都市伝説セピア

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 318
レビュー : 79
  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163222103

作品紹介・あらすじ

"見世物小屋""口裂け女""夕闇の公園"…妖しい世界にとり込まれた心が引き起こす哀しい犯行の数々。オール読物推理小説新人賞、日本ホラー小説大賞短編賞を相次ぎ受賞、期待の新人の新感覚ホラー短篇集。

感想・レビュー・書評

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  • いつも黒朱川ばかり読んでしまう…。「アイスマン」「昨日公園」「フクロウ男」「死者恋」「月の石」

    全部昭和で自分の子供時代とかぶるので、こわいというよりも懐かしく、そして物悲しかった。全部どこかで読んだような話だったので、少し残念だったけど最後の「月の石」は唯一ホッとする話だった。主役が女性(または男性)かと思っていたら違っていたというのが多々あって、男女区別なく書いているのですごいなぁ~と思いました。

    「死者恋」の女の情念がこわかった。狂気だわ。

  • フクロウ男 は良作!

  • 朱川湊人氏初期の初期、の作品。
    この頃は「人情、切ない甘さ」みたいなレトロホラーではなく、苦しさ怖さ・・・人の醜さとか、そういうのを全面に押し出したレトロホラーです。
    多分、表題のもとになった「フクロウ男」は個人的には好きじゃないんですが、
    ・・・この本の中では「昨日公園」が一番好き。
    「死者恋」も、ゾッとしました。10代の頃だったら、夜中、悪夢を観たかもしれない(笑。

  • そこまでホラーではなく、題名通り「都市伝説」
    「昨日公園」が特に好きだった。何となくずっと後を引いて心に残っていくような感じだった。
    「月の石」のお母さんの一番印象に残っているところ。何かわかる気がする。
    心を温めたり、明るませたりするものって、そんなに大したことでなくても良くて、ごくごく普通のなんでもない景色だったりするから、なおさら生きるって面白いと思ったりもする。

  • ちょっとだけホラーな短編集。
    初めてこの著者の作品を読んだけど、すごく器用な書き方をする人だという印象を持った。

    「アイスマン」「昨日公園」「フクロウ男」がラストそうきたかっていう感じ。登場人物のディテールがしっかりしていてイメージしやすかった。
    「昨日公園」はちょっといい話。

    他2編はイマイチ入りこめなかったなぁ。

    ていうかこの本タイトルで損してませんか?

  • 最近、朱川さんの本にはまっています。都市伝説セピアは初期の作品集で、ホラー的要素が多めです。私は、「昨日の公園」「月の石」の二作品が好きでした。「昨日の公園」はTVの「世にも奇妙な物語」に出てきそうな内容で、最後にドキッとさせてくれます。また「月の石」は懐かしい万博の話が母の思い出とともに出てきて、同世代のものとしては時代的な共感もあり、最後に少しほろりとくる終わり方も好きです。ホラーの中にある寂しさや、郷愁、優しさなど朱川さんの作品には「はまる」何かがあると思います。

  • ホラー短編集。これ最高! ホラーなのだけど、穏やか。怖いのだけれど、なんだか優しさや切なさも感じられる作品が多い。えぐさはほとんどないので、ホラー苦手な人にもこれはお薦め! でも「死者恋」はけっこう執念どろどろで怖かったかな……。
    超お薦めの一作は「昨日公園」。ノスタルジーに溢れた、切ない一作。もしも自分がこういう状況に置かれたとしたら……いったいどうすればよいんだろう? どうすることもできない運命と決断。この結末は泣けるよなあ。要素的にはやはりホラー以外のなにものでもないのだけれど、すっごく感動できる「美しい話」。
    「フクロウ男」もかなり好きな一作。これぞ「都市伝説ホラー」。「都市伝説のできるまで」といった感じの物語。都市伝説大好きな私にこの主人公の気持ちはよーく分かる(ここまでやろうとは思わないけどね)。なかなかに意外な結末もマル。

  • 今年のオール読物5月号に掲載された「死なない人」がとても面白かったので、作者のほかの作品も読みたくなって本書を図書館で借りた。
    どれも「死なない人」と同様のヒューマンホラーな内容の短編集だが、どれもよく練られた内容で読み応えがある。ただ、この中で最も有名な「フクロウ男」は私には一番つまらなく感じられた。

  • 5篇からなる短編集。この世ならざるものに取り込まれた、妖しい世界が描かれています。
    見世物小屋や都市伝説といった“いかにも”な話から死者に思いを馳せる哀しい話まで
    不思議不気味系のなかでもバラエティに富んだ一冊となっています。朱川氏の作品は今まで
    何冊か読みましたがノスタルジックな印象が強いですね。体験していないのにも関わらず
    何故か懐かしいような気持ちにさせられる。そういう話は勿論のこと「フクロウ男」は
    単純に楽しめるし「死者恋」のように、ただただ不気味で恐ろしげな作品、これもまた良い。

  • この作家さんの作品をきちんと読み直そうと再読。
    意外に忘れていて十分楽しめる。。

    ウィキだとホラー作家 というカテゴリ。
    ほのぼの系ばかり今まで読んでいたので知らなかった。。

    アイスマン / 昨日公園 / フクロウ男 / 死者恋 / 月の石

    友人についてだとか、精神状態とか、この世の見方が面白い。
    『月の石』のお母さんがまさかの足が速い、というエピソードが好きだ。。
    両親を思い出すとき、老いた状態のイメージが強くなっていくので。。

    マイノリティな考え方や趣向を持つ人は、それを我慢したり隠したりして生きていく人と
    きっかけが無ければそれに気づくことなく終わる人もいるのかもしれない。。とか思ったり。
    アイスマン、ラスト数行でそういう人物だったかと驚いた。。

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著者プロフィール

朱川湊人(しゅかわ みなと)
1963年、大阪府生まれの作家。『都市伝説セピア』が直木賞候補。05年『花まんま』で直木賞受賞。ノスタルジックホラーというジャンルを開拓した。小説業のかたわら『ウルトラマンメビウス』の脚本も手がけるなど活動は多岐にわたる。著書に『サクラ秘密基地』『月蝕楽園』『冥の水底』『キミの名前』など多数。
2018年9月、『アンドロメダの猫』を刊行。

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