歌い屋たち

  • 文藝春秋 (2004年6月24日発売)
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感想 : 3
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  • 本 ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163230900

感想・レビュー・書評

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  • 素朴。真摯。正直。そして、謙虚。
    意外、などと書いたら失礼だろうけれど、面白かった。
    作者に会ってみたくなる。そんな内容だった。

    良いテレビ番組があることはもちろん、認めるけれど、上滑りしたような、刹那的な数字やその場限りのウケを狙う企画も多いということなんだろう。
    コンセプトや目指すものによって決められるのであろう演出によって、如何様にも見せてしまうことができる世界なのかもしれない。

    どちらがホンモノでどちらかがニセモノということはない。どちらもその人なのであろうと頭では理解しつつも、テレビでお見掛けする方ではない、この本の作者に会ってみたいと思わされる、そんな1冊だった。

  • 地方のライブをおえて立ち寄った飲み屋に訪ねてきた流しの歌い手。彼に歌ってもらった「波止場からす」その歌を主人公の有賀が聞くのは30年ぶりのこと。30年前にその歌を聞いて彼はフォークシンガーへとなっていく。・・・

    1972年中津川フォークジャンボリー、新宿西口フォークゲリラ、URC、高田渡、加川良。
    30年前の様々な歌を取り巻く状況が語られ、そして今のフォークソングへと続く思いがストレートに語られていて、当時のあの場所になんとなく解決できないままに置いてきた僕たちの世代の「フォークソングへの思い入れ」。そのものの形や意味があーそうだったんだという形で解決できた。
    そしてなおフォークソングへこだわって生きていくのもいいなと思い直されました

  • 氏の作品は漏れなく読んでいたはずなのに、なんでこの本の存在に気がつかなかったのだろうか。ちょっと前にネットで知って買い求め、一気に読了しました。「歌い屋」の存在が、ぐぐっときます。

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著者プロフィール

フォーク・シンガー、俳優、タレント、執筆家。1952年、東京都中央区銀座(旧木挽町)生まれ。1970年、第2回中津川フォーク・ジャンボリーに飛び入り参加したことがきっかけでデビュー。1972年、ソロアルバム「万年床」をリリースして現在に至るまで、数多くのアルバムを発売している。以後、音楽活動だけでなく、映画、ドラマ、テレビ、ラジオへの出演、新聞・雑誌の連載など幅広く活躍中。東京の下町とフォーク・ソングに造詣が深く、カメラ、自転車、街歩き、酒をはじめ、多彩な趣味を持つことでも知られる。1977年、「嗚呼!花の応援団 役者やのォー」で日本映画大賞助演男優賞受賞。2009年、第25回淺草芸能大賞奨励賞授賞。代表曲に「葛飾にバッタを見た」、主な著書に「日本フォーク私的大全」(ちくま文庫)などがある。

「2021年 『高田渡に会いに行く』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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