まんまこと

  • 文藝春秋 (2007年4月6日発売)
3.45
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  • 本 ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163258409

感想・レビュー・書評

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  • audible 。畠中恵といえばお化け話とばかりに思っていたがこれは大江戸の町人の人情話。江戸物はあったかさがあってだいたいは好きなのだ。
    困ったことが起こってもなんやかや騒つく中で答えが出て解決に至る。なんでこうも江戸の人には人情があるのかな。定番である。
    実際の江戸の人々がみなそんなわけはないので、江戸を舞台にして書くたくさんの作家たちが、なぜか人情話を選択するのだろうね。

  •  江戸は神田の名主の跡取り息子・麻之助は、勤勉で真面目な子どもだったのに、16歳になったとき、突然お気楽な方向に突然変わってしまった。
     そんな頼りない跡取り息子の麻之助と、同じく町名主の息子で女好きの清十郎、同心見習いで堅物の吉五郎という悪友3人組が、持ち上がった問題の謎を解き解決に導きます。

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     奉行所に届け出るほどでない小さな揉め事の調停をする町名主。
     その息子が主人公ということで、お話もそうした民事ぽい事件の解決が中心。
     でもそれを解決するために謎解きなんかもあります。

     他の方のレビューを読むと、このシリーズは読む順番が大事だそうで。
     順番どおりに読まないことに定評のある私ですが、ちゃんと1巻から読めてよかったですわ。

  • またまた畠中恵さんの時代もの。

    舞台は筆者得意の江戸。
    主人公は神田の古名主の一人息子。

    この一人息子・麻之助が飄々としていて喰えない奴。お気楽者と言う評判だが、過去に何やら苦い思い出でもあるようで、その芯の部分はなかなかの男。その麻之助が、町のいざこざを独特の観点と裁量で裁いてゆく…爽快感とちょっとした切なさのある作品。軽妙で読みやすい。

    悪友トリオのやり取りも面白い。畠中さん、男の友情みたいなものを描くのがまた巧いですよね。しかも女性が憧れる形の。
    宝塚の男役スターが格好いいのと同じ原理のように思えます。彼らは女性の理想の男性像だと思う。

    それに何とはなしに、畠中さんの作品て、腐女子層を意識しているかのような描写が多くあるような。私が歪んだ目で見ているだけだろうか…。畠中さん自身お好きなのでは…と疑ってしまう(爆)世の中の需要を意識して書かれているか。

    本作とは関係ありませんが、絶対腐女子意識してるだろ!って言う作品ありますよね。
    やはり腐女子の経済効果は凄いんだろうな。利用されてるのわかっててもホイホイされちゃうものだろうし(笑)

    本作の話に戻って。
    主人公は二人の女性の間で揺れています。
    親が勝手に話を進めている縁談相手の娘。そしてずっと引きずっている初恋の人。
    この初恋がね、一度でもはっきり叶っていれば引きずることも無いんでしょうが、有耶無耶のまま心に掛かっていると言った具合で。

    私としてはどっちの女性の方が、ってことは今のところ無く。主人公もグズグズしてるんじゃないよ!と思ってしまう。

    想い合った相手と添うことも多くなかったんでしょうね。

    次は続編のこいしりを読みたいと思います。

  • 星3.5という感じ。
    なんとなく理不尽な事件に、憤りとまではいかなくともモヤっとしたり。主人公とお由有さんの割り切れない切なさが、読んでいてちょっと悲しくなったり。

    あとは暴れん坊な主人公達が、単に好みでないのかも?

    私はしゃばけの優男と面白い妖たちのが好みなだけか。

    でもこれだけシリーズが続くのだからきっと魅力があるのだろうなと思い、続編も読みます。

  • 江戸時代の町風情がイメージされてワクワクする。ある程度の揉めごとは町名主に持ち込まれて裁定が下されており、その案件ごとに短編集となっているもの。裁きについても頓知っぽく面白い。言葉遣いもこの通りなのだとしたら、会話の中で男性が使う言葉尻が少し女性っぽい。そういえば時代劇でも同じような言葉遣いかも。
    飄々としたお気軽者の麻之助がときおり見せる胸の苦しさになぜかこちらも切なくなってしまう。
    今後の麻之助、お由有、すずの関係性も気になるところ。
    シリーズはだいぶ先まで続いているので、一気読みではなく、軽い感じで読みたい気分の時に重宝する作品として大事に大事に読み進めていきたい。そんな気分になった。

  • 2020/07/15 読了

    以前に読んだはずだが、部分的にしか記憶にない。

  • まんまことシリーズの第1弾。
    麻の助とお由有さんはどうなっちゃうの?二人は幸せになれないの?
    このシリーズを読む度に感じる感想はこれだけです。二人で幸せになって欲しいです。

  • 【まんまごとシリーズ1作目】とても軽快で楽しい反面凄く切ない思いも隠れていて読んでいて切なくなった。個人的にしゃばけより好きかも。今後も気になるので次も早く読みたい。

  • 主役集団が美形過ぎる

  • やっぱりドラマよりも余韻や味わいがあるなあ
    キャラクタはみんな俳優さんで再生されてしまう
    でもお由有さんやおっかさんは再生されない不思議
    守れるかどうか、で人生を決めるのはよっぽど身の程をわきまえていて、それなりの幸せを得られる方法なのかな
    でも好きな人がいいなあ
    でも好きな人たちが幸せな方がもっといいなあ

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著者プロフィール

高知県生まれ。名古屋造形芸術短期大学卒。2001年『しゃばけ』で第13回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞し、小説家デビュー。「しゃばけ」シリーズは、新しい妖怪時代小説として読者の支持を受け、一大人気シリーズに。16年、同シリーズで第1回吉川英治文庫賞を受賞。他に『つくもがみ笑います』『かわたれどき』『てんげんつう』『わが殿』などがある。

「2023年 『あしたの華姫』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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