希望

  • 文藝春秋 (2003年12月9日発売)
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本 ・本 (528ページ) / ISBN・EAN: 9784163224503

感想・レビュー・書評

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  • 非常に読み応えのある長編。
    かなり面白くてのめり込むように読んだが、最後なんだか上手く着地できてないような微妙な感じに。。
    加害者家族と被害者家族。
    どちらも、時が経っても過酷な人生が待っているんだなあ、と再確認した。

  • 二段組、525頁。
    複数の目から一つの事件を見つめる大作。
    友樹の心情まで描写してくれたらもっと面白かったな、と思う。

  • 星4つにしました

  • 2015.12.20

  • 初めて読んだ永井するみ作品。
    連続老女殺人事件を起こした少年や家族、遺族たちの心情を描いた社会派エンターテイメント。かなり重い。
    カウンセラーの環やかつての加害者や、被害者が絡み合って新しい事件が起きる。
    最終的に人が犯罪を犯すかどうかは、明確な動機はなく、その時の環境・運によるものとして、事件があいまいなまま幕が降りて不完全燃焼な印象。
    主人公の環は、事件に対してカウンセラーの使命感より、女としての好奇心が勝っているようで、流されてしまった感があり、もやもやする。

  • たぶん、希望じゃないんだろうなと思って読み始めた。だってするみさんだし!
    2時間ドラマにいけそうな話だわ~
    環、ながされすぎやろ。節操がない女になりそうな所を、大人の女はこういうもんですから・・と思わせるのは職業の堅さと学歴ゆえなのか?

    友樹が興味深かった。環が感じた様に、「この人とはわかりあえる」と直感できる人物は誰にでもいるのだろう。二人の繋がりの深さが恋愛感情の様で、読んでいて上手くいけば良いと思った事もあった。友樹のように考えのわからない、激高しない淡々とした人が一番こわいのかも。
    じっくり読むことの出来る話だった。

  • 殺人を犯した少年とその家族の話。石田衣良の「美しい子ども」に少し似ている。(どっちが先か知らないけど。)
    「美しい子ども」と同じで犯人である少年の動機がはっきりしない。動機どころか少年の考えていることがほとんど描写されていない。
    家庭環境やしつけだけじゃ如何ともしがたい、もって生まれた気質みたいなのってあるのかもしれないなぁ。と思う。

  • 少年の犯した連続殺人。5年後、軽刑で出てくる少年。

    恨みをもつ人々。襲われる少年とその家族。

    犯人の目的は少年を被害者にして顔写真を公開し、5年前の犯人だと思い出させること。。なるほど。少年法では犯人の名前は公開しないけど、被害者だとするものね。。

    しかし、それは本当の狙いではなかった。。犯人の真の目的とは。。。

    ん~ん~面白かったのだけど。。。なんだろうな?いまいち感情移入出来ない。なんでだろう?分かりきってるラストだから?

    どうせ少年の気持ちなんて真実を突かずにあやふやにするだけだろうと。。。分かる分けないのだよね。。

    殺人犯の気持ちなんて。ましてや少年。その域に行った人でないと。。。

    犯罪を犯す人と犯さない人には、何か線が引かれてる気がする。。誰にでも起こる。紙一重なのだけど、この線を越えてしまったらもう戻れない何か。。だからこそ、小説だからこそ書いて欲しいのに。。なぜこうなったのか。なぜこんなことがおこったのか。。

    あやふやにしてたら現実と一緒ではないか。。どうせ誰にも分からない。。あ、ちなみにラストは前の話とは別もので全く違います。

    違う展開が待ってます。(そこも意味不明。。)少年犯罪とは少し違う。いきなり分けの分からない理由になって。。。

    大人になりきれない少年といいましょうか。。。長いわりにはそんなラスト。。。って感じでした。。また得意のトリックでしょうか。。つまんないです。

  • 少年犯罪とカウンセリング。
    少年が少年院を出てからどう過ごすのか。
    微妙な心理描写がうまいです。

    でも結局何を思って犯罪を犯したのかはうやむやなまま、
    友樹がかなり美化されてしまっている気がする。

  • 少年犯罪ネタミステリ。序盤で起こる少年犯罪の動機がいまいち著されていないのが、少し不満と言えば不満。でも後ほど起こる事件についての動機は……そんなのがあったかっ! 「目を覚ませ!」はなんとも衝撃的。
    タイトルの意味「希望」は……うーむ、このラストは本当に「希望」なんだろうか。ま、生きる活力としての「希望」てのは前向きでいいのだけれど、やはりこのラストはどうだろ? かなり微妙な後味。

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