- 本 ・本 (264ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163222103
感想・レビュー・書評
-
'21年6月28日、読了。朱川湊人さん、2冊目。
ジャンル的には「ホラー」という事になるようですが…僕が「ホラー」をわかっていないのか、こういう感じの小説、僕には「ファンタジー」に思えてしまいます。ちょっとダーク寄りな、ファンタジー…。最後の話が、「月の石」だからかな?これは、ホラーじゃないよな、なんて。「アイスマン」、「昨日公園」、「フクロウ男」、どれもファンタジックな話に、僕には読めます。
「死人恋」だけは、好きじゃないなぁ。
でも、短編集として全体的には、とても楽しんで読みました。
「アイスマン」が、一番好みかな…汗をびっしょりかいて起きる、嫌な夢のような話。哀しい、ちょっと怖い、でもなんか美しい物語。
「フクロウ男」は、オチにビックリ!やられた!まあ、毎度やられますけど╮(╯_╰)╭詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
著者2作目。今回も昭和感満載のホラー系短編集。森見作品のホラー系の作品を彷彿させ、そして読みやすくしたような感じ。内容的には昭和テイストとでも言うのでしょうか、懐かしい感じの中にある狂気とでもいうのか、とにかくどの作品も伏線の回収が鮮やかと言うか寒気のする怖さ満載の短編集でした。人を愛するが故の自分の中にある歪んだ愛情表現、背筋がゾクゾクするようなゾンビとか幽霊とかとは違った怖さ、どの作品も楽しめました。
-
今年のオール読物5月号に掲載された「死なない人」がとても面白かったので、作者のほかの作品も読みたくなって本書を図書館で借りた。
「死なない人」と同様のヒューマンホラーな内容の短編集だが、どれもよく練られた内容で読み応えがある。ただ、この中で最も有名な「フクロウ男」は私には一番つまらなく感じられた。 -
5篇からなる短編集。この世ならざるものに取り込まれた、妖しい世界が描かれています。
見世物小屋や都市伝説といった“いかにも”な話から死者に思いを馳せる哀しい話まで
不思議不気味系のなかでもバラエティに富んだ一冊となっています。朱川氏の作品は今まで
何冊か読みましたがノスタルジックな印象が強いですね。体験していないのにも関わらず
何故か懐かしいような気持ちにさせられる。そういう話は勿論のこと「フクロウ男」は
単純に楽しめるし「死者恋」のように、ただただ不気味で恐ろしげな作品、これもまた良い。 -
フクロウ男 は良作!
-
朱川湊人氏初期の初期、の作品。
この頃は「人情、切ない甘さ」みたいなレトロホラーではなく、苦しさ怖さ・・・人の醜さとか、そういうのを全面に押し出したレトロホラーです。
多分、表題のもとになった「フクロウ男」は個人的には好きじゃないんですが、
・・・この本の中では「昨日公園」が一番好き。
「死者恋」も、ゾッとしました。10代の頃だったら、夜中、悪夢を観たかもしれない(笑。 -
そこまでホラーではなく、題名通り「都市伝説」
「昨日公園」が特に好きだった。何となくずっと後を引いて心に残っていくような感じだった。
「月の石」のお母さんの一番印象に残っているところ。何かわかる気がする。
心を温めたり、明るませたりするものって、そんなに大したことでなくても良くて、ごくごく普通のなんでもない景色だったりするから、なおさら生きるって面白いと思ったりもする。 -
ちょっとだけホラーな短編集。
初めてこの著者の作品を読んだけど、すごく器用な書き方をする人だという印象を持った。
「アイスマン」「昨日公園」「フクロウ男」がラストそうきたかっていう感じ。登場人物のディテールがしっかりしていてイメージしやすかった。
「昨日公園」はちょっといい話。
他2編はイマイチ入りこめなかったなぁ。
ていうかこの本タイトルで損してませんか?
著者プロフィール
朱川湊人の作品





