月読 (本格ミステリ・マスターズ)

  • 文藝春秋 (2005年1月25日発売)
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本棚登録 : 105
感想 : 25
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  • 本 ・本 (488ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163236902

感想・レビュー・書評

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  • 10年前に続編を読んでるんだけど、なぜかすぐに読もうとしなかった1作目。SFなんだけど、結構ミステリーとして面白いのは太田さんらしい。読み易い文章何だけど、もう少しコンパクトにまとめて欲しいなあ・・・

  • ライフワークレベルで月読が気になっているのでタイトル借り。月読尊とは全く関係ありませんでした。

    あんまり、当たり前に「月導」とか出てくるから、「あれ?私が無知なだけ?」と心配になるほどリアルで、ミステリーとしてぐいぐい読みました。
    非常に面白かったです。

  • なんで文庫本にしなかったんだろう。。。というくらいに、久々持ち歩けない重い本(笑)
    もっぱら家読みで。
    月導、月読。。。世界観はすごく好きな設定なんだけど、うーん、登場人物の比重が分散しすぎて、メインテーマが見えてこなかったような。
    書き方からして、ふたつの物語を同時進行、みたいな映像的効果を狙ったのかな?に、しては、結局どちらも薄まってしまった感じがする。
    シリーズ、かな?だよね?

  • あらすじを読んで超能力者の話だと思ってたら、平行世界が舞台のSFミステリーだったから少しビックリ。

    面白かったんだけど、月読が主人公だと思って読んだので、そうじゃなくてがっかり…。

    2つの場面が畳み掛けるように交互に出てくるのは、文章で読むより映像の方が迫力ありそう。

    月導も映像で見たいなぁ。
    私に月導が出るとしたら、どんなのだろう。

  • 月導;人が死ぬ最期の瞬間に心に掛けていたことが形として残ったもの
    月読;亡くなった人が月導に残した思念を読み取る能力を持つ人

    実際には存在しないファンタジー設定。死者の残したメッセージを異能でもって読み取るなんて、推理小説としては反則だ、って言いたいところだが、月読の能力自体が完璧な透視ではない故、事件の謎解きに上手く絡められていたように思う。
    2つの事件が並行して起こり、最終的には繋がっていく。章ごとに人物の視点がくるくると変わり、最初それが読み辛く感じたが、後半はその構成を上手く使って緊迫感を出していたという印象。朔夜の過去も関わってきたり、ご都合主義的な展開だなぁと気にかかるところもあったけれど、それ以上に面白かった。最後に明かされるちょっとした仕掛けも楽しめた。

  • この本が面白いとツイッターをやっていた時に教えて貰った一冊。どんな内容かもわからずに図書館にリクエストして渡された時の感想は「厚い!」だった(笑)。死体の近くに現れる月導(つきしるべ)を読む仕事が月読(つくよみ)。私が好きなファンタジー&ミステリーだったので、厚いにもかかわらずあっというまに読み終わった。

  • 「月読」という設定は実に魅力的。
    でも話の筋からいうと、別に月読いなくてもいいんじゃ・・・。
    色々なものを詰めこんだ結果、すべてがぼやけてしまった感じがした。
    通勤時に読むには、分厚すぎて重い…

  • 人の死後、最期の思いが刻まれた「月導」というものが現われる平行世界。そして月導を読めるのは「月読」だけ。その月読が主役かと思ったが妙に中途半端な気がして後ろの解説を読むと、どうも少年のほうが主人公らしい。とはいえ、静かで情緒的な世界観はとても魅力的だし、月読の能力を生かしつつ謎を解いていく点は面白かった。

  • なんかこう設定上短編集のが読みやすかったです。朔夜一心の宿親と自身の過去が知れてよかった。
    河合刑事が凄くイイ。はみ出しもので一本気で。朔夜はあんま好きじゃないけど。
    他の月読の話読みたいなぁ。月読は全員あんなくらーい性格なのか。
    もっと軽いやつのを希望。

  • 人が死ぬと、その思念が「月導」として残る世界……つまりはそれってダイイングメッセージなの? そしてそれを読み取ることのできる「月読」がいる、という設定。しかしそれなら事件なんて一気に解決するんじゃないか?などと思ったものの、甘い甘い。この「月導」にもいろいろと制約があったりして、なかなかに捻られてるんだなあ。
    とまあこの「設定」だけでも充分に読まされてしまうのだけれど、さすが本格ミステリマスターズ、一筋縄ではいかないなあ。そして厚さのわりには案外読みやすかったのも高ポイント。

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著者プロフィール

1959年名古屋市生まれ。名古屋工業大学電気工学科卒業。81年「星新一ショート・ショートコンテスト」で「帰郷」が優秀作に選ばれる。その後、会社勤めをしながら「ショートショートランド」「IN★POCKET」にショートショートを掲載。1990年、長編ミステリー『僕の殺人』を上梓してデビュー。2022年『麻倉玲一は信頼できない語り手』が徳間文庫大賞2022に選ばれる。

「2022年 『喪を明ける』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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