花の雲

  • 文藝春秋 (2003年11月11日発売)
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本 ・本 (216ページ) / ISBN・EAN: 9784163223803

感想・レビュー・書評

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  • 沢野ひとし画伯の短編恋愛小説集。
    立川の郊外の多摩丘陵を舞台にひとりで生きる女性との出会いについて7篇。イラストレーターで山好きで野鳥を観測し酒好きという画伯の実像がそのまま使われている。
    最後に山岳カメラマン岡田昇の捜索の話。こちらは実話と思われる。

  • 若い女性との戯れの話が多かったが、里山やバードウォッチングについて書かれており、まあまあ面白かった。
    これは実話なのか、それとも願望なのか。
    昔住んでいた団地のすぐ裏にあった山なので、七国山の話は熱心に読んでしまった。

  • ☆☆☆☆☆5つ

    「谷戸のアトリエ」という短編から始まる。
    沢野ひとし サーノ画伯は本来は小説書きではない。画家=イラストレータ描き人である。
    あの有名(か?笑)な、「本の雑誌」の表紙などの特長あるイラストを、創刊号以来づっと一人で黙々と描いてきた人なのだ。

    そうなのだ「本の雑誌」の独占である。
    本の雑誌といえば、今をときめく「本屋大賞」の総本山だぞぅ。
    今どき「本屋大賞」さえ採ればベストセラー間違いなし!と言われたあの・・・あ、いや違ったそういうお話ではなかったのだった。すまぬ。

    沢野ひとしの本業はイラストレーターなので、小説作品にはあんまし期待してはいないし、事実過去読んだ作品はどれも「ふーん、あそうですか」という程度のものだったのだけれども、どうやら今回の作品はちょっと違うみたい。

    今は1月の初旬。正月休みが明けて、さて本格的にそれぞれのお仕事にでも取り掛かりましょうかね、という具合の季節なのだけれど、今日はお天気良くかなり温かいせいもあってか、この本に登場する多摩川沿いの四季折々の季節描写と妙に重なって感動する。

    のっけの短編「谷戸のアトリエ」は今平行して読んでいる村上龍『共生虫』の中にも「谷戸」という地名が出てきてかなり面食らった。こういうことは普段はめったにない。いや今までで一度も無い、と思う。たぶん。

    もう15年近く前の事なのだろうが、穂高で亡くなった山岳写真家岡田昇の話に涙する。
    いやわたしは山には全く登らないし、虫や爬虫類が苦手なのでテントキャンプなんぞも全く遣りはしないのだけれど。すまぬ。

  • イラストレータとして有名な沢野ひとし氏の8編の作品から構成された短編集。どの作品にも、共通して流れる哀愁のようなものがある。淡々と綴られた作品の行間に溢れる情感を感じ取ることができるかが、決め手の作品集といえるかもしれない。ある程度の経験を重ね、人生を一生懸命に生きてきた人には、共感できる作品集かなと思う。

  • 会社をリタイアした男性のお話。
    常に女の子が出てくるけど、色っぽい話では無くて、
    純粋な感じを受けました。

  • 2004年2月21日読了。

  • ジャケ借り。<br>
    恋愛小説ってしらずに借りたとはいえ、<br>
    この女好きめ・・・って感じ。
    <br>
    あんまり好きではないかも

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著者プロフィール

1944年、愛知県生まれ。イラストレーター、エッセイスト。「本の雑誌」では創刊号より表紙絵・本文イラストを現在まで担当。1991年、第22回講談社出版文化賞さしえ賞受賞。近著『ジジイの片づけ』『ジジイの台所』『ジジイの文房具』(集英社クリエイティブ)の「ジジイ三部作」が評判を呼ぶ。『休息の山』(本の雑誌社)、『人生のことはすべて山に学んだ』『山の帰り道』(角川文庫)など山に関する著書も多い。高校生の頃に山に目覚め、国内はもとよりヨーロッパ・アルプス、ヒマラヤと厳しい山にも挑んできた。ここ数年は「ジジイにふさわしい」静かな低山登山に目を向けている。

「2025年 『そうだ、山に行こう』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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