- 本 ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163245508
感想・レビュー・書評
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亡くなられた作者を追悼して。
ボクさんと呼ばれている発達障害?の男性が大家をしているアパート・幸福荘で発生した殺人事件。第一発見者のボクさんは、そのショックで梯子から落ち入院。退院してみると5人の住人全員が姿を消し、それぞれに隠された秘密があったことが判明する。。。というミステリ仕立ての作品。
魯鈍なボクさんは何をやるにも時間がかかるけど、周りの善意に感謝し、日々の営み全てに幸せを感じている。そのボクさんが事故で頭を打ったことで賢くなり色んなことが見えてきて、自分を取り巻く悪意にも気づいていく。
幸せってなんなのか?としみじみ思う。
賢くなったボクさんは知的で、カッコよくて、別人のようだけれど、鈍くて、何をやるにも時間がかかって、ダサい格好のボクさんの方が数倍も幸せそうだったのが胸に染みる。
そして、最後の最後に突きつけられる辛い事実。
幸せとは?を深く考えさせられる優しくて哀しい物語でした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ほんわかとした物語かなぁと読み始めた。
知能的に遅れてるとされてる主人公が
事件に巻き込まれて…
そして その事件を 解決していく
そして 結末が…
一気に読んでしまう1冊でした。 -
4-16-324550-2 253p 2005・12・8 1刷
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温かいが哀しい話。
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まさかの○落ち(´д`|||)。おこ。おこだよ。
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なんだこりゃ天才か。
ラストは切ないが最高。 -
図書館の本 読了
内容(「BOOK」データベースより)
ボクさんは四十代独身のアパート大家。少しとろいけれど、ご近所や店子の皆に愛されて幸福に暮らしている。ある日、入居者の女が殺された。屋根の修理で梯子に上り、窓から死体を発見したボクさんは地面に落下。病院で目覚めると、アパートの住人全員が失踪していた。やがて彼は、自分を取り巻くものが善意だけではなかったことを知る。ひとは、何を以て幸福になるのか。「知る」ことの哀しみが胸に迫る書き下ろし長篇。渾身のミステリー。
ミステリーだと思っていたら、最後にジャンルがあれ?ミステリーだったのか?っていう落ちがあり。
ボクさんのような人には生きにくい世の中だって言うのが見えてくる。
いい人ばかりではないけれどいい人も多い。
その境目は保身なのかもしれない。 -
なんだこれーという展開。謎すぎる。幸せになれたと思ったのにな。無意味な平和こそ人生の至福である。そうだなと思った。
著者プロフィール
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