秘密

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  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (415ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163179209

作品紹介・あらすじ

究極の謎。妻と娘を失った男におきた奇跡とは。

感想・レビュー・書評

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  • 「愛する人が一番幸せになる選択をする」を夫婦二人ともしていることが、ものすごく純粋で、切ないと思いました。
    没入感があり、感情移入しやすいが、ラストは人により感じ方が違うかも知れない。
    私は少しモヤモヤしました。

  • 過去読了

    個人的に大好きな作品
    終わり方が大好きだね。
    綺麗事ばっかじゃ生きられないので。

    また一から青春をやり直しができるなんて、羨ましくもあった。

  • 面白かった。さすが東野圭吾。
    ただの入れ替わりストーリーかと思いきや、深い。
    「自分が愛する者にとって幸せな道を選ぶ」という言葉が最後に生きてきたなぁと。
    しかし、直子。秘密という題がそういう意味の秘密なのか!と最後は感動。
    まったく飽きずに最後まで読めました。

  • 初めて読んだ東野圭吾さんの本でした。本を読んで涙が出るんだぁ~と感動しました。この本がきっかけで東野圭吾さんの本を読み始めました。ドラマ化が楽しみです。

  • 平介の人間観察眼の鋭さや、人に対する優しさが温かくて心地よかった。妻が娘として生きる様子を嫉妬しながらも、どうしようもできない切なさが胸にしみる。
    最後の直子のうそや、そのうそをあばかないようにする平介が切なすぎる。
    東野圭吾、これからはまりそうだ。

  • 貴方は一番だれの作品を読んでますか?
    私がそう聞かれたら迷うことなく東野圭吾と答える。現に多くの作品を発表している東野圭吾の小説であるが、全部とまではいかないにしてもこの数年間で目ぼしい作品はほとんど読破している。
    そんな数ある東野作品のなかで最も好きな作品は何ですか?
    そう聞かれたときに迷うのが2つある。

    東野作品において、私のなかで双璧を為しているのは「秘密」と「赤い指」だからだ。

    双方についての共通する事柄、または赤い指の評論については、別の機会に譲るとして、今回は秘密についてのみの評論を述べさせていただく。

    本作は長らく賞に恵まれなかった東野圭吾の出世作である。第120回直木賞、第20回吉川英治文学新人賞、第52回日本推理作家協会賞にノミネートされ、この作品を契機にミステリー作家東野圭吾の地位を盤石なものにした礎のような作品でもある。

    自動車部品メーカーで働く杉田良介は、直子と11歳の娘・藻奈美との3人で暮らしていた。

    1985年の冬、直子の実家に行くために、直子と藻奈美の2人が乗ったスキーバスが崖から転落してしまう。直子と藻奈美は病院に運ばれたものの、直子は死亡してしまい、藻奈美は一時は回復不能といわれたにもかかわらず、奇跡的に助かる。しかしそれは、仮死状態になった娘・藻奈美の身体に、死んでしまった妻・直子の魂が宿っていたのだった。こうして、杉田一家の「秘密」の生活が始まったのである。

    あらすじだけを見ると、実にSF的な展開を予想する読者もいることだろう。たしかに、本作をミステリーと解釈するのは難しい。
    ジャンルを大別するのが非常に難しいの作品なのだが、言うなればこれは、悲劇の運命を背負った良介の葛藤の物語であり、良介の残酷な運命の物語なのである。

    これを自分と置き換えたとき、私はどんな行動をとるだろうか。随所随所に展開される良介の人間臭さにはことさら共感できる。けれど、人生の岐路に立つ時、自分は良介のように寛容でいられるだろうか。

    小説を読んだ後も脱力感、虚無感に打ちひしがれ、しばらくの間は鬱状態となった本作品。私は今でも今作を東野圭吾の最高傑作だと思っている。

  •  どんな秘密があるのかと期待しながら読んだ。
    長野県でバスの事故により、何人もの被害者が出た。東京でそのニュースを見ていた平介は、妻子がそのバスに乗っていた事実を知る。駆けつけてみると、妻の直子が亡くなり、娘である藻奈美の体に妻の心が入り込むというあり得ないことが起こり、娘の体に心を宿した直子とそのまま何年も暮らしていくことになる。

      何が一体秘密なの?もしかして、娘が妻のフリをしていたってこと?とか色々想像しながら読んだが、なるほど、そういう秘密だったのかと。

    読み終えた時には、妻の直子がどういう思いで秘密を作ろうと思ったのかと考えたら切なくて切なくて。また、その秘密を知った平介がこれからこの秘密とどう向き合い生きていくのかと考えたら・・・。なんとも切ない『秘密』。

    • chie0305さん
      「望み」は私まで150人「蜜蜂~」は3000人です。図書委員に就任した高1の娘が「学校図書予算で何とかしてあげる」と申しておりますが…(笑)...
      「望み」は私まで150人「蜜蜂~」は3000人です。図書委員に就任した高1の娘が「学校図書予算で何とかしてあげる」と申しておりますが…(笑)早く読みたいから買おうかな。最近嵌ったコミックも欲しいし、でももう置き場所なくて(床抜ける)悩ましいです。
      2017/04/21
    • chie0305さん
      はい!横浜市民図書館です。慈雨とみかづきは300人人魚の眠る家は600人です。コンビニ人間と、海の見える理髪店は娘の高校で借りれたのでラッキ...
      はい!横浜市民図書館です。慈雨とみかづきは300人人魚の眠る家は600人です。コンビニ人間と、海の見える理髪店は娘の高校で借りれたのでラッキーでした!
      2017/04/21
    • chie0305さん
      海側は都会ですが、うちは山側で…田舎です。本は1冊から100冊あるものもありますが、18区で融通するので回送に日にちがかかりなかなかです。高...
      海側は都会ですが、うちは山側で…田舎です。本は1冊から100冊あるものもありますが、18区で融通するので回送に日にちがかかりなかなかです。高校の司書の先生がどれか手配してくれるそうです。望みだったらいいな。読んだら感想書きますね。では!
      2017/04/22
  • 秘密にする事で生まれる悲しさと寂しさと愛情全てが詰まっている(о´∀`о)
    ラストシーンはグッと来た(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)

  • 切ないです!もしも私が平介なら…同じような事をしただろうし、感じただろう。読む程に引き込まれ、読む程に胸が締め付けられました。
    大切な人の幸せを真に願うことは、時にこんなにも苦しいのだろうか…。

  • そういえばタイトルを忘れていたが、昨年ドラマ化した原作本だったのでした。
    記憶にある中で、楽しく読了。
    藻奈美と直子の魂のやりとりが秘密であり、切ないけど楽しい場面もあり、東野さんの本なら何かあるはずなのに・・と思いつつ。
    最後、あーやはりそうであったなと思い出した。
    タイトルはそこにあったのだ。
    でも、誰にとっても切ないお話だった。

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著者プロフィール

1958年、大阪府生まれ。大阪府立大学電気工学科卒業後、生産技術エンジニアとして会社勤めの傍ら、ミステリーを執筆。1985年『放課後』(講談社文庫)で第31回江戸川乱歩賞を受賞、専業作家に。1999年『秘密』(文春文庫)で第52回日本推理作家協会賞、2006年『容疑者χの献身』(文春文庫)で第134回直木賞、第6回本格ミステリ大賞、2012年『ナミヤ雑貨店の奇蹟』(角川書店)で第7回中央公論文芸賞、2013年『夢幻花』(PHP研究所)で第26回柴田錬三郎賞、2014年『祈りの幕が下りる時』で第48回吉川英治文学賞を受賞。

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