猛スピードで母は

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 844
レビュー : 177
  • Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163206509

作品紹介・あらすじ

「私、結婚するかもしれないから」外国帰りの男とのてんまつは…?第126回芥川賞受賞作。文学界新人賞受賞作を併録。

感想・レビュー・書評

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  • 図書館で、映像化された作品を集めた特設コーナーにて目に止まり借りてみました。
    短編2作品で「サイドカーに犬」の方が映画になっている模様。

    なるほど、映画向けのストーリーだなと思いました。
    映像の方がしっくりきそう。

    表題作の「猛スピードで母は」と共に子供の目線で描かれた大人の世界。
    大人の人間関係なんてよく分からないけど、子供はしっかりと見ているんですよね。

    子供目線なんで、すこし靄がかかった様な核心には届かない様な描写が逆に切なく感じました。

    私的にはあまり心に残る文章ではなくさらりと読み終えてしまいました。

  • 日曜の朝の対談番組に、綿矢りささんと名久井直子さんとともに出ていた。
    タイトルを背表紙でみて気になっていたのもあり、読んでみた。
    サイドカーに犬 の方がすっきりしていて好きかも。
    洋子さんの人柄が好きです。
    麦チョコの扱い方とか、コーラを飲むと骨がとけるだとか、それでいて芥川を読んでいるところとか。
    映画も見てみたいと思った。
    猛スピードで母は は、なんだか全体が薄暗い感じで。
    芥川賞の本ちゃんと読んだのこれがはじめてかもしれない。

  • 子供の視点から、父毋を描いた「サイドカーに犬」とやはり子供の視点から母を描いた「猛スピードで母は」の2作品を収録。

    両作品とも淡々と日常を描いているが、文章の裏側にある、サイドストーリーを連想させるという高等テクニックを駆使しています。

    お気に入りは「サイドカーに犬」で、家出した母の後釜に父の愛人が家に住み着くという話。
    破天荒なタイプの父親が家庭をかき乱す原因なのですが、淡々進行していくので、あまり悲壮感を感じさせない。ただ、ところどころで、男女の愛憎をかいま見せるので、これが不意を突かれた感じでドキッとしたりします。
    ウマイ!
    行間に滲み出す、登場人物の感情が、読み終わった後に、余韻を残してくれてよかった。
    ただ、最後の1行は、もっと効果的な使い方ができたのでは?と思います。

    「猛スピードで母は」も、一見自由気ままに生活していると思っていた母親が、ある恋愛を通してシングルマザーの悲哀をさらけ出すあたり、非情によかった。

    全体的に、重層的に世界を構築しているので、非情に深みを感じる作品だと思いました。
    ただ、個人的な好みを言えばもっとサプライズがあった方が好きなので、☆3つ。

  • 親がどうであれ、子どもはしっかり自分で考えて生きてるんだなー。家庭環境は良くない2編の短編だけど、どちらもあまり暗くないのがいい。

  • 文學界新人賞受賞作「サイドカーに犬」
    芥川賞受賞作「猛スピードで母は」がカップリングされた長嶋有の第1作品集。
    どちらも子供目線で書かれているせいか、初読み作家さんだからか、あまり入り込めず。

  • 自分の問題は、自分で乗り越えなきゃ、ダメなんだ。大人であっても、子どもであっても。

  • 子どもの頃はぼんやりと分からないままに受け入れていたことが、大人になっていく中で次第に理解できるようになっていく。その気付きがポツポツと語られていくような物語。

  • 「猛スピードで母は」の母、この表紙のイメージとは違う気がするのだが・・。

    「サイドカーに犬」も「猛スピードで~」も母と子(前者では洋子と薫)の距離感が近くて、子供を大人びて見せたり、時には大人を子供じみて見せたりする。

  • 普通ではない家族の物語2篇。主人公の薫と慎はよい子ではない。二人にとても感情移入して読み切った。

  • 私はサイドカーに犬の方が好きだったかな。

    夏の匂いがするお話。

    洋子さん、私はとても好き。お母さんより。
    こういう飄々としたかんじの大人になりたかったんだけどなぁ。

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著者プロフィール

長嶋有
一九七二年生まれ。二〇〇一年「サイドカーに犬」で文學界新人賞、翌年「猛スピードで母は」で芥川賞、〇七年の『夕子ちゃんの近道』で第一回大江健三郎賞を受賞し、〇八年には『ジャージの二人』が映画化された。一六年『三の隣は五号室』で谷崎潤一郎賞受賞。その他の小説に『パラレル』『泣かない女はいない』『ぼくは落ち着きがない』『ねたあとに』『佐渡の三人』『問いのない答え』『愛のようだ』『もう生まれたくない』『私に付け足されるもの』、コミック作品に『フキンシンちゃん』、エッセイ集に『いろんな気持ちが本当の気持ち』『電化文学列伝』『安全な妄想』等がある。

「2019年 『三の隣は五号室』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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