森のはずれで

著者 :
  • 文藝春秋
2.58
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本棚登録 : 73
感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163249902

感想・レビュー・書評

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  • 出産のために里帰りしてる妻と、森の自宅に残された旦那と長男の話。新しい命を迎えるそれぞれの心の葛藤みたいなのを伝えたいのかなと思いながら読んでたけど、もっと悲しい話やった。詩的な表現が大部分を構成してるので、情報量と文章量の乖離が大きく読むのにエネルギーが必要。著者の感性とか、エネルギーが凄いと思う。言葉の一つ一つとか、構成を大事に作り上げた文学って感じ。人によっては心に残るのかも。

  • 時々わかりにくい表現はあったものの、妻と第二子がいなくなってしまうところは意外性があった
    しかし小野さんの作品は毎回おっぱいへのこだわりがすごいのと、糞尿撒き散らす人物が出てくるのとで…最初病んでるのかと思った

  • 読者は何を感じれば良いのだろうか。犬のくだりは不快だし、農夫の家族の歴史は不幸で不気味。妻が不在、息子と二人の時間は、ゴブリンが住む森のように薄暗く希望が無かったのだろうか。でも、だからどうした?文学は難しい。

  • 2015 10/8

  • 不在と不安の物語

  • 彼と息子が森のはずれの家で妻の帰りを待ちつつ不思議な出来事に巻き込まれる物語。読み進めていくと彼らの存在すら良くわからなくなった。グロい表現もあり、楽しい話でもなく、ただもやもやとする本。

  • 悪くないとおもうけどなあ。とっつきにく印象があるけど、少し我慢して付き合うとなかなかいい味がしてくる。

  • たぶんヨーロッパの森のはずれにある家で、妊娠中の妻の帰りを待ち続ける父親と息子。妻のお腹の中の胎児にさそわれるように、幼い息子は森の中のさまざまな存在と交感していく。
    『にぎやかな湾に~』の時のさりげないユーモアは影をひそめる一方、直喩や幻覚が過剰なほどに書きこまれていて、かえって感情移入を妨げてしまう。もうすこしさりげない文章の方が、母親と胎児が消失してしまうラストにも効果的だったのではないか。

  • あまり読まないような本をと興味本位で手に取り、 1話目で挫折しました・・・。

    絵本にしたら面白いかも、いや是非。

  • なんか知らんけど鬱になる_| ̄|○

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著者プロフィール

1970年大分生まれ。東京大学大学院単位取得退学。パリ第8大学文学博士、現在、明治学院大学文学部フランス文学科専任講師(現代フランス語圏文学)
著書に『水に埋もれる墓』(朝日新聞社、2001年、第12回朝日新文学賞)
『にぎやかな湾に背負われた船』(朝日新聞社、2002年、第15回三島由紀夫賞)

「2007年 『多様なるものの詩学序説』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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