点と線

  • 文藝春秋 (2002年8月1日発売)
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感想 : 11
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  • 本 ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163210902

感想・レビュー・書評

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  • 特急あさかぜ登場!なんて懐かしいんだろう!小学生の頃の九州旅行を思い出す。朝にはモーニングメロディが流れるのである。おっと、本作に登場する三原氏は私のそんなのんきな昔話には耳を貸してくれないだろうな。

    昭和の香り漂う重厚な物語である。犯人の巧妙なアリバイ工作を打ち破るために、三原氏は列車の時刻表や青函連絡船の記入用紙、さらに列車内での領収証などなど、手掛かりとなるものを片っ端から調べていく。あの、あさかぜが止まっているホームを見渡せる4分間というのはあまりにも有名。私もあの時間に家族で列車に乗りこんだのだ。もっと後の話だけどね!

    トリックの解説がすべて三原氏の手紙内容、ということで、物語が単調になってしまったと思う。犯人を目の前にしての逮捕劇を期待していたのだが。犯人の生の声がほとんど聞こえてこないので、刑事の想像の範囲内で完結してしまったような感じだ。

    風間完氏の挿絵には、暗さ、物悲しさが漂っており、線の一本一本を、思わず目でたどってしまった。

  • さくさく読めた。面白かった。最近練りに練った、まだるっこしい小説ばかり手に取っていたから、こうして「練ってはいるけど展開が早い」小説のほうが気楽に楽しめると再確認。

  • う〜ん、いまいち。
    やっぱりアリバイトリック好きじゃない。
    しかも刑事はすげ〜鈍いし。

  • ノートとペン片手に読みたい小説
    普段から交通機関の時刻表を見るのが好きな人には特にお勧めの一冊

  • 初の松本清張作品。
    古さを切に感じる時代設定と登場人物の発想力の弱さはやや退屈でした。
    けどすごいなと思ったのはこんなに淡々とした文体なのに各キャラクターやトリックがすごい分かりやすいところ。
    きっと作者は尋常じゃない文章力を持った方なんだろうなと思います。

  • 今まで素通りしてきた作者だけど、今更ながら読んでみた。その時代に読んでいたら大きな衝撃を受けただろうな。しらみつぶしにアリバイを崩そうとする刑事とそれを予想してアリバイを周到に用意した犯人との執念がすごい。

  • 九州などを舞台とした作品です。

  • ページ数は薄めだけど電車時刻表もののトリックが複雑で読むのに時間がかかった。
    最後は淡々と事件解決へと導かれるが、犯行へと向かう心理描写などは読み手に多く任されている部分もあるようで、ずっしりと心に残る。
    映画とかドラマ化とかされてたっけ、、、観てみたい。

  • おじいちゃんが大好きだった松本清張。


    おじいちゃんの本棚からもらって読んでみたら
    ハマッた。

  • 中学生の時に読んでずっと印象に残っている大好きな作品。
    設定が飛行機も新幹線もない時代なので、移動手段は汽車の乗り継ぎ。時刻表を片手に犯罪の可能性を見いだしていく手間はものすごい緻密なものでした。
    確か犯人はすぐわかったはず。そのあとのアリバイ崩しがストーリーになっています。中学生でも読めたので松本清張の中でも比較的読みやすい本です。

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著者プロフィール

1909年、福岡県生まれ。92年没。印刷工を経て朝日新聞九州支社広告部に入社。52年、「或る『小倉日記』伝」で芥川賞を受賞。以降、社会派推理、昭和史、古代史など様々な分野で旺盛な作家活動を続ける。代表作に「砂の器」「昭和史発掘」など多数。

「2023年 『内海の輪 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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