凍るタナトス (本格ミステリ・マスターズ)

  • 文藝春秋 (2002年8月28日発売)
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本棚登録 : 49
感想 : 8
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  • 本 ・本 (440ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163211701

感想・レビュー・書評

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  • 死体の冷凍保存、「自我」は何処にあるのか、などの問題も含めておもしろく読んだ。…のだけれど。個人的好みから行くと、主人公のラストの行動は、ちょっと唐突感。彼は彼女の「神官」にはなれないと思う…。

  • 死体を冷凍保存で未来によみがえらせるという、死や生の基準が現実と違う世界で起きる事件は、その様態が示すものも変わってくる。そして犯人の動機も。
    しっかり理解しないと置いてかれる。

  • 私は『生きているのも面倒臭い』という思考の持ち主なので、脳やら体やらの凍結保存には全く興味ありません。
    むしろ迷惑なので止めてほしい。
    せっかく死ねたんだから放っておいて。

    で、他人(他人:自分ではない人のこと。身内を含む)がそれを望むなら勝手にやればいいと思います。
    人の人生は本人のものでしかないので、本人が望むなら止めません。
    そんな権利はない。

    これはきっぱりと本音なのですが、なぜかこういうことを言うと冷たいとか言われるんですよね。
    なぜか。

  • 「二度目の死」などという死生観の問題についてもさながら、ミステリ的な部分も面白かった。読み始め、科学的な説明文などけっこう読みにくかったんだけど(理数系苦手なので)。
    クライオニクスについて。現実問題として、こういうのもいつかはできるかもしれない。けどそうなったら、ホントに人間終わりじゃないかな。「不死」って、ぜったいそんなに良いものじゃないと思うけれどね。

  • つかみはオッケーって感じだったけど…
    終盤あらあら

  • SFとまではいかなくても現在の科学からもう少し進んだ世界の考察はかなり魅力的だと思う。本格ミステリとしてもWHY?にWHO?にHOW?にと本格マニアにはたまらない物語構成。しかも医学サスペンスとしてもかなりの出来だと思う。解決の手際もかなりしっかりしてて真相はかなり意外だし伏線を感じながら納得も出来る。ただ…文章に魅力がないというか…ほとんど主人公の警部に感情移入が出来ない。書割みたいなんだよね。ミステリとしてしっかりしてれば文句はないんだけどサスペンスとしての側面も加味するとちょっとね。

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著者プロフィール

1959年、北海道生まれ。1994年に「密室の矢」が読者投稿アンソロジー『本格推理3』(光文社文庫、鮎川哲也・編)に採用され、以降も「逆密室の夕べ」と「ケンタウロスの殺人」の投稿作品が採用された。98年、長編「3000年の密室」で作家デビュー。代表作は「時を巡る肖像」「密室キングダム」。日本推理作家協会、本格ミステリ作家クラブの各会員。

「2022年 『【完全版】悪霊の館』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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