イン・ザ・プール

著者 : 奥田英朗

• 文藝春秋 (2002年5月14日発売)

作品紹介・あらすじ

トンデモ精神科医伊良部登場!深夜のプールに忍び込みたいと思ったこと、ありませんか?水泳中毒、ケータイ中毒、持続勃起症…ヘンなビョーキの博覧会。新・爆笑小説。

感想・レビュー・書評

[ｼｪﾙﾎﾞﾀﾝさんの感想 · 2024年3月24日]

伊良部の、いい加減さの中にある、本質をチョコっとついてくる人柄に次第に親しみを覚えてくる。ここにくる患者は伊良部の大雑把でおおらかな性格に救われる。伊良部シリーズのファンになった！

[ハルめめさんの感想 · 2023年11月14日]

トンデモ精神科医伊良部シリーズ。伊良部のいい加減さとか変態具合が妙にハマる。伊良部に踊らされる患者さんたちも次第に冷静になって何かを学んでいく。面白かった。

[がちょうさんの感想 · 2023年10月22日]

とんでもないお医者さんって感じがしたけれど
（いや、実際とんでもない医者だと思うけど）
でもなんか、親しみやすい？どこか身近に感じる？伊良部さん。いいとこついているようで少し違ったり、トンチンカンかも？って思うことも的を得ていたり。なんとも言えない感じはするけれど、それで患者さんがハッピーになったり現状良くなっていたし！（実際伊良部さんのようなお医者さん出てきたらびっくりしちゃうけどね！！）
短編で読みやすく、どこか現代に通じているような気がしておもしろかった。続編もあるようなので、早めに読もうと思う。

[空さんの感想 · 2023年10月14日]

面白いの一言(　＾▽＾)
こんな先生と看護師さんが本当にいたらぜひ伊良部総合病院に行きたい！
先生のやることは本当に治療なのかハチャメチャ過ぎるけど読んだ後はスッキリしたような清々しい気分になりました。
シリーズもののようなので続編も読みたいです。

[sonica00さんの感想 · 2023年10月3日]

おもしろかった。楽しい時間を過ごせた。
ちょっとどころか相当変わった神経科に通う人々と、おかしな医師と看護師。
そこまではいかなくても、誰しもある心の歪みと苦しさが楽になっていく様子にほっとする。
私もマユミさんと友だちになりたい。

[えりこさんの感想 · 2023年9月4日]

健常者だった子供の頃に一度読んでいて、その時の感想はとても面白いだったんだけど、
大人になって自分が精神科に通うようになってからそういえば自分と似た症状の人がテーマになってる話があったような気がして読み返してみた。
子供の頃ほど面白いとは思わなかったんだけど、医師が患者にどう対応していくのか興味深く読んだ。
シリーズがいくつか出てるから続きも読もうと思う。
あと表紙のプールの写真が青くて綺麗だなと思った。

[ゆうゆさんの感想 · 2023年7月28日]

初読みの作家さんだったが新しい境地でとても新鮮だった。
患者さんは、ばかばかしくも深刻な悩みを抱えていて、精神科の伊良部先生の対応が笑えてしまうのだが、結果として解決に至ってしまう。マユミさんといいキャラ立ちが面白くて続編にも期待している。伊良部先生が意図して行っている治療なのか、天然なのかわからないところがまたいい。

[くじらさんの感想 · 2023年7月13日]

最新巻を読みたくて再読。伊良部先生の超ポジティブ思考を見習いたい。すっごい名医かも。

[水無月さんの感想 · 2023年7月8日]

神経科といえば診察し精神安定する薬を処方、カウンセリングで心を治していくイメージがあるだろう。
｢伊良部総合病院｣の神経科はそれは当てはまらない。
神経科医師、医学博士･伊良部一郎は診察にきた患者を振り回し、自由に振る舞う奇想天外な人。そんな医師なのになぜか通い続ける患者たち。
笑って良いのか分からない微妙なラインを攻めてくる、医療コメディ(？)に肩の力が力がスーッと抜けていった。

[トモヒロさんの感想 · 2023年5月28日]

コメンテーター発売に合わせて、改めて読み直しました。

原因不明のストレスを解消するために、水泳にのめり込む男
勃起持続症の男
自意識過剰の女性
携帯、というより人間関係依存症の少年
確認行為から逃れられない男　など

伊良部先生の、病気を無理に治そうとせず楽観的に構える姿勢が結構好き

著者プロフィール

おくだ・ひでお
1959年岐阜県生まれ。プランナー、コピーライターなどを経て1997年『ウランバーナの森』でデビュー。2002年『邪魔』で大藪春彦賞受賞。2004年『空中ブランコ』で直木賞、2007年『家日和』で柴田錬三郎賞、2009年『オリンピックの身代金』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『最悪』、『イン・ザ・プール』、『マドンナ』、『ガール』、『サウスバウンド』、『無理』、『噂の女』、『我が家のヒミツ』、『ナオミとカナコ』、『向田理髪店』など。映像化作品も多数あり、コミカルな短篇から社会派長編までさまざまな作風で人気を博している。近著に『罪の轍』。

「2021年 『邪魔（下）　新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」