作がものすごく好きなので、大プッシュ。

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著者プロフィール

1960年東京生まれ。88年『幸福な朝食』が第1回日本推理サスペンス大賞優秀作となる。96年『凍える牙』で第115回直木賞、2011年『地のはてから』で第6回中央公論文芸賞、2016年『水曜日の凱歌』で第66回芸術選奨文部科学大臣賞をそれぞれ受賞。主な著書に、『ライン』『鍵』『鎖』『不発弾』『火のみち』『風の墓碑銘(エピタフ)』『ウツボカズラの夢』『ミャンマー 失われるアジアのふるさと』『犯意』『ニサッタ、ニサッタ』『自白 刑事・土門功太朗』『すれ違う背中を』『禁猟区』『旅の闇にとける』『美麗島紀行』『ビジュアル年表 台湾統治五十年』『いちばん長い夜に』『新釈 にっぽん昔話』『それは秘密の』『六月の雪』など多数。

「2022年 『チーム・オベリベリ (下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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