変態

  • 文藝春秋 (2002年9月11日発売)
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感想 : 10
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  • 本 ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163212104

感想・レビュー・書評

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  • 変態とは変態的な性癖の意味もあるが、生物が形態を変えること(metamorphosis)という意味もある。
    「夏の日焼け、冬の雪焼けは、彼らの財産とゆとりある時間を示すものであり、これ見よがしに誇示されるステータスだった。そうして長い時間、肌を紫外線にさらすため、中年期にさしかかると、男性も女性もシミだらけになるのである」(13頁)。
    健康を損なう贅沢は虚しい。中国の皇帝は一生のうちに費やすエネルギーは有限としてなるべく体を動かさないようにしたという。それは不健康に感じるが、ステータスを誇示することで不健康になるよりは意外と健全な発想かもしれない。

  • 変態…。
    虫の変態ともかけてます。
    前半は良き妻、良き母、良き娘と優等生な主人公の悩みが描かれていて面白いのだが、途中で官能小説になってしまった。いや、題名からしてそうなのだろうと思ってたけど。
    官能小説としても、ちと中途半端。
    主人公の苦悩とそこから脱却していく様子をもう少し書き込んで欲しかったな。

  • * 文庫化にあたり「鎌倉の秘めごと」へ改題。
    [要旨]
    淫らに開いて。
    修道院で女に目覚めたジョゼフィーヌ。なにがあったのか?その謎を追う奈子は、自らの肉体を大きく変態させてゆく…。

  • このたぐいの本、はじめて読んだ。性癖って人間の根本的なところなのだろうと思うが、理性とか世間体とかがじゃまして、なかなかふみこんでいけないというのはたしかにある。だからこそ魅力、好奇心、をそそるし当事者は背徳意識があり、おごそかかつ強烈な情熱をもつのだろう。この世界に踏み込める人は人生のおおきななにかを得ることになるのだろう。いってみたい、でも、はずかしい、どうしようもなく普通の自分だな。もう少しいろいろ読んでみようと思う。

  • 藤本ひとみは中学生のころ読みふけった。コバルト文庫のやつね。彼女は女の義務と言われ、結婚したけど、しばらくは女じゃなかった。40代は恋よ!そんな事を言っていたように思う。目覚めるのが遅いというのは主人公と同じなのか。物凄く変わった人が数人でてくる。ひとみの願望なのか、ひとみの自叙伝なのか。ともかく変態できたね。

  • 借りた物

  • 主人公が様々な変態に次々に絡まれるというどうしようもない本。
    しょうもなさすぎて笑えます。
    私が読んだ藤本ひとみ作品のなかでの最高の駄作。

  • 藤本ひとみ初でした。エロチックな部分の模写が多すぎて、もう一癖欲しいなーって感じです。文章はとても読みやすいです。

  • (2002)

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著者プロフィール

長野県生まれ。西洋史への深い造詣と綿密な取材に基づく歴史小説で脚光をあびる。フランス政府観光局親善大使。著作に、『新・三銃士』『皇妃エリザベート』『シャネル』『アンジェリク緋色の旗』『ハプスブルクの宝剣』『王妃マリー・アントワネット 華やかな悲劇のすべて』『幕末銃姫伝』『i維新銃姫伝』など多数。青い鳥文庫ではKZのほかに「妖精チームG(ジェニ)」シリーズ、『マリー・アントワネット物語』『三銃士』も手がけている。

「2019年 『探偵チームKZ事件ノート 特装版 校門の白魔女は知っている』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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