- Amazon.co.jp ・本 (300ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163254500
感想・レビュー・書評
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ランナーとしての才能をもって生まれた主人公、高校での目覚ましい活躍を経て大学の陸上部に入る、そこでも良い成績を出すが、兄が自殺し、自分の出生の秘密を知ってしまい、悩む主人公。
スポーツ選手として生きていくことの厳しさのイメージが膨らむ。主人公とは対照的な、才能はあまり無いが、人がよく面倒見がよい知人に支えられ、支える立場になることで、人生で早く走ることより大切な事に気付く。
スポーツ物としては、主人公は走らず、自分より劣っている物のサポートをする事で成長していくと言う変わった毛色を持つ作品。自分の信じていた道に疑問を持ったときに、また別の道を探すというのは難しい事だが、ラストも良かったな。 -
走っている時の描写が目に見えてくるよう。
チームメートたちによって変化していく主人公の様子はよくわかるのだけれど、結局親子に関するテーマの回収が中途半端な気がして、すっきりしない。兄のことも。 -
図書館にて。以前読んだことがあったが最近自分も走ってるので思い出して再読。3分の1ほどで物語の結論は出る。その後はどうしよう、どうしようとひたすら迷う主人公。
コーチ、フレンドリーすぎないか?でも出てくる人たちは基本みんないい人。箱根を走るようなランナーはすごいトレーニングをしてるんだなぁってこれ読んでからちょっと箱根を見る目が変わったかも。
兄はなぜ遺伝子のことを知ったのか、本当にそれで自殺したのか、両親が遺伝子操作をするに至った気持ち、法には触れないのかなど、もっと丁寧に説明があると良かったが、この人の本はテンポ良く読めて好き。 -
欲望のままに遺伝子操作されて、苦しむのは子供なんだなぁ。
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『風が強く吹いている』や『チーム』のような駅伝ものかと思いきや物語の主軸はそこではなかったのでビックリした。傲慢な天才ランナーが仲間の大切さに気づくというのはわかりやすい展開。だけど、兄の死を機に錯乱した母から自らの出生の秘密を知り、走ることへの意味を見失い…。といった感じで、遺伝子操作だとかなんだかちょいと小難しくて清清しいスポ根ものを期待するとガッカリ感が…。岩本くんの存在がこの物語の唯一の救い。主人公の両親はどっちもどっち。2011/615
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風が強く吹いている、みたいな感じかな~と思って読み始めたけど全然違う。弱いチームが頑張って優勝する、涙あり感動ありのスポ根ものかと思ったら全然違う。すごく新鮮な感じがしたし、良かったです。人間にはちゃんと良心ていうのがあって、いろんなことで胸の奥に隠れているのかもしれないけど、他人の良心に触れるとキチンと発露するもんなんだなぁと嬉しくなった。エピローグも余韻があって好きです。
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才能と努力によって圧倒的な能力を持つが、性格に難があって周囲のメンバーとは孤立しているランナーが、悩みを通じて徐々に変化していく話。よくある設定の青春ものかと思いきや、予想外の結末に。
その意外性が気に入りました。