真鶴

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (266ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163248608

感想・レビュー・書評

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  • 面白かった。
    結構読者に委ねられる部分が多いので、そういうのでプンプンしちゃう人は読まない方が良いかも。
    霊ととらえるか、精神ととらえるか、曖昧な感じで楽しんじゃうかという部分に関しても。

  • 不思議な話でした。
    でも、こんなのもいいかなって気がする。川上弘美さんの文章が好きです。

  • 20140910

  • おもしろさを分かりたくて頑張って最後まで読みましたが・・よく分からなかった。

  • 沁みる。いい言葉がちょいちょいとまるでみつけにくい綺麗な小石のように落ちていて、すくうようによみました。

  • わたしは、いつまで真鶴にとらわれ続けるのだろう。

  • こわいと思った。
    ずっと灰色の寒い港町のイメージで読んでいたから、箱根旅行に行く途中に真鶴の駅を通りかかって、あれ、綺麗な所だなと思って少し安心した。
    不安定な人から見た世界を体験することもおもしろい。でもやはり少しこわい。

  • 手探りであてどなく歩いているような気分になる。
    つかみ所がない、美しくて、こわい。
    登場人物の名前がきれい。京、百、礼、青慈。
    しん、とした気持ちで眠る。

  • つきまとう透明な女に導かれるかのように、東京から電車で真鶴へ。
    どうやらそれは、幼い娘と自分を置いて、10年以上前に突然失踪した夫をきちんと思いきる旅だったようだ。
    突き抜けて愛していた夫。でもその夫には女がいた。それは目撃した事実だったはずなのに、彼女のなかではあいまいなものとなっていた。
    今、彼女はそれを思い出す。
    真鶴で、幻想の中に夫と女の目合いを見る。
    しかし、彼女は嫌でもなく、驚きもない。平坦でつまらないとさえ思う。
    きもちの中には、あらゆるものがあり、この目で見たことのないもの、決して、想像さえしたことのないものさえ、在る、と思う。
    想像の中にはなんでも在る。実際は平坦で、いつかみな似たものに収束していく。
    娘が子どもから抜け出ていくこの時期に、彼女は彼女なりのけじめをつける必要に迫られていたのだった。
    それが、彼女を真鶴へ向かわせ、幻想の中に「現実」を見させたのではないか。

    最後に、「今ある現実」と彼女がちゃんと繋がっていくので、ほっとします。

    そして、「きもちの中にはなんでも在る」のだから、きもちを大切にしすぎるのもよくないなと思ったのでした。

  • なんともいえない 川上ワールド。
    このわけのわからない
    現実と架空の狭間のような世界が好き。

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著者プロフィール

作家。
1958年東京生まれ。1994年「神様」で第1回パスカル短編文学新人賞を受賞しデビュー。この文学賞に応募したパソコン通信仲間に誘われ俳句をつくり始める。句集に『機嫌のいい犬』。小説「蛇を踏む」(芥川賞)『神様』(紫式部文学賞、Bunkamuraドゥマゴ文学賞)『溺レる』(伊藤整文学賞、女流文学賞)『センセイの鞄』(谷崎潤一郎賞)『真鶴』(芸術選奨文部科学大臣賞)『水声』(読売文学賞)『大きな鳥にさらわれないよう』(泉鏡花賞)などのほか著書多数。2019年紫綬褒章を受章。

「2020年 『わたしの好きな季語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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