よろづ春夏冬中

  • 文藝春秋 (2004年10月8日発売)
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感想 : 128
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  • 本 ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163234502

感想・レビュー・書評

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  • 男性の同性愛的な要素が含まれている短編集。

    お話し自体まとまりがあって面白いのですが、この手の分野はちょっとひけてしまうタイプなもので・・・。

    不思議な要素が散りばめられていて、読み進んでいるうちに、「次のお話しが気になる」と、わくわく感があふれてきました。

    • 山本 あやさん
      ワタシも買ってあるのーー♡

      そんな要素があったんだねー。びっくりーー。
      ワタシもひけてしまうんだけど、「きのう何食べた?」
      ぐらいの感じだ...
      ワタシも買ってあるのーー♡

      そんな要素があったんだねー。びっくりーー。
      ワタシもひけてしまうんだけど、「きのう何食べた?」
      ぐらいの感じだったら読みやすいよね[*Ü*]

      次のお話が気になる構成なの楽しみーー♡
      読む時はちょっぴりココロの準備をして楽しむねーー♪
      2012/12/28
  • 静謐でどこか物寂しい、幻想的な短編集。

    どの作品にも男性を愛する男性が登場しますが、何と言うか、長野まゆみさんの作品って「やおい」や「BL」より「少年愛」という言葉がしっくりくるなあという印象です(青年もいっぱい出て来るけど)。

    個人的には、はっきりしたハッピーエンドよりも、切ない系のものがむちゃくちゃツボでした。
    向こうから来た人に何だか心を奪われそうになるんだけど、自分の気持ちに気付くか気付かないうちにすれ違い、後ろを振り向いた時には微かな残り香だけで誰の姿もない……不思議……みたいな感じの。具体的にいうと「花の下にて」と「雨師」。

    著者ご自身がお描きになった装画も素敵!!

  • BL要素漂う美しい和風幻想譚といったところ。男性同士の恋愛がほとんどだけど、そこにタマシイとか異界と交わる不思議な世界観が入り込む。
    前に読んだ左近の桜シリーズは、この世のものでないものとの交わりだったのが、今回はかなり現実味がある。と言っても、あからさまな描写はなく、妖しくも美しい雰囲気は健在。
    「タビノソラ」「花の下にて」あたりがお気に入り。『あめふらし』とのリンクがあるらしいので、そっちも読んでみたい。

  • 出てくるモチーフや言いまわしが独特で好き。
    雨洩り診断士とか耳の素焼きとか夢を購うとか、効いてるなあ。
    すこし意地のわるい会話も好き。
    非現実的なものがするりと溶け込む。

  • えっBL。

  • 長野まゆみ短編集。
    表紙にひかれて手に取りました。
    が、ほとんど男性同士の恋愛話です。
    ちょっと苦手でした…(^_^;)
    不思議だったり、ちょっと怖いかったりもするのでそこは楽しめたんですけど…
    「希いはひとつ」が一番好きかな。

  • 短編。
    見知らぬが学生が渡してきたのは、かつて姉からもらった小箱だった。
    願いを込めた小箱の鍵を、肉体を超えて探したこと。

    薬売りからもらった酔い止め薬を飲んで、他人の肉体にうつった魂と、時空を超えて出会った薬売り。

    部員一人と評判の冴えない教員の卒業後の不器用な恋の行方。

    代筆求むというバイトに応募して、異空間をさまよったこと。

    取り違えた傘を持ち帰ってから、家じゅうが雨漏りして、雨合羽の男に見せられた落としたコンタクトを見て、死に損なったことを知ったこと。

    まあBLだった。
    どういうわけか過去に読んだことがある記憶があるのだけど、こちらには初登録の謎。

  • 久しぶりに読んだら、多くを忘れていました。最初の話が好きです。ハッピーエンドでありますように。

  • 満足。
    ちょっと不思議で、だいぶBL。現実に、自分では絶対に体験できないであろう内容が、好きなんだと気づいた。

  • 少し不思議BL短編集。

    皆が皆実は死んでいるわけではないし、少し不思議かBL展開が共通項なのかな。

    希い(ねがい)はひとつ
    こういうの好き。ありがち?
    男子学生は後の市村か仲村か。
    橘河ではないっぽい。すごく若い時とかならありかも。

    最低の一日
    クレンジングフォームを持っていて、トイレで化粧を落としてたら、落ちてると思うんですが、どうですか?
    化粧を落としたのは水洗いでってことなんですか?クレンジング持ってるのに?

    待ちきれない
    で、イワとウバが逃げて小栗に送ってもら平木。
    連れて来た犯人が小栗なのに、送ってもらっていいの?

    アパートの鍵
    絵が気になる。
    どこかのアパートらしき一室の白い扉。電話線、小さな呼び鈴、水道局の金属プレート、公共放送のシール、郵便受けの番地は荒木坂3-402-32、表札はない。
    ほとんどすべてが白だけで構成。
    額縁の下側に鍵が嵌めこんである。古風な金属製の鍵。小さなわりに重い。ひねりの部分に精巧な透かし、紋様はザクロと土竜。

    前に読んだあめふらしと共通の人物が出てくるのはタビノソラ、雨過天青、雨師。

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著者プロフィール

長野まゆみ(ながの・まゆみ)東京都生まれ。一九八八年「少年アリス」で第25回文藝賞を受賞しデビュー。二〇一五年『冥途あり』で第四三回泉鏡花文学賞、第六八回野間文芸賞を受賞。『野ばら』『天体議会』『新世界』『テレヴィジョン・シティ』『超少年』『野川』『デカルコマニア』『チマチマ記』『45°ここだけの話』『兄と弟、あるいは書物と燃える石』『フランダースの帽子』『銀河の通信所』『カムパネルラ版 銀河鉄道の夜』「左近の桜」シリーズなど著書多数。


「2022年 『ゴッホの犬と耳とひまわり』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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