- 本 ・本 (312ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163231204
感想・レビュー・書評
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短編集。様々な女性の物語。
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秋の花火
誰の立場で誰を思ってかはっきりせぬままに涙が溢れてくる
老音楽家の人生の終末にかかわる団員たちの感謝と畏敬と嫌悪をみごとにあらわしていた
井筒とのさいごの花火のシーンの官能たるや… -
2022.5.10-518
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『人生の盛夏を過ぎた頃の恋情は、静かで儚い花火のよう。』学生時代から密かに想い続け今ようやく心が通い合う…。
五編からなる短編集ですが、最後の表題作の印象が非常に強く、それまでに読んだ他のお話が飛んでしまいました。
素晴らしい音楽家だが、人としては全く
尊敬できない、だが愛すべき恩師。女性から嫌われ男性から苦笑される、
そんな先生の老いを真正面から捉えた姿が恋情より何より強烈。誰しも老いるが、なんとも残酷に感じられた。 -
短編集。
観覧車に閉じ込められた男梅沢の話、観覧車。
天才ピアニストに振り回される旧友修子の話、ソリスト。
若くして義母の介護に明け暮れる恵美子の話、灯油が尽きるとき。
アフガニスタンに渡り戦場の悲劇を撮影しようとしていたカメラマン孝太郎の話、戦場の鴨たち。
天才指揮者の晩年を見届けた楽団のセカンドバイオリン奏者の話、秋の花火。
初読みの作家さん。
読みやすくスラスラ進みますが、どこかがいつも暗い感じ。
色々な方面の話でお得感のある短編集だったとは思います。
介護の話は切実。少し前の話で、今とは少し違うかなとは思いますが、若い主婦が一人で背負うには重すぎる事実と悲しくなりました。
戦場の鴨たちが一番好きでした。
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5編の短編集ですが、どれも読みごたえがあり良かったです。特に「ソリスト」と表題作の「秋の花火」の音楽
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観覧車
ソリスト
灯油の尽きるとき
戦争の鴨たち
秋の花火
一番秋の花火が良かった。
篠田さんの独特さを盛り込みながらもどこか色艶を帯びている。戦争の鴨たちの後だから尚更そう感じたのかもしれない。 -
なんとなくチクリと来るものがある短編集。
どの作品も、どこか遠くを思うというか、果てしなさを感じさせられた。
著者プロフィール
篠田節子の作品





