猛スピードで母は

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 844
レビュー : 177
  • Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163206509

感想・レビュー・書評

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  • 子供の切ない心が伝わってきた。子供はけっこう大人に気を遣ってくれているんだな。

  • 何年か前に読んだことがあった。ほっこりとする物語。洋子さんと母の愛に癒される。

  • とても読みたかった本でした。
    芥川賞受賞作でもあります。
    この本には2つの小説が書かれていて、もう一つは「サイドカーに犬」という小説です。
    どちらも家族を題材にしたお話です。
    しかし、やはりシングルの私が感動したのは、本の題名にもなっている「猛スピードで母は」でしょう。
    読み終わったあとは、涙が出て止まりませんでした。
    母子家庭の子供が人生において、子供ながらに課せられる課題や母への思い、そして成長。
    全てをとっても、自分と重ね合わせてしまいそうになるのは、情景にリアルっぽさがあるからでしょうか。
    私もこんな母になりたい。
    こんな強い母に。
    良い涙を流せ、勇気を頂きました。

  • (160P)

  • 映画化された「サイドカーに犬」と芥川賞受賞の表題作の2編。両方とも子供の目線で書かれている。前者はきちんとした母親が夫に愛想をつかして出て行ってしまい、入れ違いに登場した父親の愛人らしき女性との子供たちの夏休みの交流。後者は自由奔放な母親と二人で暮らす小学生慎の語り。彼は小さいころから母を見つめてきて色々諦観している。子供がこんなに気を使っているのにそれに気づかない、もしくは気付かないふりをしている母。慎のけなげさに胸が詰まる。

  • 2001年下期:第126回芥川賞受賞作品。
    2作収録されていて、私は受賞作よりも「サイドカーに犬」のほうが好きでした(こちらは文学界新人賞を受賞)。

    「サイドカーに犬」
    ある日出て行ってしまった母と、入れ替わりに家にやってくるようになった洋子さんとの一夏の思い出。
    自転車のサドルを盗まれたら、自分も隣のサドルを盗んで使う洋子さん。器を気にせず何でも盛ったり、主人公の薫を夜の散歩に連れ出したり、母の持っていた秩序をどんどん壊す洋子さんは、薫にとっては「解放」の象徴の存在。だけど夏の終わりに母は家に戻り…。

    文章がとても上手だなぁーと感心してしまいました。子ども時代の思い出ってかなり曖昧で、物をよく知らなくて、ぼんやりしてると思うのですが、その視野の狭さ加減とかぼんやりした感じがものすごーくリアルに表現されていると思います。
    そして、弟の「薫もそろそろなんじゃないの」の言葉にふっと「そろそろ」な気がするという。
    終わり方が良かったです。薫はその夏を過ぎても、特に波風の立たない人生を送り、洋子さんのように誰かを好きになったり、敵に対してひるまない強さも持たないまま、洋子さんの年齢をこえてきた。けど、そろそろ…?みたいな。

    表題作は、息子から見た母の物語。
    この作者は、子どものぼんやりした視線を描くのが上手…と思います。

  • 長嶋有初読。中篇二本。味わいある文章ですな。昨今の日本の純文学ってレベル高すぎ。表紙のデザインはいまいち意味不明。

  • うーむ・・・
    すごいお母さんということは分かったが、で?みたいな・・・

  • 子供たちをとりまく人間関係は複雑になっている。父の愛人・母の恋人。
    この子たちが大人になる頃には、また、違うスタイルが生まれているのか。佐野洋子の表紙絵が印象的だ。

  • 配置場所:摂枚普通図書
    請求記号:913.6||N
    資料ID:50200084

    2007/06/23公開『サイドカーに犬』原作

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著者プロフィール

長嶋有
一九七二年生まれ。二〇〇一年「サイドカーに犬」で文學界新人賞、翌年「猛スピードで母は」で芥川賞、〇七年の『夕子ちゃんの近道』で第一回大江健三郎賞を受賞し、〇八年には『ジャージの二人』が映画化された。一六年『三の隣は五号室』で谷崎潤一郎賞受賞。その他の小説に『パラレル』『泣かない女はいない』『ぼくは落ち着きがない』『ねたあとに』『佐渡の三人』『問いのない答え』『愛のようだ』『もう生まれたくない』『私に付け足されるもの』、コミック作品に『フキンシンちゃん』、エッセイ集に『いろんな気持ちが本当の気持ち』『電化文学列伝』『安全な妄想』等がある。

「2019年 『三の隣は五号室』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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