棄霊島 (下)

  • 文藝春秋 (2006年4月27日発売)
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本棚登録 : 136
感想 : 17
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  • 本 ・本 (360ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163248202

感想・レビュー・書評

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  • 「軍艦島」かつて炭坑の島として栄えていたものの、今は炭坑の閉鎖とともに廃墟となっている幻の島を舞台にしたストーリー。
    自分も書店で、軍艦島の写真集を見たことがあるが、その異様な光景に圧倒された覚えがある。一度は最先端をいっていただろう街がゴーストタウン化して朽ち果ててしまっている状況にかなさを感じました。
    ある殺人事件の動機が、戦後のどさくさの時期の出来事が端を発している。拉致問題、竹島領土問題など…浅見光彦サスペンスのフィクションであるが、フィクションではない部分もあるのではないかと思わせる面白い超大作でした。

  • 読み終わった感想としては、あんまり面白くなかったし、結末も納得がいかなかった。

    軍艦島という舞台が主役という特殊な推理小説だから、仕方がないかも。

    なにしろ、30年近く前の事件を掘り返しながら進むような話だし、この話がまた面白みがない。

    しかも、最後は人一人殺し、一人を重症にした凶悪犯を、武士の情けかなんかで、野放しにして終わるというビックリな結末。

    この犯人の犯行動機からいくと、主人公は真っ先に殺されてないと、おかしいような気がするけど・・・



    ただ、人物描写とかは、深みが感じられたので、別の作品を機会があれば読んでみたいですね。

    このシリーズが好きな方にはよいのでしょうが、初めてこのシリーズを読む自分にとっては、入口を間違えた感がありました。

  • 左に寄りすぎていて不快。
    事実誤認も多く、著者の思い込みが激しい。
    小説としての面白さもない。
    駄作。

  • 長崎の軍艦島に行ったので、読んでみた本。
    長崎の地理や歴史が出てきますが、それ以上も以下もない。

  • ラストはへーって感じだった。他の浅見光彦シリーズも読んでみようかな

  • 沖縄などを舞台とした作品です。

  • 下巻に入ってからは読む手が止まりませんでした。ラストに向けて物事が一気に進みだしたのです。そこで気になっていたことも解明されます。
    そこには悲しい現実があったのですが、これはフィクション??と思ってしまうぐらいもしかしたらそういう人がいるのかな??と、悲しくなってしまいます。

    事件のキーポイントは軍艦島。それに岡田の子供は誰なのか?そしてそれは本当に岡田が父親なのか?って所なんです。

    浅見光彦の凄さは事実を掴む能力もさらながらそこに結び付くための想像力なのです。やや女性関係に苦手な部分があるようですが、彼の想像して物事を推理するのは作者が物語を作る際に色々考えているのを浅見という主人公を通して書いているのではないだろうか?

    そうして解決した本当のストーリーが作者の最終的に採用した物語なのかな~。そこには浅見が想像できるはずがない部分を用意して。ここまではどんなにカンが良くてもわからないはずです!

    しかし、その背景の絡め方が凄く上手いな~って。ただ拉致問題というデリケートな部分を書いているな~って。自分は太平洋戦争を経験もしていなければ、身近な所に拉致被害者の家族が居るわけではないし、靖国問題も自分個人の考え方を別に持っているわけではない人間です。

    浅見が思うように他の国の人のように『民族の誇り』があるって胸をはって言えないだろうな~とは思います。このラストは浅見にとってどんな気持ちで受け入れるのか、自分の足りない想像力では計り知れない苦しみなのではないのかな。

  • 内容(「BOOK」データベースより)

    複雑に絡まる謎、重なる事件。近代社会の負の記憶を探り、尋ね歩き、心を沿わせる浅見の目に映った、哀しい真相とは。真実の名のもとに罪をあばき、残る苦さ。浅見光彦、新たなる旅へ。犯罪の陰にある人間ドラマを描き出す、内田ミステリーの金字塔。

  • 端島である必要があったのかなぁー
    端島ファン的には微妙・・・??

  • 8月7日 読了

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著者プロフィール

1934年東京都北区生まれ。1980年に自費出版した『死者の木霊』で衝撃的デビュー。主人公の信濃のコロンボこと竹村警部が活躍する作品に加え、1982年に刊行された『後鳥羽伝説殺人事件』で初登場した浅見光彦を主人公にしたミステリー作品は大ベストセラーに。映像化作品も多数。2018年逝去。

「2022年 『箸墓幻想』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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