いとしのヒナゴン

  • 文藝春秋 (2004年10月28日発売)
3.66
  • (51)
  • (59)
  • (96)
  • (14)
  • (1)
本棚登録 : 424
感想 : 59
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • 本 ・本 (464ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163234007

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • ツチノコを思い出した(笑)。
    見た人がいて、これまでに見たことがない風貌だったらそりゃ気になる!
    嘘じゃなくていて欲しいと読みながら思ってしまった。
    人口が少ない地方はどこも同じような状況なんだろうか。
    現在、縁あって田舎ぐらし中だからわからないこともないけれど。
    ものが豊か、便利だけが魅力だと思わないので、田舎は田舎らしく堂々としていいよね〜。逆に、こんな素敵な環境に人が居過ぎたら息が詰まりそうやもの。
    しかし、ヒナゴンいてくれたんだね〜。ヤッター。

  • 1970年代、広島県比婆郡比婆山、ヒバゴン現る。
    嘘のような本当の話。
    この実話をベースに重松清が、市町村合併問題を絡め、ハートフルにヒナゴンを描く。
    私たち、日本人の誰もが心の中に持っているような、山奥の町。
    そして、心のキレイな人たちにしか見えない、ヒナゴン。
    ヒナゴンの正体とは、何なのだろう。
    それは、私たち一人一人の胸にあるのではないだろうか。

  • 田舎の過疎の町が舞台。
    時代は平成の大合併、小さな自治体で奮闘するいっちゃんたちオジサンと、ヒナの町を愛する若者たちが、ヒナゴンを探す。
    結構面白い、小さな町村の実情を知っているからこそ、読んでいて感動する場面も多々あり。

  • 2016_01_18-0008

  • 舞台は中国地方の片田舎、主人公は元少年少女、ハートウォーミング友情ものをきたら、重松の王道路線。さすがにきっちりとまとめてるなぁって感じ。

    単なる胸ポカポカもんにせずに、田舎暮らしの問題点や、世知辛い大人事情や、マスコミや選挙戦なんかの誹謗中傷に傷つく人々の姿等、苦味もしっかり効かせてハラハラさせたり、考えさせてくれたり、ニクいなぁ。

    人間ってほっといたら悪い方に染まってしまう。勿論俺もそうなんだけど、その場はそれでしゃーないと思っていても、後で考えたらヒデーことをしてたなぁ…みたいなことがたくさんあってイヤになる。

    正義なんてのじゃ世間に標榜するものじゃなく、各自の心にそれぞれ密かにもっていて、夢とかそれこそヒナゴンとかみたいに、それぞれが大事に育んでいくものであるんだろうなぁ。
    そのはぐくむ土壌を作ることがまず大事なんだろうなぁ。それこそナギナタみたいにな

  • ③/202

  • 過去に読んだ本。物語の終わり方が大好きで、何度も読み返したくなる。元気をもらった本。

  • 重松さんらしい友情もんでした。
    伝説のヒナゴンやいまどきの市町村合併、選挙などからめながら、後半ドキドキさせられました。

    涙がでるって作品ではないけれど
    読後さわやかな風が吹いてきます。
    やる気になる!

  • 重松清の話は、本当に泣かせてくれるので困ったものだなと思う。しかもそれが、ほろ苦くて優しいものだから尚更に。
    合併を迫られた田舎街で展開されるヒナゴン騒動と選挙。それらを通じて、いつまでも子どもではいられない現実に迷うノブと、元祖悪ガキ中年イッちゃんを軸に物語は進む。無知で無邪気、だけど本当は文字通り大きな人であるイッちゃん。イカしてるなぁと思う。そんな大人は今、どのくらいいるのだろう。挫けそうな大人にこそ、読んで欲しい一冊。

  • 泣けるところもなく、盛り上がりもない。期待しすぎた。

全59件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

重松清
1963年岡山県生まれ。早稲田大学教育学部卒業。91年『ビフォア・ラン』でデビュー。99年『ナイフ』で坪田譲治文学賞、『エイジ』で山本周五郎賞、2001年『ビタミンF』で直木三十五賞、10年『十字架』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『流星ワゴン』『疾走』『その日のまえに』『カシオペアの丘で』『とんび』『ステップ』『きみ去りしのち』『峠うどん物語』など多数。

「2023年 『カモナマイハウス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

重松清の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×