Op.ローズダスト(下)

  • 文藝春秋 (2006年3月15日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (576ページ) / ISBN・EAN: 9784163245102

みんなの感想まとめ

テーマは重厚でありながらも、登場人物たちの人間関係が心温まる描写で彩られています。壮大なスケール感を持つ物語は、まるでハリウッド映画のように緊迫感があり、クライマックスへ向かってじんわりと盛り上がりま...

感想・レビュー・書評

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  •  帯を見て頭に浮かんだのは村上龍の『半島を出よ』。戦争状態突入にまで至るのかと思いましたが事件後はテロでカタがつくレベルの出来事。
     ローレライもそうですが、福井晴敏は爆発の描写が生々しく詳細。
     「集まり」を右翼的で古い言葉を操ると批判しています。私は彼らの言葉に納得し、方法はともかく、方向はそんなに間違ってはいないと思いました。自己中なアメリカの傘の下で、その傘も大きくなったり小さくなったりするあやふやな物にいつまでも頼っていてはいけない。
     戦中世代が作った日本再興という線路の上を、与えられた目標に向かってひたすら頑張ってきた、自分で新しく夢を描くことの出来ない、今の日本を引っ張っている人たち。彼らに変わって「新しい言葉」を紡ぎ出す必要は確かにあるんだろうねぇ。

  • 読み終わるまで、長かった…
    だけど、とても面白かった。

    ハリウッド映画長編大作でもできそうな壮大な話だった。
    日本ではなかなかここまでの話は映画化できないのでは?と思わせる内容。

    途中から、読むのに、気合をいれないといけなくて・・・。
    というのは、読んでいる現在、世界では、ウクライナ侵攻があり、北朝鮮のミサイル発射があり、台(米)中問題があり、本を読みながらも、現実の問題がちらちらと頭を過ってしまう。

    フィクションとはわかっていても、現実に起こってもおかしくないと思われるリアリティがこの小説にはあるし、現実に起こっている、ロシアによるウクライナ侵攻は、東側の隣国である日本にとっても対岸の火事の話とは思えない。(もちろん地政学的にも、宗教的にも、ロシアによるウクライナへの思い入れは日本とは全く違うことは理解しているつもりだが。)
    それでも、小説を読みながら、もし、北朝鮮のミサイルが本当に被弾したら?、台中問題を発端に、米中間に火がついたら?、日本は自国を守れるのか?米から自衛隊の参加を求められたら日本はどうするのだろうか?と考えてしまう。
    考えるだけで、なんら行動はできていないし、突き詰めて考えて、これといった自分の意見をもつには自分の知識がなさすぎる。

    本書の中で、
    「平和主義って口にしながら、一朝有事となると主権だ国家だって騒ぎ出す。一晩で3割が7割になる国。昨日までの自分を簡単に捨てられる国民達。 ー 上巻229ページ」
    という言葉が、自分の胸に強烈に突き刺さった。
    平和ボケして考えてこなかったとは、こうなるということか。

    2006年発売の作品だが、発売当時に読んだら、ここまでの衝撃は受けなかったと思う。

    読み終わったばかりで、すぐに思考を整理できないが、これから自分が何をしたらいいのか、子供の未来のために何を授けたらいいのか、考えていきたいと思わせる一冊だった。

    最後に、朋希くんに明るい未来が感じられる終わり方で、よかったと思う。欲を言えば、LPの工作員の人物(特に一功)を、もうちょっと深堀してもらいたかったと思った。この長さでは難しいか。

  • 7:00

  • 「走れ。腹切り場だぞ」

  • 最後で泣かなかった

  • 福井さんの王道。時間掛かるけどとてもおもしろいです。

  • 【394】

  • 上巻よりは時間をかけずに読み終わった。
    作戦の描写がまどろっこしくて斜め読みしてしまった。
    良くも悪くも人間の行動には感情が伴うものだ、と感じた。冷徹になろうとも、感情には勝てない。

  • つまらなくはないが,面白くもなかった。「亡国のイージス」のような迫力がないのは、架空の爆弾とヒロインに魅力がないからかもしれない

  • 戦闘の描写が細かくてよかった。

  • 日本という国のなかで日本人として生きるとは一体どういうことなのか。今の世界情勢や政治について真剣に学びたくなる。
    ただ、いろいろな立場の思惑が複雑に絡み合った駆け引きが面白かったので、事態がどんどん連続して展開していく後半は若干長く感じてしまった。最後の脱出シーンやローズダストの使い方には少しやりすぎた感もあったかな。
    ということで上巻よりも★一つマイナス。

  • 読みにくい本であるとは思う。なにせ武器の名前だとか、警察や自衛隊の組織の事だとかが入り交じって物語が展開するので、普通の刑事物サフペンスと比べても格別に読みにくいかも。
    でもこの手の話を興味を持って読める人には、一級品の面白さを持った作品だと思う。
    日本の戦後から今までの国家のあり方、隣国との関係など将来を憂い無謀と分かっているテロを企てた青年とその仲間、その青年と同じ期間で鍛えられながらも道を別にせざるを得ずテロを阻止する立場のもう一人の青年。
    彼らの最後の戦いの場での会話に思わず涙腺が緩んでしまった。
    タフな、読み応えありすぎる本だが、おすすめです。

  • テロ組織のテロが始まった臨界副都心。
    それを阻止するために奔走する丹原、並河、そして羽住。

    で、結局この大きな流れのもとになっているのはオペレーションLP。
    LPがリトルプリンセスの略だと知ったときは思わず失笑でしたが。

    で、ローズダストのリーダー、一功と朋希の恋心が根底にあるあたりが、亡国のイージスより薄っぺらな感じに思えてしまったあたりが残念。

    そもそも、ローズダストの目的が副都心にローズダストを発生させること。。。って。
    いや、それだけじゃないんだけどさ。
    途中まで夢中だっただけに、最後の方、ちょっと冷めてしまったのが残念。

    でも、作品的には面白いです。
    並河警部の男っぷりが素敵です。w

    39

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  • DAISシリーズに踏襲される、性急な若者と昔は花形だったがといった体のロートルのバディ物が好みのど真ん中をついてきます。

    羽住、朋希、並河の中に芽生える信頼だとか、
    朋紀と一功の強固な関係性だとかはそれこそ現実にはありえないファンタジックな夢物語だとは分かってはいるが深いそれに心動かされる。
    そして現実にありえそうな事態、機能しない上層部、現実を無視支持益を追求する駆け引きと利己主義にぞっとさせられる。
    リアリティある状況と、その中に描かれる虚構のような情が好きだ。

  • ”川の深さは”や”Twelve Y.O.”の世界を継承する小説です。

    相変わらず、重厚な文章で読了するまでに時間が掛かってしまいました。
    上下巻あわせて1200頁ぐらいあり、しかも、行間が結構詰まっているので、
    高嶋哲夫の小説と同等の行間にすると、倍ぐらいのページが必要なんじゃ
    ないかなぁと思ってしまいます。

    500頁ぐらいの小説なら3~4時間程度で読みきってしまうのですが、
    この本は7~8時間ぐらい必要でした・・・。

    しかし、大胆な発想でストーリーを進めるのは読んでいて完全にフィクションだと
    思わされるので、小説の世界に没頭しやすいですね。

    逆に、一度現実に戻ってしまうと、小説の世界に戻るのが大変・・・。

    福井晴敏の小説は、まとまった時間に一気に読むのが一番良いみたいです。

    まあ、そんな時間はなかなか取れないのですが・・・。

    私はこの小説結構気に入りました。

  • 上に記載の通り

  • やっと図書館で下巻が予約できた。

    正直、ここまでやるか?!と思うぐらい激しい!!
    つか、怪獣映画なみの破壊描写。
    登場する施設のイメージがつかめなくて
    上手く理解できないシーンがあったのはご愛嬌。

    この物語で問題提示されているように
    「日本って何?」
    という問題を我々は考える時期だと思う。
    簡単には答えがでることではないが
    考え始めなきゃ始まらん。

    お台場破壊のプロセスを読んで思ったのだが
    交通・通信等のシステムは専門知識がある人間がいればピンポイントの破壊行為で全てを停止できるとツクヅク思う。
    会社のコンピュータシステムに関わる人間として、結構ぞっとする。
    (まあ、実際、自分ならうちの会社のシステム破壊するのは簡単にできるし)

  • ネタばれ注意です。

    上は並河&朋希組という感じだったけれど、下は羽住&朋希組の活躍という印象。
    羽住さんと朋希くんが格好よすぎて、個人的に上より下の方が面白かったです笑

    この小説は朋希と一功が対峙する場合をはじめリアリティは薄めだけれど、色々考えさせられることは多いですね。

    最後に朋希と一功の間に交わされた穏やかな会話が泣けました。
    ある意味誰よりも強くこれからの国の姿を想った一功やローズダストの人々だったけれど、それぞれの最期が悲しいです…。
    留美も、一目会わせてあげたかった!


    すごくすきな作品です。
    羽住さんは本当に格好いい。笑

  • クライマックスまでは、面白いのにラストが思いっきり1stガンダムなのは
    いただけない。
    あまりにもガンオタを前面に出しすぎ。

  • コメントは上巻にて。

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著者プロフィール

1968年東京都墨田区生まれ。98年『Twelve Y.O.』で第44回江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。99年刊行の2作目『亡国のイージス』で第2回大藪春彦賞、第18回日本冒険小説協会大賞、第53回日本推理作家協会賞長編部門を受賞。2003年『終戦のローレライ』で第24回吉川英治文学新人賞、第21回日本冒険小説協会大賞を受賞。05年には原作を手がけた映画『ローレライ(原作:終戦のローレライ)』『戦国自衛隊1549(原案:半村良氏)』 『亡国のイージス』が相次いで公開され話題になる。他著に『川の深さは』『小説・震災後』『Op.ローズダスト』『機動戦士ガンダムUC』などがある。

「2015年 『人類資金(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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