爆心

  • 文藝春秋 (2006年11月28日発売)
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本 ・本 (288ページ) / ISBN・EAN: 9784163254708

感想・レビュー・書評

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  • 想像していた物語とは大きく違っていたけれども、最後まで飽きずに読み終えた。

    時は流れてもその土地に受け継がれていく記憶、のようなものは確かにあるものなんだと、納得したというか、腑に落ちたというか・・・。

  • 思っていた内容と違って戸惑いながら読みました
    文章と方言が少し読みづらかったです

  • 2021.01.22 図書館

  • 【新着図書ピックアップ!】青来有一著『爆心』は短篇集です。伊藤整文学賞と谷崎潤一郎賞をダブル受賞しました。各作品のタイトルは「釘」、「石」、「虫」、「蜜」、「貝」、「鳥」ですが、内容は、その文字数より重いかも。

    [Newly Book!]“Bakushin (Ground Zero, Nagasaki)” by Yuichi Seirai is a collection of six stories. In Nagasaki, every character of these pieces scratches along locking its atomic bomb experience and Catholic faith. “Bakushin” is a winner of the Ito Sei Literary Prize and the Tanizaki Jun’ichiro Prize.

  • 桜庭一樹氏の読書日記で気になっていた著書。長崎の原爆、爆心地が背景になっているけれど、原爆そのものではなく、遺族や後世の抱えた暗翳を中心に描かれており、諸所にエロスやユーモラスも含まれ、非常に読み易い短篇集になっている。
    『釘』『石』『虫』『蜜』『貝』『鳥』の六篇ともに、共通するのは、「長崎の原爆」「信仰心の深いキリシタン」「精神的な病」。涙が流れるような内容ではないけれど、どれも記憶に残る印象的なストーリーで、それぞれのバランスが絶妙。最終話の『鳥』は、家族とはなんなんだろうと居た堪れない気持ちになり、とても感慨深かった。
    何故、キリスト教信徒の多い長崎に原爆が落とされたのだろうか。神様なんているのだろうか。祈りは神様の元に届かなかったのだろうか。原爆によって戦争は収束したけれど、爆心地で生き延びた人々やその遺族は、一見平和が訪れたように見えても、永遠に真の安らぎというものは得られないのかもしれない。

  • 読み助2013年6月3日(月)を参照のこと。http://yomisuke.tea-nifty.com/yomisuke/2013/06/post-1ae7.html

  • 短編。

    信仰深いクリスチャン
    長崎に落ちた原爆

    どの話にもこの二つがかかわりを持っていて、それぞれの人たちの思い。

    知的障害者が罪を犯した議員である幼馴染に会いに行く、(石)は、最後がちょっとこれかい!って感じでふいた。

    幼い娘を亡くし意気消沈する若い父と、同じ頃に妹を亡くした毎朝ゴミ捨て場の掃除をする老父の、(貝)は、最後が神秘的(?)でいろんな意味にとれてすごい印象的。

    戦争で特に原爆っていうのは当時悲惨だったんだろうなーと。
    宗教と戦争って著者の話に多い気がする。

    短編ってのがいいね)^o^(

  • 桜庭一樹読書日記より。桜庭さんが書いてなかったら手に取らなかっただろうな。
    長崎の爆心地(ほんとうの爆心は空中だ)近く、でも現代の話。短編集。思い出したり、思い出せなかったり、生まれる前のことだったりする原爆のことが、どこかに影を落とすというか、途切れないというか。そんなにあからさまに原爆の話じゃないのもあるけど、なんかおもりみたいなものを感じる。
    そしてカトリックが重要なんだな。あの日あのときの空に神様はいなかったのか。

  • この人の文章、好きだなぁ。静かで、でも力がある。方言の使い方もいい。

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