ららら科學の子

著者 :
  • 文藝春秋
3.23
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本棚登録 : 301
レビュー : 58
  • Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163222004

作品紹介・あらすじ

殺人未遂に問われ、中国に密航した過去を持つ彼は、30年ぶりの日本に何を見たのか。親友の組織に匿われ、不思議な女子高生と出会い、行方知れずの妹を追跡する-。その果てに下した決断とは?構想15年、連載から6年、ついに完成。待望の最新長編。

感想・レビュー・書評

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  • 評価が難しい本です。
    学生運動で警官相手の殺人未遂を犯し、1968年に日本を出奔した主人公が30年後の日本に帰ってきて、そのギャップで右往左往する話。ある意味それが全てといっても過言ではありません。
    コミカルな意味での右往左往ではなく、シリアスな浦島太郎といった風情です。
    1968年と言えば僕はまだ生まれておらず、なんとあのウッドストックフェスティバルすら1年経たないと開催されないという年です。当然の事ながら浅間山荘事件も、安田講堂事件も、よど号事件も発生していない時分に、中国に出奔しているわけなので基本的にその頃の考え方を冷凍して解糖したような状況で右往左往なので、街並みも人も彼の目線で見なけえれば理解が難しいのであります。
    物に溢れた日本と、中国の寒村のギャップは大きい。そして彼と同じ思想を持っていたはずの左側の人々も日本という国に居る限り、1968年を急速冷凍、急速解糖したような彼から見れば皆同じという事になるだろうなと思います。
    そういう1968年の目線から見た東京探訪というように読んでしまったのですが、それ以上深堀するパワーが僕にはございませんでした。つかれた。

  • 再読。最高だ。学生運動、文化大革命、紅衛兵、カート・ヴォネガット・Jrに五島プラネタリウム‥これらのキーワードになにかしら疼く人なら間違いなく痺れよう。今浦島の初老の主人公に対して都合よく物語が運びすぎるきらいがあるが、そんなんうっちゃっても彼は正しいし最後の決断は可成りかっこいい。「主義が間違っていたとしても、主張は間違っていなかった」なんて台詞に今も感動しちゃう自分を発見しちゃってうるうるしたりも。戦後の日本を俯瞰、移りゆく東京の都市論としても十分な読み応え。でもジャンルはハードボイルドだぜ。まいった。傑作。

  • 2013年11月7日

    装幀/石崎健太郎
    イラスト/手塚治虫(『鉄腕アトム』)
    タイトル/山田哲朗

  • タイトルと表紙のイメージから、ある種の思い込みを持つと、中身との違いに愕然とする。
    30年前に中国に逃亡した男が再び日本の土を踏むという話だが、話自体は地味。
    ただし、硬派なハードボイルド小説としての完成度は高いと思う。
    事件自体はおこらないが、登場人物の心理描写や過去のエピソードと現在の対比が、独特の雰囲気をかもし出す。
    これだけ地味な話なのに、なんでのめり込んだのだろう?っというのが率直な読後感。
    後半にでてくる、主人公と30年前に離れ離れになった妹との会話は、結構泣ける。
    大人の男の世界を楽しみたい人におススメです!

  • 文は読みやすい。
    しかし、おもしろくならず流し読み・・・

  • タイトルは秀逸なのに、内容は実につまらない。ストーリーテリング、言葉の強度、時代錯誤、風俗描写、全てが中途半端だなあ。

  • うーん、まぁまぁ・・・?

  • こうして、オレはここにいる
     「こうして彼は、新幹線“こだま”で日本へ帰った。」という出だしに「おっ」と思い、一気に引き込まれてしまった。
     物語は、30年前学生運動をしている中で、単身中国へ渡り、そこにいた男が、日本へ帰ってきて、感じ行動する出来事を描いている。
     彼は今風浦島太郎であり、そのことを自覚しながら、自分の「いる場所」を探しつづける。過去に戻るわけにはいかない。では、自分の未来とは何なのか。
     矢作俊彦の文章は、30年間の時代の流れを交えながら、切れが良く、読み手を全く飽きさせない。
     同じ世代の人には特にお薦め

  • どこかで見たことある題名と思って図書館で借りた。調べたら第1回の本屋大賞の10位だったんですね。この内容は一般人が読みやすくみんなに勧めたい本を選ぶ本屋大賞には向いてないですね。10位納得。
    村上春樹のような妙な異世界感(本書はファンタジーではない)と古川日出夫のような読みにくさの文章の本でした。

  • どこかで見たことある題名と思って図書館で借りた。調べたら第1回の本屋大賞の10位だったんですね。この内容は一般人が読みやすくみんなに勧めたい本を選ぶ本屋大賞には向いてないですね。10位納得。
    村上春樹のような妙な異世界感(本書はファンタジーではない)と古川日出夫のような読みにくさの文章の本でした。

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著者プロフィール

作家。『マイク・ハマーへ伝言』で鮮烈デビュー。『ららら科學の子』で三島賞を受賞。著書多数。

「2009年 『あ・じゃ・ぱ!(上)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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