パラレル

  • 文藝春秋 (2004年6月25日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (224ページ) / ISBN・EAN: 9784163230603

みんなの感想まとめ

人間関係の複雑さや絆の強さを描いた作品は、読者を徐々に引き込む魅力を持っています。最初は特別な感情を抱かなかったものの、時間が経つにつれて心に残り、深い印象を与えるストーリーが展開されます。登場人物た...

感想・レビュー・書評

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  • 図書館で偶然借りた本
    すごくいい!おもしろい。皆、魅力的だった。縁の描き方がちょうどいい、心地よい。

  • 最初から惹きこまれたわけではなく、気がついたらすごくすごく好きになってた。
    不安定なようで、実はしぶとくて強いな、と思う。
    絆とか人間としての強さとか、全部。
    社長の津田とゲームデザイナーの七郎。彼の元妻、友人のサオリ、部下や後輩。
    ただ平行に同じ世界でそれぞれ生きてる。
    その中でいつのまにか距離感が遠くなったり、ふと近くなったり。
    それってなんか、すごいね。

  • ストーリーといえるストーリーは特にない。
    時系列もランダムに、別れた元妻や友人たちとの日常が描かれる。
    途中までプロットもないのでは?と不安になるほど淡々と進む主人公の一人称だったけど、後半のある一点で登場人物たちがギュッとなる場面があって、そうか、そこが転換点か、と思った。

    ところで、タイトルの『パラレル』。
    この作品の中でパラレルなのは、津田が同時につきあっている3人の女性たちだけじゃない?
    どんなに長い時間軸の中でも、一度でも交差することがあればそれは平行とは言えない、と中学校の時に数学で習った。

    主人公は、少ない人間関係の中で、何度も津田や元妻やサオリと関わる。
    特に濃密なというわけではないが、それなりに親密に。

    そもそも妻の浮気が原因で、長い別居生活を経て別れた夫婦が、なぜ頻繁に連絡を取り合うのか?
    私の多くはない観察結果では、別れた後の女性の切り替えの速さと徹底さは、清々しいくらいなんだけどなあ。

    ところでこの『パラレル』という作品が、最近の私と交差した箇所が2つあって驚きました。(というほど驚きはしませんでしたが)

    1.主人公がゲームデザイナーとして一発屋だったこと。
      この作品の前に読んだ『消えた少年たち』も、主人公一家の父親がそうでした。どちらも、誰もが知っているゲームのデザインを考え有名人となるも、今はパッとしない日を送っている。
    ただ、この『パラレル』に関して言えば、それが何か?ってくらい、過去の業績に捉われてはいないけど。

    2.同棲を解消した時の女性の行動について
      津田が同棲を解消した時、仕事中に出ていった彼女に家財道具をごっそり持っていかれてしまったが、前日に視聴したかまいたちのYou tubeチャンネルで、山内さんが同じような経験を話していて大笑いしたばっかりだった。なるほど、これは割とあり得る行為なのだな。

    閑話休題。
    なぜこの作品タイトルが『パラレル』なのか。
    自然体なのに妙に中に踏み込むことのできないこの作品と私の関係か?
    どう解釈したものか。
    未だ答えが出ない。

  • またダメ男の日常を・・・

  • ご本、出しときますねを観てから気になっていて読みました。
    シュークリーム出てきた瞬間、「シュークリームラブだ!!!」とひとりごちてしまったです。ふふふ。
    なんとも穏やかに進んでいく日常のことだけど、時系列がバラバラで、主人公の回想とリンクできていくようで心地よかったです。

  • 最初読んだときはあんま響かなかったが、日が経つにつれ、何回も思い出す。小説も文化だからかな。文化がなくなるのはさみしいなぁ。

  • ゆるりとしてわたしの好きなザ・長嶋有さん!という感じの本です。
    タイトルが「シュークリームラブ」ではなく「パラレル」でよかった…

  • (2016/12/19読了)
    何度か、借りては返しを繰り返し、今回やっと読めた。長島さん初の長編か…なかなか長島さんテイストが沁み渡っていていいぞ。早く読めばよかったな。
    登場人物の職業や生い立ちなど、いわゆる普通の人とは違っているけど、あぁ、そう言う時ってそう考えちゃうよね、うん、とりあえず言っとくよねって共感する場面が多々あった。

    (内容)
    妻の浮気が先か?それとも僕の失職が原因か?錯綜する人間関係を軽妙なタッチで描いた著者初の長篇小説。

  • 2015/8/27

  • あー絶対忘れた頃にもう一度読み返して楽しい思いを再度したい、と思った作品。どうしてこうも前半から半ばまではふ~んと思うのに、たいした大きな展開があるわけでもないのに、後半一気にどどどーっと読み進んで最後「また会いたい」と思わせる作品があるのか。不思議。パラレルと題がついているだけあって、パラレル。今のことを話しているかと思えば二年前の話に遡ったり。それに規則性を見いだすときもあれば何故いま戻るのか分からないときもあって、ランダムなタイムスリップをしている印象。でもでもやっぱり、あのときの台詞をまたここで使う、とか、あのときのことはこれか、とか、お決まりの技法でお約束の通りほぉ~と感嘆するのが楽しいんだろうね。ひっさびさの星5つ。

  • 主人公にどういう方向に進んでもらいたいとか想像できず、何にも共感できず、すごく読みづらかった。
    ラブかジョブの韻と、結婚式のスピーチの箇所が面白かった。

  • 長嶋作品二作目。
    サラッとした文体が、好き。

    登場人物どの人にも、立場が違いすぎて共感できなかったけれど、それぞれに魅力的な人達で、 嫌いな人がいなかった。
    サオリが、かっこいい。

    大人の青春物語的な印象でした。

  • 長嶋さんらしい乾いた文章。津田のキャラクターのせいかよりいっそうひりひりした。

  • (217P)

  • 現在と数年前の話と、交互に展開されていくが、
    こんがらがったりすることなく、つるつると読める。

    つるっとしすぎて、ちょっと退屈。
    きらいじゃないけど。

  • 結婚とは文化である。
    結婚とは信じることである。
    あたしにとって、結婚とは…。

  • 正常だけど、狂っている感じ。

  • 元ゲームデザイナーで今は失業中の七郎。

    離婚した妻からは今もたまに連絡がくる腐れ縁のような関係のなか

    起業して順調に会社を成長させ、女遊びの激しい社長である学生時代からの友人津田とつるむ日々で

    他の適当な女と関係を持ったり昔の仕事仲間から復帰しないかと何度も言われながら
    いきつけの美容院の人には離婚したことは今だに言っていなかったり

    著者特有のなんてことない日々が淡々と書かれている。
    でもこれは正直内容いまいちで読むのに時間が掛かりすぎた。

    著者だから読んだけど、著者が書いたものじゃなかったら残念ながら絶対読まないであろう)^o^(

  • 恋は落ちるものなのか落ちてくるものなのか分かります?
    あくまでも僕自身の感想ですが、長嶋有の諸作品の中ではあまり評価の高くない作品。最後のエピソードが出来過ぎというか、彼に求めているのはウェルメイドやハッピーエンドじゃないんですよ。新刊即購買というわけにはいきませんが、本屋さんに寄ればこれ読んでいなかったけなあ、という具合にいつの間にやら手にしている日本の現代作家なんですから、おのずと高い期待値が付与されているんです。
    『パラレル』と表題にあるように、本書はいくつものパラグラフが時系列に関係なく余白と共に並べられています。もちろん本書は一つの作品で、実験とか前衛にはおそらく接点のない?長嶋有にしては比較的長めの中篇、長らく友人関係にある30代の男二人、ぼく(=七郎、バツイチ)と津田(社長、女の出入りが激しい独り者)、そして女たちの日常が、最初のページから終わりまで、グダグダとそれでいてひょうひょうとした作者特有のキャラクター形成、および語り口ははいつもながらうまいと思うし、ところどころにハッとするようなセリフもちりばめられているのだけれど、読み終えた後のいつまでも余韻を引きずるようなひょうびょうとした風景(これを噛みしめたいがために僕は彼の作品を求めるのです)が本書では断ち切られしまったんです。

  • こういう話ってきっと結構あるもんだろうなあと思いながら、その一方で自分とは無縁の世界の話みたいだなあと思いながら読んだ。この本に限らないけど、今の自分に近い年齢の登場人物が多い物語というのは、ものすごく現実感がある場合と、全く現実感を持てない場合がある、つまり両極端なと最近よく思う。この本については、どちらかというと現実感はあるのだけど、ここに出て来るような人が自分の周囲にはほとんどいないために、何となくぼんやりとした印象になったと思う。

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著者プロフィール

小説家、俳人。「猛スピードで母は」で芥川賞(文春文庫)、『夕子ちゃんの近道』(講談社文庫)で大江健三郎賞、『三の隣は五号室』(中央公論新社)で谷崎潤一郎賞を受賞。近作に『ルーティーンズ』(講談社)。句集に『新装版・ 春のお辞儀』(書肆侃侃房)。その他の著作に『俳句は入門できる』(朝日新書)、『フキンシンちゃん』(エデンコミックス)など。
自選一句「素麺や磔のウルトラセブン」

「2021年 『東京マッハ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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