夜を抱いて

  • 文藝春秋 (2003年7月23日発売)
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感想 : 3
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  • 本 ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163220307

感想・レビュー・書評

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  • 2016/03/09 読了

  • いい小説にはいい装丁がなくてはならないとおもうので文藝春秋いい仕事しますね

    ひとりの年老いた男が語る生きること、戦争と女
    彼のそばに置いてほしい

    呑めよ、エンジェル、魂にいいぞ
    そんなこといわれたら泣きたくなる

    ジョゼフ!なんてひどいおとこなのになんでこんなに惹かれるのだろう
    ダーリン、きみは見かけよりずっと若いね
    言われてみたい

    「でも、悲しすぎて泣けないの。彼はうなずいた。よかった。きみもわかってきた。」

  • 男はオーストリア生まれの有名なユダヤ人作家ジョゼフといい、彼が彼女キティと出会ったのは60歳だった。
    キティは32歳。28歳の年の差のふたりは恋人になった。

    60歳のジョゼフは、精力的で自信満々、冗談好きで饒舌だった。
    ベッドで愛を交わしたあと、或いは交わす前、彼はドナウ川も氷結していた百年に一度の極寒の夜に生まれてからの長い人生を語った。
    それは、父や母の話であり、ナチの話であり、出会った女の話であり、抱いた女の話であり、一度目の妻、その間に出来た子の話であり、二度目の妻、その間にできた子の話であり、街の話であり、夜の話であり、人生の話であった。

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