陰陽師 瀧夜叉姫 (下)

  • 文藝春秋 (2005年9月29日発売)
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感想 : 44
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  • 本 ・本 (360ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163242804

感想・レビュー・書評

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  • 陰陽師シリーズの長編です。
    個人的には短編集の軽いタッチの物語が陰陽師シリーズの良さだとは思っていますが、この作品の特に下巻は怖面白くって一気読み!
    クライマックスの平将門と藤太の一騎打ちの場面や興世王になんのために生きるのかと問われた博雅の答えが痺れたー。
    オススメです♪

  • あの平将門がっ!!

    凄いですね。さすがは獏さん。
    怖ろしくてワクワクして切ない。

    百鬼夜行。牛ほどの大きさを持つ蜘蛛。五つの頭を持つ大蛇。呪い。

    キャラもいいな~。
    俵藤太。知らなかったな~。
    近江の国、勢田の大橋に横たわる大蛇を平然と跨ぎ、琵琶湖の主というその大蛇に見込まれて大百足退治を引き受けたという。
    見事大百足を打ち取った俵藤太は愛刀の黄金丸を大蛇に研いでもらい、その黄金丸で斬った傷は二十年はふさがらない。
    結構有名な話なんだね。俵藤太の百足退治伝説って。

    蘆屋道満もいい。
    「おれを殺すというていたが、地獄の閻魔は、我が同胞(はらから)じゃ。黄泉へは行くも去ぬるも我が心のままぞ」
    カッコイイ!!

    復活した平将門。
    丈は七尺もあり、その身体は鉄(くろがね)、左の目には二つの瞳をもつ怪物である。
    この将門と俵藤太とが、がきんがきんと打ち合う。

    不気味な興世王(おきよおう)と晴明の呪術合戦。

    いや~、堪能させてもらいました。

    • 土瓶さん
      ある人物の首に成り変わる形で灰から復活します。
      最初に切り落とされて晒されたときも首だけになってしゃべっていたらしいけど、移動は無理だったよ...
      ある人物の首に成り変わる形で灰から復活します。
      最初に切り落とされて晒されたときも首だけになってしゃべっていたらしいけど、移動は無理だったようですね。
      ネタバレ失礼(確信犯)
      2024/08/25
    • ultraman719さん
      ほんまや!
      これから読むんやった!
      とは言え、いつ辿り着けるかは不明です…(^◇^;)
      あれから、既に、この作品もゲットしてます。
      もう、1...
      ほんまや!
      これから読むんやった!
      とは言え、いつ辿り着けるかは不明です…(^◇^;)
      あれから、既に、この作品もゲットしてます。
      もう、12冊手元にありますね…
      まぁ、一冊100円もしてないでしけどね。
      2024/08/25
    • yukimisakeさん
      かっこよ!!一度は言ってみたい!!(変人認定、待ったナシ)
      かっこよ!!一度は言ってみたい!!(変人認定、待ったナシ)
      2024/08/25
  • 誰が何のために平将門の復活を企んでいるのか?
    裏で蠢く黒幕の存在。
    妖しい・・・妖し過ぎるのよぉ~
    下巻は謎解きとガチンコ対決!
    雅に妖しくゆっくりと緊迫して嫌でも興奮してしまう。
    平将門と俵藤太の対決が楽しそうで悲しくなった。
    黒幕の過去の非道な行いに涙する博雅に
    その優しさを見た!
    平将門って、物語映えするなぁ~
    これも映画化してくれないかなぁ~
    もちろん晴明は野村萬斎で!

  •  瀧夜叉姫は将門のブレーキ役だったのか……。父娘ダブルスで晴明と渡り合ってほしかった! 「ドレミの歌」のファをファム・ファタルに変えたいほど妖女を愛する私にとって、下巻の姫は肩透かし。百年の恋も醒め果てた。

  • ちょっと怖かった。

  • 道満や保憲がかっこよいなぁ。なんというか、微妙にかっこいいところが良いです。

  • 2016.5.14市立図書館
    上巻で登場した関東での平将門の乱だけでなく、瀬戸内海での藤原純友の乱も関わってきて、いわゆる承平天慶の乱(将門と純友が比叡山上で共謀して乱を起こしたという説もとりいれて)をベースに晴明たち陰陽師の暗躍を描く長編。これまでの登場人物や事件が結び合って謎が解けていく後編はぐいぐい読ませる内容で、最後は晴明&博雅、それに道満がそれぞれ「らしい」働きをする大団円だった。

  • 歴史好きなので、途中で「おや?」っと思っていた人がやっぱり首謀者だった。

    タイトルは「瀧夜叉姫」だけど、あまりお瀧さん出てこなかったし、夜叉ってほどでもありませんでした。

    夢枕さんは女性の怨念を描くのはうまいんだけど、男性についてはイマイチおどろおどろしさが伝わってこないんだよね。

    半分の量で1冊になっていた「生成り姫」のほうがキレイにまとまっていて面白かったなぁ~。

    長さの割には、あまりピンとこないお話でした。
    晴明さんの活躍も少なめだし…ね。

  • 博雅さんの純心さがヤバい。滅ぼすか封じないと自分を含めた周りを恨み連ね、または敵意をむける被害を及ぼす人物に対して、同情でなく泣ける博雅さんは本当にスゴい。何より、あの晴明さんを一瞬でも言葉を詰めらせる事ができるんだからまたスゴい。

    上下巻一気に読んだ。
    善だ悪だよりも、自分は自分としてでしか生きられないというのは、深い。
    運命、自然のことだというなら、将門さんも純友さんもそれ以外の生き方はできなかった訳でなんだか哀しい気分になるものである。

    2015.09.13

  • ぬぉぉぉ!おもしろかった!
    キャラ総動員だし!

    テーマが多岐にわたっていて『友情』『愛情』『悲哀』『謀略』…
    でも、どれも上手くまとまっていて、お互いを邪魔しあってない!

    上下巻でしたが、そんなに長くもなかったので、一気読みしちゃいました☆

    将門をもうちょっと動かして欲しかったけど…
    まぁ楽しかったのでww

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著者プロフィール

1951年、神奈川県出身。第10回日本SF大賞、第21回星雲賞(日本長編部門)、第11回柴田錬三郎賞、第46回吉川英治賞など格調高い文芸賞を多数受賞。主な著作として『陰陽師』『闇狩り師』『餓狼伝』などのシリーズがあり、圧倒的人気を博す。

「2016年 『陰陽師―瀧夜叉姫― ⑧』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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