午後四時の男

  • 文藝春秋 (1998年4月1日発売)
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本 ・本 (232ページ) / ISBN・EAN: 9784163176208

感想・レビュー・書評

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  • 「人は自分について何も知らない。自分であることに徐々に慣れていくものだと思っている。しかし、事実はその逆である。」(書き出しより)

    毎日午後四時にやってくるのに、何も話すわけでもなくただ座っているだけ。
    男はなぜやってくるのか?主人はなぜ追い返せないのか?


    人は普段と違う場面に出くわしたとき、自分の知らなかった自分に出合うことがあります。
    たとえば、老人に席を譲ろうとしたけど勇気を持てず譲れなかったとき。
    たとえば、嫌な店員に思わず文句を言ってしまったとき。
    自分はこんなにも弱い、あるいは嫌な性格だったのか、と気づくことがあるものです。

    自分であることに慣れるどころか、自分がわからなくなる場面も確かにあるのです。
    とんでもない方向から、不意打ちを食らった一冊でした。

    あなたは本当の自分を知っていますか?

  • ブラックユーモアの利いた作品から、人間の醜さや滑稽さが立ち上っている。夫婦の余生に恐ろしい邪魔が入る、というところまではありがちだけど、そこからの展開が何とも言えない。

  • ふむ

  • 引退して静かな田舎に夫婦そろって住みはじめ、ハッピーな老後が始まるはずが・・・午後四時に決まって訪れる男。
    隣家の夫婦関係や、お互いの行動がエスカレートしていく過程など、ぞっとする。

  • 最後どうしてああなったのかいまいち分からなかった。この作者は話の広げ方はうまいけど、まとめるのが下手なんじゃないかと思う。

  • 主人公の一人語りで進む
    途中、不可解で不愉快なことは伝わるけど。。
    なんか、あまり。。

  •  読み始めは面白かった。
    主人公エミールは元高校のラテン語・ギリシャ語教師で、小学校時代の同級生ジュリエットと結婚して43年になる。定年退職後、誰からも干渉されずに妻と2人きりの生活を夢見て、森の一軒家に引っ越してくる。ある日、たった1件しかない隣家の男が挨拶に訪れ、翌日も、翌々日も、その後も午後4時になると押し掛けてきては無言で2時間を過ごしていく。
    老夫婦の静かな生活は、この思いも寄らなかった人物によりジワジワと浸食されていく。そんな中、自身の中に思わぬ闇の部分を見つけてしまう。

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