少年計数機 池袋ウエストゲートパーク II

  • 文藝春秋 (2000年6月19日発売)
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本 ・本 (312ページ) / ISBN・EAN: 9784163192802

感想・レビュー・書評

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  • やっぱり面白いIWGP。間違いなく一作目よりパワーアップしている。まあ、これだけ続いているシリーズだから、つまらないわけがないか。

    さて、今回も4つの短編から成る。どれも面白いが、私の特にお気に入りは、タイトルにもなっている『少年計数機』かな。ちょっとワケありで、金持ちで、それから障がいがある少年との交流がスゴくいい。
    ぶっきらぼうだけど、優しさが滲み出ているマコトのキャラが気持ちいい。ドラマでは断然タカシがカッコ良かったが、今のところ小説ではマコトの方がカッコいいかな。それから、最後の『水の中の目』。この『肉屋』が良かった。別れのシーンでは、思わず涙が出そうになってしまった。悲しいというより、呆然とする感じ。真犯人は最初の頃にわかってしまったけれど。

    でも、読んでいて気持ちのいい物語。『今』に追いつくまで、あと12巻。ゆっくりと楽しんでいきたい。でも、面白いからあっという間に読んじゃうかもしれないけれど。
    なんとなくマコトの文体になってしまうのはご愛嬌(笑)読んだばかりだと感情移入してしまうσ(^_^;)
    これからもカッコいいマコトを読んでいこう。

  • ちょっとヤンチャな男の子を中心とした仲間とのチョイ悪な物語と感じながらNo.1に続きNo.2を手にしたが、今回はあまり笑えなかった。
    章が進むに連れ、特に最終章は残虐無動・凄絶過ぎて時々目を背けたくなるような想いもした。
    最初は勧善懲悪的な見方をしていたが、途中から悪vs悪のような印象を持つようになった、しかし20年前の東京のど真ん中でチームやギャングとして過ごすということは、キレイごとだけではすまないのかもしれないなと感じた。

  • 切れるな!
    閉じるな!
    池袋で会おう!
    さらに鋭く、マコトとGボーイズが、池袋の灰色ゾーンを駆ける。
    時代の「エッジ」を生きる少年たちを活写する、新世代ストリートミステリー。
    (アマゾンより引用)

    最後のお話は真犯人はそれだと思った。

  • テーマは少年かもしれないな。
    最初の彼は永遠の少年を拗らせちゃってるけれど。
    元気なお二人こそが永遠の少年の理想像なのかもね。
    まあ、この作品の主体となっているのは、もともと少年少女なのかもしれないけれど。

  • ★2008年12月15日 101冊目読了『少年計数機 池袋ウェストゲートパークⅡ』石田衣良著 評価B+
    まだまだ1作目の勢いと切れは失っていない。妖精の庭、少年計数機、銀十字、水の中の目の4つの短編から成る。
    妖精の庭:インターネットのサイト上の人気娘に対するエリート社員のストーカー行為
    少年計数機:複雑な家庭環境の金持ち息子が事業に失敗して借金だらけの兄に誘拐され、母が真島マコトに双方の救出を依頼してくる。
    銀十字:連続ひったくり事件を引き起こす二人組をその銀十字のアクセサリから見つけ出すが、結末はハッピーエンド
    水の中の目:悪質な監禁強姦グループとの対決。中心の黒幕は意外なところに。

  • 切れるな‼
    閉じるな‼
    池袋で会おう‼
    さらに鋭くマコトとGボーイズが池袋の灰色ゾーンを駆ける。

    シリーズ2作目

  • IWGP2作目読了。マコトの書くコラムもこの本の語りみたいに軽妙な感じなのかな。おじいさん2人との友達のような掛け合いがいい感じだった。最後の話は打って変わってダークでどよんとした気分。ミナガワさん…好きだったなあ。

  • ・妖精の庭
    ・少年計数機
    ・銀十字
    ・水のなかの目

    少年計算機。マコトと学習障害を持つ少年・ヒロキの友情。少年の心にスッと入れるマコトが絶妙に描かれている。
    心目線は、大人もなく子供もない。平等の位置で立つことで心と心が通うのだとおもった。
    小気味いい展開のIWGP。やはり楽しい一冊。

  • 「妖精の庭」「少年計数機」「銀十字」「水の中の目」の4話。オナベのショーが頑張る1話。誘拐されたLDのヒロキとの友情を描いた2話。引ったくり2人を見事に裁いたエロジジイ2人の3話と、どれも面白い。でも1番は「水の中の目」。タイトルの水の中の目の意味を知った時には、かなりの衝撃を受けた。悪人の質も死者の数もシリーズ最高レベル。マコトと、マコトのボディーガード肉屋とのやりとりは、とても感動的だった。

  • 切れるな!閉じるな!池袋で会おう!さらに鋭く、マコトとGボーイズが、池袋の灰色ゾーンを駆ける。時代の「エッジ」を生きる少年たちを活写する、新世代ストリートミステリー。

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著者プロフィール

1960年東京生まれ。成蹊大学卒業。代理店勤務、フリーのコピーライターなどを経て97年「池袋ウエストゲートパーク」でオール讀物推理小説新人賞を受賞しデビュー。2003年『4TEEN フォーティーン』で直木賞、06年『眠れぬ真珠』で島清恋愛文学賞、13年 『北斗 ある殺人者の回心』で中央公論文芸賞を受賞。他著書多数。

「2022年 『心心 東京の星、上海の月』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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