陽炎の。

  • 文藝春秋 (1998年11月1日発売)
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本 ・本 (216ページ) / ISBN・EAN: 9784163181103

感想・レビュー・書評

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  • 実にカオス。一本ストーリーラインの線を通してイベントを配置していく行儀の良い書き方ではなく、著者あるいは語り手が自身のセンスを全開にして感じ取ったことや思いついたことを羅列していくスタイルが採られている。そのカオスぶりがたしかにコミカルな味わいを出しているのだけれど、同時にこの著者ならではの妙に繊細・センシティブな感受性から来る世界への違和感・疑問や女性に向けられた憧憬が同じ男であるぼくの胸を熱くさせる(だから、ある意味では「女人禁制」な世界とさえ言えるかもしれない)。たしかに世界はこんなにも豊穣と思う

  • この作者の作品を読むのは初めてでしたが合わなかったです。他の作品を読んでみたくなりました。

  • 藤沢周の作品。直木賞作家・藤沢周平と勘違いして借りてしまった(泣)作風があまりに違ったので途中で気がついた。私はあまり読まないタイプの作品。
    失業中の主人公。職業安定所通いの毎日の中で働くということ、社会生活ということに考えを巡らせ、終には生きるということを考える。あまり前向きな展開じゃなく、今の私にはちょっと合わなかった。2007・Jan.

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著者プロフィール

藤沢 周(ふじさわ しゅう)
1959年、新潟県生まれ。法政大学文学部卒業。書評紙「図書新聞」の編集者などを経て、93年「ゾーンを左に曲がれ」(『死亡遊戯』と改題)でデビュー。98年『ブエノスアイレス午前零時』で第119回芥川賞を受賞。著書に『サイゴン・ピックアップ』『オレンジ・アンド・タール』『雨月』『さだめ』『箱崎ジャンクション』『幻夢』『心中抄』『キルリアン』『波羅蜜』『武曲』『武曲Ⅱ』『界』『武蔵無常』『サラバンド・サラバンダ』『世阿弥 最後の花』『憶 藤沢周連作短編集』など多数。

「2024年 『鎌倉幽世八景』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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