春の高瀬舟 御宿かわせみ

  • 文藝春秋 (1998年3月1日発売)
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  • 本 ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163176406

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  • 御宿かわせみシリーズ24巻、花の雨・春の高瀬舟・日暮里の殺人・伝通院の僧・二軒茶屋の女・名月や・紅葉散る・金波楼の姉妹8篇、表題作「春の高瀬舟」江戸小網町の米屋古河屋の大旦那市太郎が高瀬舟で古河から江戸に向かう途中行き方知れずになり、中継港の関宿利根川沿いの水田の近くで発見された…。「日暮里の殺人」かわせみに滞在していた川崎の庄屋森川徳兵衛が行方不明になり日暮里の寺で他殺死体で見つかった、たいへんな世話好きな徳兵衛は村の男女の縁談をまとめるのが楽しみであった…好意が行き過ぎての悲劇、やりきれない。

  • 御宿かわせみシリーズ。第24巻。花の雨・春の高瀬舟・日暮里の殺人・伝通院の僧・二軒茶屋の女・名月や・紅葉散る・金波楼の姉妹。我慢を続けて来た男がやっと自由を手に入れようとした矢先が哀れな「春の高瀬舟」、実直な男2人に比べて子持ちの女が憎らしいまでに腹立たしい「名月や」、麻太郎の母が密命を受けて息子と共に江戸へ来る道中で東吾と出合う「紅葉散る」、金と欲に目がくらんだ父娘が自業自得な「金波楼の姉妹」など。なにげに麻生宗太郎がおいしいところを持って行く場面が多い。

  • 御宿かわせみシリーズ8編。捕物、人情ともにかわせみシリーズでは並かやや落ちる。どうも、すっきりしない話が多い。ただ、まさに出来すぎでしょうという「縁」で強引に進めた「紅葉散る」で東吾の隠し子(?)麻太郎を引き込む。うーーん、もしかして将来的に源太郎と麻太郎、花世の恋の鞘当てが、なんて想像するのも楽しい。

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著者プロフィール

東京都生まれ。日本女子大学国文科卒業。戸川幸夫の知遇を得、その推薦で長谷川伸の門下となる。1959年『鏨師』(たがねし)で第41回直木賞を受賞。1991年『花影の花』により、第25回吉川英治文学賞を受賞。また、これまでの業績により、1997年紫綬褒章を、1998年第46回菊池寛賞を受賞。2004年文化功労者に選ばれ、2016年文化勲章を受章した。著書に南町奉行所内与力・隼新八郎がさまざまな事件を解く「はやぶさ新八御用帳」「はやぶさ新八御用旅」シリーズや「御宿かわせみ」シリーズなどがある。

「2019年 『新装版 はやぶさ新八御用帳(十) 幽霊屋敷の女』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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