ソング・オブ・サンデー

  • 文藝春秋
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感想 : 6
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  • 本 ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163196503

感想・レビュー・書評

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  • 五月のある日曜日。大工の鉄治から、突然ドライブの誘いを受けた絵描きの利里子。四十二歳の利里子は、人との関係に疲れていた。互いの愛犬を伴って出掛けた小旅行の一日、世の中に多くを期待しない二人が交わす会話は、いつしか人生の真実にそっと触れはじめるーー。穏やかな喜びと感動が胸に満ちる、島清恋愛文学賞受賞作。
    (2000年)

  • 男と女がドライブへ。穏やかな中にドラマがある。面倒くさい女とうっとおしい男で、共感はできないしイライラする。時代錯誤感もある。文章はすっと読めた。

  • するするっと、読み切れたけど、
    言葉にならない・出来ない・薄雲のようなもやもやを
    うまいこと現していた物語。

    ああやって、絶妙な距離感の、同世代の異性っていいな。
    発展するのかしないのか、気を揉むのではなく、
    最後にあけすけに言葉にしたみたいに、
    ざっくばらんに、深い意味も浅はかな思いでもなく
    “意見”出来る関係って、現実にはそうそうない。
    良くも悪くも、知人以上友達よりやや上、でも親友以下、って難しい。
    どこでどう出会ったら、そんなふうに深入りせず、たゆたうような関係で居られるんだろうか。

    他の作品も読んでみたい。

  • 読破感あり\(^^)/

  • 久しぶりの藤堂さんの本です。やはりとても読みやすくて、あっという間に読み終わりました。スッキリした終わり方でした。


    私は結婚をして子供のいる主婦になりましたが、結婚をせずにいたら、私はどんな人生を歩んでいたのだろうと読みながら思いました。きっととても寂しいんじゃないかと、今の生活からはそう思ってしまう。結婚することが最大の幸せとは思っていないのに、私はきっとそれに値するだけの仕事をしていないような気がするからなのかな。見えないもののプレッシャーに焦りながら生きているような気がします。


    そんな感覚を持つ私には、利里子さんの生き方は素敵だなと思いました。素敵だなと思うのに寂しさを感じるのです。


    年を重ねると言うことは、孤独に慣れることなのかな。そうだったら寂しすぎる。





    でもきっと利里子さんと鉄治さんには変化が訪れるでしょうね。そう信じています。

  • ○2009/02/25 
    表紙が爽やかだったけど中を開いてみれば中年のくたびれた女の人のお話だったからちょっとびっくりした。でも嫌いじゃない。内容はというと表紙のような感じだったし。
    屁理屈みたいな理屈だけども、そんなにしっかりした人生送ってるわけじゃないけど、あーなんか分かるかもなぁ、って部分がけっこうあった気がする。
    でも描写の仕方がっていうかキャラクターとしての2人があんまり四十代って感じに見えなかったかも。あぁでも仕事に生きてる人だったらそんなに年齢は関係ない…のかな。抱えてる問題って唐突に向ってくるもんだ。
    ”おれたちは生きていかなくちゃならんからな”

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