わたしのグランパ

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 220
感想 : 48
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  • Amazon.co.jp ・本 (142ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163186108

作品紹介・あらすじ

名作「時をかける少女」から35年-著者、会心の少年少女小説(ジュブナイル)。刑務所からお祖父さんがやってきた!中学生の孫娘と侠気溢れる男が繰り広げる大活劇。満を持して放つ待望の最新作。

感想・レビュー・書評

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  • 主人公・珠子の学校生活とかその他そこかしらに昭和感の漂う小説。
    刑務所から出所したというおじいちゃんは、珠子のためにみんなのために動いてくれる。
    敵役である“地上げ屋”の人たちも悪いことはしているけれども義侠心?ともいうべきところはもっていて、そこまで悪い人たちでもない。そこらへんも含めてザ・昭和だった。
    色々な事件、出来事が立て続けに起こった。読んでいて飽きない。最後は、怒涛の終わりかたすぎて衝撃だった。

  • はじめての筒井作品。

    フライト待ちで立ち寄った本屋さんで、書き出しを一目見て即購入。句読点の位置だけで、心が弾むこの感覚はなんなんだろう。

    あとがきでは、たしか「声に出して気持ち良い文章」(的な)ことと、筒井さんが(演劇の)演者であるという側面を交えて、筒井文章の特性(リズム?)について書かれていた。

    普段ほとんど読書をしないから正確にはわからないけれど、筒井さんの文章には、と。が多いと感じる。

    それゆえか、文章そのものが持つリズム(視覚的に文章を捉える速度)と、ストーリーの展開の速度(はやく次を読みたい!と思う気持ち)のギャップが、自分の身体感覚をちぐはぐにされるようで、不思議な読書体験だった。

    ラストの展開について言及している人の感想を散見したけれど、個人的には、たしかに「呆気な!」とは一瞬感じたものの、それがマイナスな気持ちには繋がらなかった。

    むしろ、「死」という、人生のなかで唯一突発的に起こる(と、今のところはおもう)出来事、そして、それから日常へと緩やかに戻っていくスピード感の描写は妙な生々しさがあり、それまでの珠子とグランパが共に過ごした非日常な時間の流れと対照的に、どこかホッとする自分がいた。

  • ムショ帰りの祖父と中学生の孫娘が織りなすジュブナイル(少年少女小説)

    ゴダケンこと祖父・五代謙三は、昔気質で、侠気溢れる人物。

    その筋の通った言動で、孫娘・珠子のいじめを解決したり、校内暴力に明け暮れていた不良を手なずけたり、ヤクザとも対決してしまう。

    そんな人柄が好きになってしまう小説でした。

  • ドライな書き方 と感じる。
    登場人物の感情描写はすくなく、事実をつづり、むしろ涙腺にくるって、なぜ。
    キャラクターが立っているから?ストーリーの力?
    いずれにせよ、こんなふうに生きて死にたい。
    書かれているのは人間への憧れなのかもしれない。

  • 図書館/刑務所帰りのグランパ(おじいちゃん)と孫娘の話。最後の最後にバタバタっと展開して終わってしまったので…呆気にとられてしまいました。拍子抜け…。ただ、それすらも筒井氏の采配なのかと疑ってしまうくらいには面白かった。実際にこんなグランパ居たらとんでもないことなのに(笑)、そう感じさせない。自然に珠子の中に謙三の血が流れているのがわかるのが良いです。かわいくて、強いな。

  • 感想記録なし

  • 特別な内容じゃないのに面白いのが筒井康隆

  • かっこいいおじいちゃんの話

  • はじめて筒井康隆作品を読んだ。

    テンポの良い展開は読みやすい。

    他の作品も読んでみたい。

  • ゴダケンさん!あなたにお目にかかりたい。

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著者プロフィール

小説家

「2017年 『現代作家アーカイヴ2』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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