カンニング少女

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 53
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  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163233109

作品紹介・あらすじ

都立K高校三年四組、天童玲美。入試を四ヵ月後に控えた十月、彼女はなんとしてでも最難関私大・馳田学院に合格しなければならなくなった。不慮の事故で亡くなった姉、芙美子の死の真相を探るためだ。玲美が頼ったのは、クラスメイトで成績トップの超優等生、愛香。そこに陸上インターハイ選手の杜夫と、機械オタクの隼人を加えた三人が、彼女の参謀となった。決して成績はよくない玲美。彼らが出した結論は、カンニングによる入試突破だった。ひとりの少女が、前代未聞の闘いに挑もうとしていた。教師に、学校に、そして心の中の何かに、いま玲美は宣戦布告する-。青春ミステリー。

感想・レビュー・書評

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  • 作者と導入から期待感のある始まり方だったのだが、これはミステリではなく、ジュブナイルです。カンニングの手法とかは面白いんだけど、さすがに無理があるというか、荒唐無稽というか。結末も作者らしくない、ハートウォーミングな感じ。天下一品のあっさりラーメンみたいな小説。らしくないかなぁ。

  • 【紙の本】金城学院大学図書館の検索はこちら↓
    https://opc.kinjo-u.ac.jp/

  • 爽やかで読みやすい。カンニングすることに本気なのも微笑ましい。ご都合主義なところはあるけれど楽しく読めた。

  • 「カンニング少女」というタイトルに一瞬、“えっ?”となりながらも興味を引かれたので読んでみることにしました。
    フェアプレイ精神から外れた完全に違反の“カンニングを利用した受験突破”が話の中心にあるものの不快の感情も持つこともなく、方法は別にしてできる範囲で最善の努力をしていく登場人物たちをどちらかというとハラハラしながら見守るような心境になります。
    試験最終科目であるカンニング対策を施された国語の問題と主人公の回答は読んでない人には不思議でしょうが素敵な青春小説としてのラストシーンでした。

    「ああ、俺たちの力で、-受験を成功させてやろうぜ。どんな手段を使ってでもな。」(P56)

  • 高校三年生の怜美
    半年前に、馳田大学に通う姉の芙美子が
    クルマの事故で亡くなってしまう
    姉が亡くなったあとに見つけた日記に
    憧れの大学教授の秘密を知ってしまい
    脅されていたようなことが書かれていた

    怜美は姉の死の真相を知るために
    最難関私大の馳田大学の受験を決める
    どう頑張っても受かる見込みのない怜美は、
    友達に勉強の相談をする

    学年トップの愛香
    機械オタクの平賀
    インターハイ出場の杜夫

    事情を知った友人たちが出した結果は
    カンニング!

    カンニングってほんとはダメだけど
    それでも真っ向から挑む4人と
    勝ち気で正義感たっぷりの教授助手の
    鈴村との攻防はなんだか上手くいけばいいのにと思う
    実際はありえないでしょ・・
    と思うようなカンニングの技はゲーム的



    カンニングで得たのは、
    大学入学でも、姉の死の真相でもなく
    かけがえのない友情 青春!

  • 面白かった!
    一気に読めた。

    突然事故で亡くなった姉の真相を知るため,
    超難関大に合格しなければならない少女の物語。

    ITの発展によってカンニング技術?も高度になっていて,すごいびっくり。
    世の中いろんなものが発展しすぎるってのも恐ろしいな…

    いいと思うのはこの少女がちゃんと努力しているということ。
    健気やなぁ。

    それにぜったいムリな難関大を受けるという話をちゃんと真剣に聞いてくれて支えてくれる仲間がいてくれたからこそがんばれたのだと思う。

    それにしても,定期試験,大学入試,大学での試験やら単位やら,懐かしくも身近なことだった。

    最後のオチはあれでよかったんじゃないかな。
    じーんときました。

  • Yahoo!知恵袋はやめとけ。ばれるぞ。

  • ツッコミどころはたくさんあれど、キライじゃない。カンニングするシーンはハラハラするし、登場人物のキャラクターも見えやすい。展開も解りやすいし、ラストシーンは気持ちいい。一日置いたりするんじゃなくて、一気に読み切りたい本。

  • 事故死した大学生の姉の手帳を見つけた妹が、姉の死の真相を探るため姉と同じ大学を目指す話。その手段としてカンニングを行う。
    青春っぽい感じだけど、カンニングというルール違反をするので、気持ちが乗らない。確かに担任教師は教師としてダメだけど、だからといってカンニングをしていいことにはならないと思うんだ。カンニングの方法も機械いじりが得意な少年の作ったなんだかすごいツールを使うので、あっと驚く感心はない。ヒロインが馳田に行きたいと思うようになった最終的な理由もよく分からなかった。いまいち。

  • 現実味がない。高校生ごときが作れるわけのないハイテクカンニングマシーン。もはやドラえもんの秘密道具のようなもの。

    偶然が重なり過ぎるのも気になる。カンニングの遠隔協力に、大学の近くの漫画喫茶を指定するのは不自然。冷静にヲタクの実家で良いじゃん。

    それに教授自らが胃潰瘍になる程苦労して作った問題用紙がいつ発行されるか、どこに保管するかなんて大事な情報を、多くの受験生がキャンパスに集まる日に、口頭で確認するかね。

    ラストはカンニングが題材のくせになかなか心暖まるので、この評価。

    2011年6月27日読了。

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著者プロフィール

黒田研二(くろだ けんじ)
はじめに(前半)
第1 章 こころの病とリカバリー──回復を阻害するものの克服──
関西大学名誉教授、大阪府立大学名誉教授、西九州大学教授 医学博士
専門は社会医学、社会福祉学、公衆衛生学。精神疾患、難病、認知症をもつ人々や要介護
高齢者の支援に関する研究を継続している。
【著書・業績】
『地域包括支援体制のいま──保健・医療・福祉が進める地域づくり』(編著)ミネルヴァ書房,2020 年
『学生のための医療概論(第4 版)』(共編著)医学書院,2020 年
『高齢者福祉概説(第4 版)』(共編著)明石書店,2014 年 など

「2021年 『ポスト・ソーシャル時代の福祉実践』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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