瑠璃の契り: 旗師・冬孤堂

著者 :
  • 文藝春秋
3.47
  • (9)
  • (30)
  • (52)
  • (2)
  • (1)
本棚登録 : 150
感想 : 37
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (212ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163236605

作品紹介・あらすじ

私は旗師をやめない。狐は負けない。騙しあいと駆けひきの骨董業界を生きる"冬狐堂"こと宇佐見陶子を襲う眼病。付け入ろうとわけありの品を持ち込む同業者に立ち向かう。古美術ミステリー。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 魑魅魍魎が住まう骨董業界を生き抜く孤高の美人旗師・冬狐堂こと宇佐見陶子。目利きの命である眼を患った彼女を食い物にしようと、同業者がわけありの品を持ち込む。それは、不思議と何度も返品されてくる和人形だったーー「倣雛心中」。他、表題作を含め全四篇を収録した古美術ミステリーの人気シリーズ第二弾。
    (2005年)
    — 目次 —
    倣雛心中
    苦い狐
    瑠璃の契り
    黒髪のクピド

  • 主人公の学生時代にまつわる話や友人硝子の過去にまつわる話と言った過去に絡む話が多かったです。
    主人公と元夫D氏の人形の由来を追う話がなかなか怖かったです。主人公の目の病はその話では触れられていませんでしたがどうなったのか…。

  • 4-16-323660-0 212p 2005・1・15 1刷

  • 骨董品を扱う旗師のお話。
    主人公は旗師の女性なのですが、これがまたカッコイイ。
    その生き様というか、彼女の仕事や周囲に対するスタンスがきちんと確立されていて、カッコイイ女性だなぁ・・・といいう印象が強いです。
    話は短編がいくつかまとまっているというスタイルで、本としてはとても読みやすいと思います。
    骨董の独特な世界感もなかなか面白いと感じました。

  • (収録作品)倣雛心中/苦い狐/瑠璃の契り/黒髪のクピド

  • 私は旗師をやめない。狐は負けない。騙しあいと駆けひきの骨董業界を生きる“冬狐堂”こと宇佐見陶子を襲う眼病。付け入ろうとわけありの品を持ち込む同業者に立ち向かう。古美術ミステリー。

    ------------------------

    「倣雛心中」「苦い狐」「瑠璃の契り」「黒髪のクピド」
    収録されているのは、この4篇。
    人形や画家、切り子などのミステリ。
    今回は陶子の過去も描かれていて、そんなことがあったのかとやはり面白かった。
    こういった特殊な世界は面白そうだが、関わることはないだろう。

  • 冬狐堂シリーズ第四弾。
    店舗を持たない古物商・宇佐見陶子を主人公に、古美術とその業界に関わる謎を追う短編ミステリ。

    購入者が恐れ何度も店に戻される人形(『倣雛心中』)や、ゴーキーにも似た夜の海の油絵(『苦い狐』)、人間そっくりのドール(『黒髪のクピド』)など、ゾクッとくる結末も。

    全体的に芝居がかった書きぶりが癖になる。

    この本を読むと、いつも深い藍の切子ぐい飲みがほしくなる。

  • 冬狐堂シリーズ。「雛心中倣」和人形。雅蘭堂も出演「苦い狐」冬狐学生時代の想い出「瑠璃の契り」切り子碗。硝子さん主役?「黒髪のクピド」ビスクドール。プロフェッサーDもまだ登場。Dと夫婦時代の話しももっと読みたかったな…

  • 冬狐堂の三作目。

  • 旗師・冬狐堂を主人公とした作品の4冊目です。今回も3冊目に続いて長編ではなく、短編集でした。
    どの作品も古物の世界の底知れなさを感じさせられて、とても興味深く読むことができました。

全37件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1961年山口県生まれ。駒澤大学文学部歴史学科卒業。’95 年『狂乱廿四孝』で第6回鮎川 哲也賞を受賞しデビュー。’99 年『花の下にて春死なむ』(本書)で第 52 回日本推理作家協会賞短編および連作短編集部門を受賞した。他の著書に、本書と『花の下にて春死なむ』『桜宵』『螢坂』の〈香菜里屋〉シリーズ、骨董を舞台にした〈旗師・冬狐堂〉シリーズ 、民俗学をテーマとした〈蓮丈那智フィールドファイル〉シリーズなど多数。2010 年 1月逝去。

「2021年 『香菜里屋を知っていますか 香菜里屋シリーズ4〈新装版〉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

北森鴻の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×