学園のパーシモン

  • 文藝春秋 (2007年1月26日発売)
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本 ・本 (240ページ) / ISBN・EAN: 9784163252704

感想・レビュー・書評

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  • 赤い手紙がうちの学園で流行っているんだ。
    届くと別世界へいけるというんだけど―。
    真衣・木綿子・恭・磯貝―三人の生徒とひとりの教師。
    彼らは、倦怠し、愛し合い、傷つけあう。
    (アマゾンより引用)

  • 嘘だったり取り繕ってたり、それと気付いていて相手に気付かれているのもわかっていて、その上で関係を保っていたり、またそれを壊したいと思ってもいたり。そんながんじがらめの生活の中で、何かを待っている。それぞれにちょっとした変化の芽が出てきているのを感じたところで、この小説は終わっています。それぞれのこれからはどうなっていくのかそれが、自分のこれからに置き換わって心の中に広がっていくような気がしました。

  • 29:00:00

  • なんだかお話がとっ散らかってる…?そんな印象を受けました。でも学園特有の狭い世界観が不思議でした。誰もが違う場所で違うことをしてみたりしているのに、誰もが学園に縛られてる。そんな印象を受けた。

  • 何か良く分からないな。
    パーシモンって響きがいいな。

  • 表紙と中表紙に惹かれて。
    あれは、恭なのかね?

    学園物って
    強烈でいて、不思議な話が多い。

  • 退廃系の学園もの。
    家族や生活さえも、お洒落な自分の理想通りに作りこもうとする読者モデルの母を持つ、美少女、真衣。過去に恋愛で傷ついた経験を持ち、認知症の祖母をいじめている母のいる、女にモテる恭。絵の才能があり、それがゆえにいじめられている木綿子。この高校生3人と、妻との生活が破綻していて学園にも馴染んでいない美術教師磯貝の、居場所のない4人の視点で書かれる。
    舞台となる学園は幼稚舎から大学までの一貫校で、創立者であるカリスマ学園長は病気で死に瀕している。学園内で囁かれる様々な噂…
    狭い、小さく完結した世界の中で、外からは異常に見えるまで密度が濃くなっている感じが不気味だった。

  • 幼稚園から大学まで一貫のカリスマ的存在である園長先生が危篤状態だと知ったのは、GWが明けた頃だった。

    学園にはいくつかのうわさがあり、
    赤い手紙が届くと幸福がおとずれるというのもその一つで

    母譲りの美人の真衣は美術教師の磯貝と関係を持っていて、
    美術部で絵の才能に溢れている木綿子はいじめにあっている
    二人のもとに、ある日届いた赤い手紙は、噂のものではなく

    転校生の恭からのラブレターだった。

    死にゆく園長先生の不確かな情報、学園に時たまあらわれる千羽鶴とポスターに混乱するなか
    揺れる思いと変わっていく気持ち。

    ずっと続く。あたしはずっと描き続ける。
    って木綿子が周りに惑わされずに決心する勇気が好き。

    学校って、退屈で憂鬱で、孤独だよね~)^o^(

  • 登場人物・ストーリー共になかなか独特の雰囲気で、引き込まれました。
    最後の方はなんだか釈然としない終わり方だなあ、という気がします。

  • ざらりとした不快な肌触りが持ち味か。

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著者プロフィール

1961年東京生まれ。成蹊大学文学部卒。1989年「わたしのヌレエフ」でフェミナ賞、2004年『潤一』で島清恋愛文学賞、2008年『切羽へ』で直木賞、2011年『そこへ行くな』で中央公論文芸賞、2016年『赤へ』で柴田錬三郎賞、2018年『その話は今日はやめておきましょう』で織田作之助賞を受賞。他の作品に『もう切るわ』『ひどい感じ 父・井上光晴』『夜を着る』『リストランテ アモーレ』『あちらにいる鬼』『あたしたち、海へ』『そこにはいない男たちについて』『百合中毒』『生皮 あるセクシャルハラスメントの光景』『小説家の一日』『僕の女を探しているんだ』『照子と瑠衣』『猛獣ども』『しずかなパレード』などがある。

「2025年 『私たちが轢かなかった鹿』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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