- 本 ・本 (576ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163245102
感想・レビュー・書評
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読み終わるまで、長かった…
だけど、とても面白かった。
ハリウッド映画長編大作でもできそうな壮大な話だった。
日本ではなかなかここまでの話は映画化できないのでは?と思わせる内容。
途中から、読むのに、気合をいれないといけなくて・・・。
というのは、読んでいる現在、世界では、ウクライナ侵攻があり、北朝鮮のミサイル発射があり、台(米)中問題があり、本を読みながらも、現実の問題がちらちらと頭を過ってしまう。
フィクションとはわかっていても、現実に起こってもおかしくないと思われるリアリティがこの小説にはあるし、現実に起こっている、ロシアによるウクライナ侵攻は、東側の隣国である日本にとっても対岸の火事の話とは思えない。(もちろん地政学的にも、宗教的にも、ロシアによるウクライナへの思い入れは日本とは全く違うことは理解しているつもりだが。)
それでも、小説を読みながら、もし、北朝鮮のミサイルが本当に被弾したら?、台中問題を発端に、米中間に火がついたら?、日本は自国を守れるのか?米から自衛隊の参加を求められたら日本はどうするのだろうか?と考えてしまう。
考えるだけで、なんら行動はできていないし、突き詰めて考えて、これといった自分の意見をもつには自分の知識がなさすぎる。
本書の中で、
「平和主義って口にしながら、一朝有事となると主権だ国家だって騒ぎ出す。一晩で3割が7割になる国。昨日までの自分を簡単に捨てられる国民達。 ー 上巻229ページ」
という言葉が、自分の胸に強烈に突き刺さった。
平和ボケして考えてこなかったとは、こうなるということか。
2006年発売の作品だが、発売当時に読んだら、ここまでの衝撃は受けなかったと思う。
読み終わったばかりで、すぐに思考を整理できないが、これから自分が何をしたらいいのか、子供の未来のために何を授けたらいいのか、考えていきたいと思わせる一冊だった。
最後に、朋希くんに明るい未来が感じられる終わり方で、よかったと思う。欲を言えば、LPの工作員の人物(特に一功)を、もうちょっと深堀してもらいたかったと思った。この長さでは難しいか。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
7:00
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「走れ。腹切り場だぞ」
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最後で泣かなかった
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福井さんの王道。時間掛かるけどとてもおもしろいです。
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【394】
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上巻よりは時間をかけずに読み終わった。
作戦の描写がまどろっこしくて斜め読みしてしまった。
良くも悪くも人間の行動には感情が伴うものだ、と感じた。冷徹になろうとも、感情には勝てない。 -
つまらなくはないが,面白くもなかった。「亡国のイージス」のような迫力がないのは、架空の爆弾とヒロインに魅力がないからかもしれない
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戦闘の描写が細かくてよかった。
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日本という国のなかで日本人として生きるとは一体どういうことなのか。今の世界情勢や政治について真剣に学びたくなる。
ただ、いろいろな立場の思惑が複雑に絡み合った駆け引きが面白かったので、事態がどんどん連続して展開していく後半は若干長く感じてしまった。最後の脱出シーンやローズダストの使い方には少しやりすぎた感もあったかな。
ということで上巻よりも★一つマイナス。
著者プロフィール
福井晴敏の作品





