贄の夜会

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (581ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163246802

感想・レビュー・書評

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  • それほど有名な作品ではないでふが、読んで損はしないと思う良作でふ。

  • 犯罪被害者遺族の会に参加した二人の女性が惨殺される。

    容疑者として浮かび上がったのは、14歳の時、猟奇殺人を犯した過去を持ち、現在、犯罪被害者遺族の会に弁護士として参加している男だったが、その男には完璧なアリバイがあり―。

    一方、殺害された女性の内の一人・真取目南美の夫は、妻の死後、自身の痕跡を跡形もなく消し、消息を絶つ。

    犯人逮捕に全力を尽くす刑事・大河内だが、事件は大河内の想像以上の結果に向かっていく。

    とにかく長い!581ページ。けれど、その長さも納得の面白さでした。

    欲を言えば、中条の心理を知りたかったし、真犯人について、もうちょっと伏線を張ってほしかったです。

    でも満足。
    やっぱりミステリーは好きです。

    2015年22冊目。

  • 読み応えがすごい

  • 読み応えはあったけれど、要素が多いので私の中でそれぞれが整うまで混線という感じ。
    想定していたよりも前半の事件が某暗黒ライトノベルで映像で観たくないけど、後半の展開は映画とかで観たいような展開だった。

  • 冒頭の女性二人の殺人事件から、かなりの広がり。
    警察の腐敗、キャリアとノンキャリア
    プロの殺し屋とやくざ
    少年犯罪と犯罪被害者遺族
    返還前の沖縄問題
    などなど

    とにかく盛沢山。
    ハードボイルド系はあまり読まないので、なかなか進まなかったけど、このボリュームには大満足。

  • 六年の歳月をかけた作者渾身のミステリー

    一章 殺人
    二章 難関
    三章 接触
    四章 決断
    五章 慟哭
    六章 暴走

    被害者家族の会に属する女性二人が惨殺され、その捜査に当たる捜一の大河内。
    被害女性の一人の夫である目取真は事情聴取後、自分の痕跡を消し、姿を消してしまう。

    また一九年前に連続殺人を犯した少年・中条が、被害者家族の会に弁護士として参加していることがわかり、捜査の対象に。

    しかし中条には完璧なアリバイが。

    その後も連続する殺人事件、ヤクザの抗争と陰謀、それに絡む警察の闇。。。

    この殺人劇場を支配するものの正体とは?


    二段組み580pは長かったですが、途中から読む手が止まらなくなりました。

  • ヤクザありヒットマンあり
    警察内部の汚職、猟奇殺人あり…

    とにかく詰め込みすぎでお腹いっぱいです笑

    でも、上巻はストーリーの進みは早くてとにかく犯人がかなり気になります。

    だけど…犯人がなぁ…
    なんとなくえ?って思う人でした。
    真相としては弱いオチだし、
    順を追って真相を明かしてほしかった。

    スピード感ってハラハラしただけに
    最後がちょっと残念。

  • 結構ベタな展開でしたが、構成は綿密でしたし、そこに描かれる葛藤もリアルで、背景も壮大です。かなり読み応えがありました。
    しかし、大がかりな犯罪を計画し遂行した真犯人の動機とその方法に、どうも納得できない部分がありました。フーダニットやハウダニットを追求すると少々消化不良に感じる作品だと思います。

  • うわー、いろいろてんこ盛りの超長編小説。根気出して読みました。
    シリアルキラーあり、警察官のしがらみ、暴力団絡みのハードボイルドあり、家族の絆もえがき、、、なーんか凄いもの読んじゃったな~。と言うのが読後感。

    目取真が、自分の過去を偽って生きていく様。自分の本当の姿を隠し南美を守るために結婚した彼の生きざまに痺れた~~。最後、ボロボロになってまでも、仇を討つ彼は何てかっこええのだ!
    大河内が主人公で書かれてるけど、私は目取真に惚れたよ。

    そして、横山が殉職したとこ。泣けた~。
    中園の板挟みになった彼の境遇や心情に同情した~!

    加害者が被害者になり、被害者が加害者になりうる。ということをしみじみと感じて、「誰が一番悪い奴だ」と言えないこの読後感がいい感じ。

  • 結構な大作。
    事件の方は勝手に向こうからほぐれてくれる感じで、じゃあ、何でここまで長くなるのよ、みたいな。

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著者プロフィール

1963年、横浜市出身。早稲田大学卒業後、出版社に勤務。91年「ハミングで二番まで」で第13回小説推理新人賞を受賞。翌年『時よ夜の海に瞑れ』(祥伝社)で長篇デビュー。99年『幻の女』(角川書店)で第52回日本推理作家協会賞を受賞。主にハードボイルド、ミステリー、警察小説のジャンルで旺盛な執筆活動をおこない、その実力を高く評価される。

「2023年 『孤独なき地 K・S・P 〈新装版〉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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