星々の舟 Voyage Through Stars

著者 :
制作 : 小野田 維 
  • 文藝春秋
3.53
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本棚登録 : 1800
レビュー : 347
  • Amazon.co.jp ・本 (392ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163216508

作品紹介・あらすじ

禁断の恋に悩む兄妹、他人の男ばかり好きになる末っ子、居場所を探す団塊世代の長兄、そして父は戦争の傷痕を抱いて-愛とは、家族とはなにか。こころふるえる感動の物語。

感想・レビュー・書評

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  • **足を踏んだほうはすぐに忘れるけど、
      踏まれた方はそう簡単に忘れられないもんだ

     本当にそうだなと思う。
    やった方は忘れてしまっても、やられた方は忘れない。
    言った方は忘れてしまっても、言われた方は忘れない。


    人間のドロドロした部分を書きたかったと言っていたのを聞いたが・・・
     妹が犯されたり、血のつながりはないと思って愛し合ってた兄妹が本当の兄妹だったり、
    不倫してたり、婚約破棄したり、孫世代の話ではヤンキーにやられたり、
    もう”てんこもり”。

     けれど作った感なく、こんなのありえないと全く思わせず読ませてしまうところがさすが。
     話が話だけに少し重くて消耗するけど、続きが気になって読んでしまう、そんな一冊だった。

  • 「おいコー」シリーズのような恋愛モノでもなければ、セクシャルな面が強く出てるダブルファンタジーの流れでもない。
    戦争という大きなものを背景に置いて、家族それぞれの生き方や抱える苦悩、価値観の違いなどがありありと描かれている作品。

    村山由佳は「戦争をテーマにして若い人に伝えたかったけれど、やっぱり私は恋愛が絡んでこないと書けない」と言っていたのも納得で、重いテーマの割に村山由佳の柔らかさ・繊細さがあって、それが上手い具合にバランスしていると思う。
    本当に救いがなくて重いけれど、ラストシーンでの父:重之の一言"幸せとはいえない幸せもあるのかもしれない。" がいつまでも胸に響く。
    大好きな一冊。

  • 直木賞受賞作品
    一つの家族がそれぞれ主人公として書かれた6編からなる小説。現代の家族らしい悩みをそれぞれが持っている。禁断の愛や友人への嫉妬などが題材なので、一見ありきたり。しかし吸引力のあり、あっという間に読めてしまう。 家族でも、話さなくては分からないこと、決して話すことのできないこと、多くの事情を抱えている。この気持ちはどうやって整理をつけるのだろうか?それを分からなくても支えてくれるのが家族なのかもしれない。 村山さんの作品(恋愛小説)のイメージとは全く違う、読み応えのある作品です。

  • 友人が良かったというので読んでみましたが、私には・・・

    すげえドロドロの家族

  • 救いのない。
    幸せは、誰かの犠牲の上にある気がしてきた。

    いっそモラルすら超える事が出来たらいいのに。ずっと忘れられないままなら。

    忘れられず、一緒に生きる事の出来ない人がいる場合はどう生きればいいんだろうね。
    心はそのしがらみからどうすれば自由になれるのか。
    誰かと寄り添って生きるだけの事が現代ではファンタジーだ。
    そのめでたしにみんなが辿りつけるわけではない。

    日本は周囲は20代位に結婚して家庭を持って幸せになれと無意識に押しつけてくるけど、それに答えられなかったり、その理想から零れてしまう人はどうしたらいいんだろう。

    時間薬が人を優しくくるんでしまうことと人はみんな孤独なんだなと感じた。

  • 複雑な家族、それぞれが抱える想い・・・
    同じ家族でも、みんながそれぞれに秘密を持っていたり、お互いに対して複雑な感情を抱いていたり。
    狭い「家族」という単位の中でも、様々な人生が同時進行で全く違う方向に進んでいくのがとても面白い。

    • まささん
      家族の中の複雑な人間関係、どんなストーリーなのかすごく気になります!
      家族の中の複雑な人間関係、どんなストーリーなのかすごく気になります!
      2012/05/21
  • 同じ時を家族で過ごしていても、それぞれに一つの事象に対しての捉え方が違うのは当然の事なのだ。親の見方と子の見方、男性の見方と女性の見方も違うだろう。一人ひとりに思いや生き方のカタチがある。
    非常に世俗的な話の内容であるのだが、一家族のそれぞれの生き方の中で相手を思う心は真実なのだ。決して許されるべきものでないにせよ、純で真っ直ぐで精一杯なのだ。

     家族-それはそれぞれに輝き方が違う個々星々であっても、共に同じ舟に乗り合わせ包まれ、守られながらこの世の中にゆられていくものかもしれない。

     「ほら、早く泣いちゃいな」…限りなく優しく、力強さと包容力を感じる言葉だなぁ。えっ!この言葉のどこが!?と思ったら、まずは読んでみて。

    • A.OKIさん
      有坂汀さん レビューに花丸をありがとうございます。
      有坂汀さん レビューに花丸をありがとうございます。
      2012/01/11
  • 同僚に借りて読んだ。

    短編がいくつかあわせてできているオムニバス作品。ひとつひとつはちょうどいい長さでうまく書かれていると思う。個人的には聡子の話が一番よかった。

    「天使の卵」でこの人を判断しなくて良かった。

  • 父の重之、母の志津子、長男の貢、次男の暁、長女の沙恵、次女の美希。母は沙恵を連れて後妻に入った。貢と暁は先妻の子供。しかし先妻の、後妻のといった違いは無く、わけ隔てなく可愛がってくれた。しかしある出来事で一家には破綻が起こった。「禁断の恋に悩む兄妹、他人の男ばかり好きになる末っ子、居場所を探す団塊世代の長兄、そして父は戦争の傷跡を抱いて。」

  • 読み始めたら以前にも一度読んだことがあることに気付いた。一組の兄妹の話が背景となるが、その家族のそれぞれの生きていく上での思いが描かれる。辛いことが多いが、それを飲み込みながら人は生きていく。

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著者プロフィール

村山由佳(むらやま ゆか)
1964年7月10日生まれ、立教大学文学部日本文学科卒業。不動産会社、塾講師などの勤務を経て作家となる。
1991年 『いのちのうた』でデビュー。1991年『もう一度デジャ・ヴ』で第1回ジャンプ小説・ノンフィクション大賞佳作、1993年『春妃〜デッサン』(『天使の卵-エンジェルス・エッグ』に改題)で第6回小説すばる新人賞、2003年『星々の舟』で第129回直木三十五賞、2009年『ダブル・ファンタジー』で第4回中央公論文芸賞、第16回島清恋愛文学賞、第22回柴田錬三郎賞をそれぞれ受賞している。ほか、代表作として『おいしいコーヒーのいれ方』シリーズがある。

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