空中庭園

  • 文藝春秋 (2002年11月28日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (304ページ) / ISBN・EAN: 9784163214504

みんなの感想まとめ

テーマは家族の複雑さと個々の内面に潜む闇です。短編連作で描かれる京橋家のメンバーたちの独白は、それぞれの隠された過去や感情を浮き彫りにし、時に共感を呼び起こします。表面上は仲良さそうに見える家族でも、...

感想・レビュー・書評

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  • 短編連作の作品ですが どれもがウーンと唸らされる作品でした。
    6編は京橋家の家族、 女高生の娘 40前後の父親 母親 母親の50代中盤の母 阿呆男の父親と息子が関わる20代中盤のミーナと言う女性 中学生の息子 の6人の独白スタイルだけど結構深い話です。こんなデタラメでいい加減で共感出来ない家族の話にはついて行けないなって思いつつ いつの間にか共感を覚えている笑!等身大で作中のデイスカバリー・センターならぬイオンモールも近くにあるし(笑)
    始まりはやっぱり「八日目の蝉」だったけど以来読むたんびに やっぱり角田光代さんは侮れない作家でした(笑)なかなかお見事でした。ただ私が学生時代や若い頃ならば解らなかった内容でしょうね〜。

  • 久しぶりに、角田さん作品を読もうと図書館で借りて読んでいて、昔読んだことがある作品だ!と思い出した。
    昔読んだ時は私は独身で子どももいなかったから、読み直してみると違った印象を受けた。
    (今人気のアニメ、スパイファミリーでも、それぞれに秘密を抱えた家族がテーマになっているなーと
    思った)
    隠し事をしない、というルールを作った母本人にも、言えない過去がある。そんなルール作らない方が良かったんじゃ…と言いたくなる。
    コウのセリフで、表向きには開かれたドアがあるけど、家族全員が逆オートロックのドアを持っているという言葉が、的を得ている表現ですごいと思った。
    空中庭園という言葉は本文中には出て来なかったと思うが、理想の家族なんて、空中に浮かんだ脆くて壊れやすい存在だということだと解釈した。
    他の方の感想を読んで気付いたが、映画にもなっていたとは知らなかった。

  • 一見仲良さそうに見える家族でも
    それぞれに隠し事とか
    言えない過去とかあって、
    ちょっと怖いなって思った。
    実は引きこもり予備軍のコウくんが
    1番鋭い

  • 読んでいてどきどきした。
    語り口調なので文体が軽いけれど、真面目に魂をこめて描かれていると感じる。
    自分自身のこれまでの人生に、なにか重なるものをいちいち感じてぐるぐるする。
    動物園の過去の情景が幸福すぎて読んでいて泣きそうになったら、登場人物も泣きそうになっていた。
    親になって、じぶんの親の間違いに改めて気付かされることも、重くてリアルで辛い。
    とても面白かったし好きな作品。

  • それぞれの家族の視点での言葉が並べられている小説。暗く、何とも言えない世界。あまり好みではない

  • 1/1/2026

  • 辛辣過ぎる
    誰も幸せに思えない
    それでも家族は続く
    きっと誰も損しない

  • あかん
    僕の頭では理解できない
    家族の在り方? 人それぞれの人生
    繋がっていそうな そうでなさそうな
    空中庭園?
    うーん?

  • 薄気味悪い、というか他の家の家庭の事情に首を突っ込んで覗いてしまったときの険悪感。
    家族全員が、それぞれに秘密を持っている。
    それでいて表面上はみな、仲良く取り繕っている様が異様で、でもこんな部分はどの家庭にでもあるような気がするから、後味が悪い。
    話ごとに視点が変わることで、人の見方も変わってくるし(絵美子と、母の関係とか)そういった面白さもありました。
    ただなんとなく読み終えて釈然としないというか、再読したいという気にならないのでこの評価となりました。

  • 途中は面白かった

  • この手の話を最近何故かよく手にしてしまっているが、読むほどに将来の自分の家庭に対する不安が募る。反面教師にして上手くやっていきたいが実際家族とはいえ、何をどう考えているか、同じ方向を向けているのか、それは誰にも分からないもの。
    でも、信じて生きていくしかないしね。

  • 家族が何を考え何を思って生きているかはきっとどこまでもわからないままでいることが幸せなのかもしれないと思う。
    聞いてほしいことなら自分から話すし、秘密という殻でみんな自分を護って生きているんだよな。

  • 人間っていうのは、どこまでいっても本当は独りで、でも、だから誰かを信頼してみたり愛してみたり家族を作ってみたりするんだろうなぁ。
    色んな器や繋がりがあるけど、底の部分では最後は独り。それは、きっと普段は忘れていてもいいことだけど、たまに思い出した時に愕然としない程度に認識していた方がいいことなんだと思う。

  • 章ごとに語り手が変わるのがおもしろい。
    ある章で嫌なやつだなーと思わされた人が語り手になると、少し好感をもってしまったりして面白い。その逆もある。
    人間ていい部分も悪い部分もある、そういうことが心地よく描かれている気がした。
    結局皆憎めない。
    そういうもんかも。

  • 幸せな家族ってなんだろうって考えさせられる。
    「私たちの家族に秘密なんてなくて、仲良し家族なんです」という家族。本当は理想の家族を演じているだけ。でも演じていることすら自覚がない。
    家族それぞれの視点から語られるそれぞれの秘密や想い。読み進めていくと、家族の闇がはっきり見えてくる。
    全体的にどこか虚ろなんだけれども不思議と納得してしまう説得力がある。これも家族の一つのあり方なのかなと。闇と光って表裏一体だから。
    この家族だけが特殊じゃないなと思ってしまった。
    ひきこまれてあっという間に読んでしまった。

  • まさに角田光代の真骨頂。
    語り部が順番に自分を取り巻く状況と心境を吐露していくんだけど、あまりに饒舌すぎて細部に目が届きすぎて、逆にリアリティがない。
    久世光彦が”面白ろく読んだけど、だから何?”と言わしめた作品。

    それにしても著者は料理のことに精通している。
    手巻き寿司の作りかたなんて、ほんとに上手い。段取りとかが。

  • こんな家族嫌だな。
    でも現実はこんなものなのだろうか。
    お母さんの気持ちがいちばんリアリティがあるなと思った。家族のためにいつも元気に振る舞う母親。でも、結局それは自分のため。
    だれだって、自分が大事。
    いまいちメッセージが分からなかった。

  • 「隠し事のない家庭」これは誰でも憧れるのかもしれないけれど、実際にはかなり難しい事ですよね。血の繋がった家族でも所詮自分とは違う「他人」なのだから。おばあちゃんが自分の母と重なり読んでいて胸が苦しくなった。多分本人は悪気は無いのだろうけど、ズケズケと心に入り込んで暴言を吐く。でも、そんなおばあちゃんでもいい所はあるんですよね。万引きの時の始末の仕方は素敵でした。理想の家族なんて現実にはどこにもいないけど、うわべだけ装う事は出来る。良いか悪いかは別にして良い家族を演じる事も必要かもしれない。

  • 6編からなる連作家族小説。
    郊外のダンチで暮らす京橋家の家族構成は、父・母・長女・長男。
    それに加えて、祖母(母の実母)、長男の家庭教師兼父の愛人、
    といった6人の人々が、それぞれの章の主人公となっている。


    ラブリー・ホーム  長女が主役
    チョロQ       父が主役
    空中庭園      母が主役
    キルト        祖母が主役
    鍵付きドア     長男が主役
    光の、闇の     家庭教師兼父の愛人が主役


    隠し事をしない家族のはずが、
    気持ちのすれ違いか、思いやりのズレか、
    噛み合わない「家族の絆」がだんだんと浮き彫りに・・・。


    一連の日常生活の出来事がそれぞれの眼を通して、
    別々の章で描かれている。
    見方を変えれば一つの出来事もこんなに変化するのか、と
    面白く読める作品だった。

  • 地方都市の集合住宅に住む4人家族
    一見、何の問題もなく幸せそうに見えるが、それぞれの腹のうちは全く違う事を考えている。

    皆それぞれ全く違うことを考えている家族。家族が大切だから表面的に取り繕っているという感じではなく、自分が一番大切で他はあまり興味が無いという風に見えた。

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著者プロフィール

角田 光代(かくた・みつよ):1967年神奈川県生まれ。早稲田大学第一文学部文芸学科卒。90年「幸福な遊戯」でデビュー。96年『まどろむ夜のUFO』で野間文芸新人賞、2003年『空中庭園』で婦人公論文芸賞、05年『対岸の彼女』で直木賞、07年『八日目の蝉』で中央公論文芸賞、11年『ツリーハウス』で伊藤整文学賞、12年『かなたの子』で泉鏡花文学賞また『紙の月』で柴田錬三郎賞を、14年『私のなかの彼女』で河合隼雄物語賞、21年『源氏物語』の完全新訳で読売文学賞を受賞。その他の著書に『月と雷』『坂の途中の家』『銀の夜』『タラント』、エッセイ集『世界は終わりそうにない』『わたしの容れもの』『月夜の散歩』などがある。

「2025年 『韓国ドラマ沼にハマってみたら』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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