風味絶佳

著者 :
  • 文藝春秋
3.39
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本棚登録 : 1912
レビュー : 390
  • Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163239309

感想・レビュー・書評

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  • 『間食』、『夕餉』はどきどきする作品だった。恋をしてようやく分かる自分の姿は恥ずかしいけれど誇らしい。

    『風味絶佳』は恋愛小説というより女性小説として読んだ。主人公は男の子だけど、グランマや乃里子の生き様のほうがより鮮烈に映った。

    『海の庭』は流れる時間がとてもゆるやか。進行もゆるやか。ラストは表面上の変化はゆるやかだが、主人公は確実に変わったと思った。

    『アトリエ』、『春眠』は少し退屈な話だった。わたしの集中力が途切れてしまったのかもしれない。『アトリエ』はよく分からなかった。また読み返して考えてみたい。


    ひとつひとつの短編のタイトルと内容のリンクに戦慄した。タイトルは皆内容を最小に凝縮したワードであると思う。特に『海の庭』などはどんな話だったかと聞かれれば海の庭の話だったと答えるのが一番しっくりくる。

  • あるところで評価が高かったので読んでみたが、うーんどうかなという感じ。

  • センスの良い短編。最後の火葬を仕事とする人の話が良かった。
    恋愛は頭でするものじゃなくて、肌でするもの、情緒、という作者のポリシーが伝わる。
    翻って私達は頭を使いすぎていると思う。条件、とか目的とか、そんなことがすぐ先に来ちゃうのは貧しい。
    想定もオシャレ。

  • そういえば、キャラメルってあんまりすきじゅないんだな。甘ったるくて。
    この本に出てくる人たちが恋愛にうつつを抜かしていて、地に足が着いていない気がした。地に足が着いていない人の、余生の様な話に共感するには、まだ早いかな。70歳ぐらいなら楽しめそう。

  • 短編の恋愛小説が綴られていて、そのうちの1つの風味絶佳が共通のテーマとなっている。

    映画を観て、この作品を手に取って見たけれど、やっぱり原作はとてもいいなあとおもった。
    そしてなによりグッときたのは、山田さんのあとがき。
    風味で始まり絶佳に終わる。

  • 上手い。なのに、この人の本って、★5だ!って思ったことないんだよなぁ。ふしぎ。
    短編集なんですが、そのうちのひとつは、映画の原案になってます。

  • 「甘くとろけるもんは女の子だけじゃないんだから」。孫にグランマと呼ぶことを強要する祖母・不二子は真っ赤なカマロの助手席にはボーイフレンドを、バッグには森永ミルクキャラメルを携え、70歳の今も現役ぶりを発揮する――。

     鳶職の男を隅から隅まで慈しみ、彼のためなら何でもする女、「料理は性欲以上に愛の証」とばかりに、清掃作業員の彼に食べさせる料理に心血を注ぐ元主婦など、お互いにしかわからない本能の愛の形を描いた珠玉の6篇を収録。

     山田詠美が作家生活20年目に贈る贅を尽くした最高傑作。

    小説は、ままならない恋そのものである。

  • やっぱり文章力がすごいな~と思いました!ひかれる。
    でもどれも半端な感じだったような気がするようなしないような?
    最後の話は、主人公に同情してしまいました。

  • 2014.12.5

  • 肉体労働の男性が出てくる短編集。私は引越し屋さんのお兄さんの話と、ガソリンスタンドで働く男の子とそのグランマの話が好きでした。

著者プロフィール

山田 詠美(やまだ えいみ)
1959年、東京生まれ。明治大学文学部中退。85年『ベッドタイムアイズ』で文藝賞受賞。同作品は芥川賞候補にもなり、衝撃的なデビューを飾る。87年には『ソウル・ミュージック・ラバーズ・オンリー』で直木賞受賞。89年『風葬の教室』で平林たい子文学賞、91年 『トラッシュ』で女流文学賞、96年『アニマル・ロジック』で泉鏡花文学賞、2000年『A2Z』で読売文学賞、05年『風味絶佳』で谷崎賞、12年『ジェントルマン』で野間文芸賞、16「生鮮てるてる坊主」で川端賞を受賞している。その他の著書に『無銭優雅』『学問』『タイニー・ストーリーズ』『明日死ぬかもしれない自分、そしてあなたたち』などがある。

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