帝都幻談 (上)

  • 文藝春秋 (2007年3月27日発売)
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本 ・本 (392ページ) / ISBN・EAN: 9784163257303

感想・レビュー・書評

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  • 天保の改革の鳥居耀蔵VS遠山景元の対立が上手く使われている。二人は美濃岩村藩松平氏と旗本遠山明智領と、隣接した同じ領地の血筋で、地元の歴史ともリンクして興味深かった。

    • 伊藤 英晃さん
      天保の改革における水野忠邦・鳥居耀蔵VS遠山景元の幕府内の対立が上手く使われている。鳥居は美濃岩村藩主松平氏、遠山の金さんこと景元は隣接する...
      天保の改革における水野忠邦・鳥居耀蔵VS遠山景元の幕府内の対立が上手く使われている。鳥居は美濃岩村藩主松平氏、遠山の金さんこと景元は隣接する美濃旗本明智遠山氏に連なる人たち。地域の歴史とも繋がりがあり、興味深かった。
      2021/03/21
  • 水戸の斉昭さんの時代を舞台に加藤さんが暗躍というか帝都物語と同じ理由でムチャをするお話でした。

    なんか、とりあえず加藤さんに妖怪を呼ばせて、江戸を滅ぼそうとしておけばいいや…って感じ。

    今回呼ぶ妖怪は、鉄板の将門さんのほかに蝦夷地の方々ね。
    水戸藩主が代々蝦夷地の英雄であるアテルイさんの首を祀っていたネタが使われていました。

    平田篤胤さんが平将門さんの末裔で、水戸藩の前に常陸国を差配していた佐竹秋田藩の出であることと、物語で重要な地位を占める平賀源内さんが水戸藩と同じ系統である松平讃岐藩の出であることがひとつの脈として使われていました。

    そういった設定は面白いけれど、加藤さんが弱い。
    とりあえず加藤さんを出しとかないと帝都物語シリーズにならないからかな?

    加藤さんは最初の帝都物語でダシが出つくした感があります。
    もう「魔人加藤」って感じじゃなくて「粘着質加藤」って感じ。

    馬面の粘着質中年男かぁ~…。
    魅力ないねぇ…。

    加藤さんに期待をしなければ、それなりに面白いかも。
    下巻は遠山の金さんに期待しよう。

  • 私は結構好きですよwwこういうのwwww
    歴女なもんでwww


    知ってる方が出てきてはいい味を出してる。藤田先生が小物扱いで笑ったwww
    突拍子もないっていうか…「ん?イミフなんだけど…?」ってなシーンもありましたが、
    「それでそれで?ww」とページを捲る手が止まりませんでした。

  • 長いインターバルを置いて「帝都物語」の新刊が出るというので,その助走に読んだもの.時代が幕末で「帝都」は京都だと思ったら舞台が江戸だったのでちょっと意外.平田 篤胤がずいぶんいい人に描かれているなぁ.残された著書を見る限り,平田はもっとマッドな人な気がしているのだが.

  • 帯裏
    世界妖怪協会
    (会長・水木しげる)
    推薦!
    「新たなる魔人の暗躍が始まったのである」(京極夏彦)
    天保十一年、化けものたちが「江戸を我がものにせん」と集まりだした。やがて市中で起きる怪しげな事件の数々。怨念渦巻く魔界との戦いを描く荒俣ワールド、ついに開幕!

  • 帝都物語 維新国生み篇の前の話です。

    帝都幻談が発売されていたのを知らず、帝都幻談を後に読んでしまいました。残念。

    挿絵を水木しげるが描いてます。結構たくさん絵がありました。

    個人的には挿絵がある本はあまり好きではないです。

    表紙の色使いも微妙な感じ。

    なぜか帝都幻談は上下巻に分かれています。

    一言でまとめると、帝都物語 維新国生み篇の完全に前振り的なものでした。

    相当歴史好きじゃないとわからないんじゃないかなって内容でした。

  • 一時、伝奇小説にもはまりました。荒俣さんの「帝都物語」もその時期に読み、雰囲気は面白いと思ったのですが・・
    「帝都幻談」は「帝都物語」の設定を幕末付近に持ってきていますけど、将門と魔人が同じくキーになってます。ある意味・・発展性がない。挿絵並みに妖怪大戦争にしたかったのかな〜という感じ。
    遠山の金さん、平賀源内を絡ませた上巻、後継メンバーで対抗した下巻とも荒唐無稽が過ぎて、こじつけになっています。伝奇ジャンルの先駆者だったかもしれませんが・・前書きした京極夏彦さんには完全に抜かれてますね(笑)

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著者プロフィール

作家・翻訳家・博物学者。京都国際マンガミュージアム館長。
平井呈一に師事、平井から紹介された紀田順一郎とともに、怪奇幻想文学の日本での翻訳紹介に尽力。のち活動の幅を広げ、博物学をはじめとして多ジャンルにわたって活躍。
主な著書に『妖怪少年の日々』、『帝都物語』シリーズ(ともにKADOKAWA)、『世界大博物図鑑』(平凡社)、『サイエンス異人伝』(講談社)、『江戸の幽明』(朝日新書)など。『怪奇文学大山脈』Ⅰ~Ⅲ(東京創元社)を編纂。

「2021年 『平井呈一 生涯とその作品』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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