沈黙者

  • 文藝春秋 (2001年11月9日発売)
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本 ・本 (336ページ) / ISBN・EAN: 9784163205809

感想・レビュー・書評

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  • 執筆しようとしていたのは警察官だろうなと、分かりやすい表現多め。内部に詳しすぎる。
    登場人物が少ないので、犯人も分かりやすい。沈黙者の逮捕されてから刑期が決まり、出所するまでの中で受けた屈辱的な扱いなどが多く書かれているが、ちょっと長い気がした。それよりも事件の背景をもっと読み進めたいと思った。

  • あいかわらずうまいが、おもしろさはイマイチ。

  • 面白い!!と思ったのにここでは評価が低いのですね。
    あいつが沈黙者だろ…と思って読み進めてまんまとミスリードにひっかかりました。

  • 評判悪いみたいですが、かなり面白かったです。予想も裏切られ、スッキリ。騙されないように図を書いたりしたけどそれでもだめだった(笑)
    ただ、沈黙者なぜ万引きをしたのか、吉岡弘が「やり残したことがある」と一度家を出るのがよくわからなかった。

  • 沈黙していた理由がもっと奥が深いのかと思ってたけど…

  •  埼玉県久喜市。昔からの地主として有名な田沼家で、当主の竜之介とその妻、そして息子夫婦4人が何者かに惨殺されているのが発見された。そして10日後、田沼家から直線距離にして約1キロという距離にある吉岡家でも老夫婦が同じように残忍な手口で殺されているのが発見され、どうやらこの2軒の殺人は同時期に行われたものだということがわかった。警察は、田沼家の生き残りで姿をくらませている竜之介の孫・田沼省平が怪しいと睨むが、17歳で未成年のため捜査段階で名前を公表するわけにもいかず難航を極める。しかし実はこの事件の真相は・・・。これは、ノンフィクションライターの五十嵐友也が、この惨殺事件ともう一つのある裁判のつながりを取材し、真相をまとめた一冊の本の記録である。

     久喜市の惨殺事件と、そして万引きという軽犯罪にも関わらず最後まで決して自分の名前を明かさなかった”沈黙者”の事件とが交互に綴られていく。○○トリックが使われるのは間違いないという思いから、最初から匂わされている「田沼省平=沈黙者」というのだけは無い、という前提で読み進めた(苦笑)。結果はやっぱり予想通り違ったわけだけれど、その真相だと沈黙をそこまで貫いたり、犯行におよぶ動機があまりにも弱すぎないだろうか。ただ○○○○○○○○・・(^^;どう考えても何年も服役して傍にいない方が悲しむだろうし、理由も隠し通せるものではないと思うのだが。トリックありきの作品になってしまって説得力が無い。著者の作品の中では構図は割りとシンプルで、わかりやすく読みやすい方だったんだけどなぁ。

  • 万引きで掴まり、身元を明らかにしないまま懲役刑となった沈黙者と、2家惨殺事件の話。当然この沈黙者が、事件に大いに関係するんだろうと。当然沈黙する理由は、相当なモンなんだろうと思ってたが、意外な結末に。特に後者は。
    わりと先が気になる展開。刑務所怖い。

  • 2002年度週刊文春ミステリーベスト4位。何か引っ張ったわりに結末はイマイチというか。そんなにすぐ復讐しようと思うかな。殺人ってそんな簡単にできるの?テンションがあがってしまうのか?でもこういう書き方はこの作者の独壇場だよな。

  • うまい。
    沈黙者のストーリーと殺人事件を巧く絡めて読み手を混乱に陥れる。展開はある程度読み進めるうちに想像はできるが納得の面白さ。

  • 何故か折原さんの本は文章に突っ掛かって、いつも読みにくかったのだけれど、比較的スムーズに読めた。
    けれどなんだか後半ざっくり。まあ、犯人はそんな感じだろうな、というところに落ち着く。

    「私」の目線が何となく気持ち悪い気がする(笑)

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著者プロフィール

埼玉県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。編集者を経て1988年に『五つの棺』でデビュー。1995年『沈黙の教室』で日本推理作家協会賞(長編部門)を受賞。叙述トリックを駆使した本格ミステリーには定評がある。『倒錯のロンド』『倒錯の死角』『倒錯の帰結』など「倒錯」シリーズのほか『叔母殺人事件』『叔父殺人事件』『模倣密室』『被告A』『黙の部屋』『冤罪者』『侵入者 自称小説家』『赤い森』『タイムカプセル』『クラスルーム』『グランドマンション』など著書多数。

「2021年 『倒錯のロンド 完成版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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