浮かれ黄蝶 御宿かわせみ

  • 文藝春秋 (2006年4月26日発売)
3.43
  • (4)
  • (12)
  • (25)
  • (0)
  • (1)
本棚登録 : 90
感想 : 10
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

本 ・本 (296ページ) / ISBN・EAN: 9784163248301

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 御宿かわせみシリーズ34巻、第一部・江戸篇はこの巻で終了。表題作「浮かれ黄蝶」麻生家に通う途中で感じた熱い視線。新内流しの娘、引ったくりに会った娘・お蝶の思惑を量りかねる麻太郎だったが…。久しぶりにるいが主役になる茶の湯の師匠が絡む「清水屋の人々」とるいの祖母の故郷の話「公孫樹の葉の黄ばむ頃」もっとるいさんの近辺の話を読みたかった。「猫と小判」猫が小判の入った布袋を引きずってきたという話からその袋を拾った老婆・お杉が殺された真相は?お石ちゃんに子供が出来て、かわせみが繁忙期に応援に来てたのが終わる。

  • 御宿かわせみシリーズ。浮かれ黄蝶・捨てられた娘・清水屋の人々・猫と小判・わいわい山王の事件・二人伊三郎・さんさ時雨・公孫樹の黄ばむ頃。
    麻太郎の純朴さと女の手練手管がはらはらする「浮かれ黄蝶」、子供たちが大活躍する「捨てられた娘」、るいの回想が主体の「公孫樹の黄ばむ頃」など。成長してきた源太郎・麻太郎・花世が元気に物語を引っ張るので面白い。まだまだおぼこい感のある男の子たちと、女だてらという言葉似つかわしい花世の物語も早く読みたいと思わされる。

  • 御宿かわせみの最終章。
    神林東吾、るい、畝源三郎、千絵、麻生宗太郎、七重の登場人物が揃うのも最後になります。

  • 御宿かわせみシリーズ8編。最終で、新シリーズは明治だそうです。麻太郎と花世が14歳かぁ、そうすると源太郎は?花世と年齢差があったような気がするけど・・いっそのこと、サザエさんみたいに成長を止めて欲しかったなぁ、そうすると幕末の世相がってなるか(^^;
    内容については、中の下かな。平岩さんも主要人物の中年化で行き詰ったのだろう。麻太郎、源太郎、花世、そして問題となる千春が絡む恋愛騒動はまだ早いし(笑)

  • 【8作収録】
    ・ある家の前でいつも自分をじっと見ている見知らぬ少女の存在に気づいた麻太郎。後日、その少女がひったくりに遭ったところへ出くわし、金を取り戻してやるが・・・
    ・麻生家での雛祭に参加した花世の友人・喜久江。死んだ実母と自分の生まれ年である未年の女は不幸をもたらすと、継母に冷たくされてひがんでいる喜久江を愚かと思いながらも、何やらおかしな空気を察して調査をする花世
    ・嫁姑揃ってるいと同門の茶道に通い、水茶屋上がりで茶道の心得のない嫁をいつも満座の中で馬鹿にする姑。茶会の最中に2人揃って乱入し掴み合いの大喧嘩をした末、嫁は夫と共に家を出る決意をするが・・・
    ・老婆の飼い猫が小判十両が入った布袋を拾い、忠描と大評判になるが、数日後、老婆は何者かに殺された。老舗の菓子屋の旦那が何度も老婆のもとを訪れていた姿を目撃されていたことから捜査は進むが・・・
    ・猿田彦の面を被せられた男の絞殺死体が見つかった。28年前、猿田彦の面をつけた者が殺人事件を起こしながらも迷宮入りした事件とのつながりは、果たしてあるのか
    ・小さな頃に子さらいにさらわれ、生まれた場所を探して町をうろつく男。しかし、周囲の同情をダシに下見をしていただけの空巣だったと判明。しかし、後日、同じ名前・境遇を語る男が現れ・・・
    ・雨の日に聴いたさんさ時雨の声の見事さに感心した源三郎。後日、謡い手の姉妹が不成者に襲われるが、その用意周到さに、東吾はただのちょっかいとは思えず・・・
    ・何十年も疎遠になっていた祖母の実家の法要に出かけたるい。寺の僧は余所余所しく、宿泊した宿では主人の祖母がるいを見るなり泣き出す始末。一体、祖母の実家でその昔、何があったのか

    (2009年6月 図書館本読了)

  • 少しづつ、東吾、るいの時代から、子供達の時代へと話しも変わっていっていて、寂しい気もする。

  • まだ元服前の麻太郎と源太郎が遭遇する事件を題材にし、また東吾が可愛がる水夫との話等からの物語。時代は幕末の動乱期に近づいて往く。東吾とるい、源三郎の三人の時代から、彼等の息女の時代へと物語の展開は変わるのかなとも思う。

  • 御宿かわせみの新作が図書館に入ってた〜ヽ(^o^)丿 これはもう安心して読めます。シリーズファンの方ネタバレですんでご注意。なんかもう麻太郎とか花世とかこんなに大きくなっちゃって。雛祭りのお集まりで子供たちが英語狂言を披露するとこなんで、ああ、こんなに大きくなってこんなことも出来るようになったなんて。。なんて感極まっちゃったりなんかして。麻生のじいか私。お石がすっかりいい奥さんになっちゃって。おめでたかあ。我が事のように嬉しい(〃∇〃)☆ るいと東吾もあいかわらず仲良くて、お吉も嘉助も元気で、お腹の底まであったかくなる。今回はおるいさんのカッコイイ啖呵も聞けますよ。うゎあ航吉がこんな青年になってまぁ。これだけ長いシリーズで、登場人物がちゃんと歳をとっていく作品て他にも例があるのかしら。せめて花世たちが成人するあたりまでは書いてほしいなあ。いつまでもいつまでも、この愛すべき登場人物たちを見守っていたいこの作品、ぜひぜひシリーズ通して読むことをお勧めします♪

  • 主人公は、世代交代してしまいました。
    黒船来航以降の捕物帳です。

  • おもしろかった。

全10件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

東京都生まれ。日本女子大学国文科卒業。戸川幸夫の知遇を得、その推薦で長谷川伸の門下となる。1959年『鏨師』(たがねし)で第41回直木賞を受賞。1991年『花影の花』により、第25回吉川英治文学賞を受賞。また、これまでの業績により、1997年紫綬褒章を、1998年第46回菊池寛賞を受賞。2004年文化功労者に選ばれ、2016年文化勲章を受章した。著書に南町奉行所内与力・隼新八郎がさまざまな事件を解く「はやぶさ新八御用帳」「はやぶさ新八御用旅」シリーズや「御宿かわせみ」シリーズなどがある。

「2019年 『新装版 はやぶさ新八御用帳(十) 幽霊屋敷の女』 で使われていた紹介文から引用しています。」

平岩弓枝の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×