浅草色つき不良少年団

  • 文藝春秋
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163259406

感想・レビュー・書評

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  • 久しぶりに浅草に行きたくなった。
    私はホッピー通りが、とても好きなのだ。

  • その時代を生きた人の問わず語り。ちょっと荒唐無稽なところとか、人は死に、騙し騙されなのに妙に明るい世俗とか、きな臭く埃っぽい感じが好きだ。

  • たまたま出かけた店でタイトルだけ見て買ってきた本。
    元々この祐光 正は窪田眞二と言う漫画家さんだそうだ。

    この漫画家(私)が、浅草に住む神名火譲二と言う老人から昔の浅草の話を聞く。

    戦前の浅草を舞台に震災で孤児になった少年達が集団を組み、美少女を頭目に置いた「浅草紅色団」、別名暗黒団とも言われた、「浅草黒色団」そして、規模は小さいが結束の固かった「浅草黄色団」

    この神名火譲二こそ、「浅草黄色団」を率いる「似顔絵ジョージ」だった。

    10歳くらいからのそれこそ子供たちの集団だけれど、「似顔絵ジョージ」「冬瓜の百合子」「煙草売りの六」「うつろの哲」「ジャンケン雅」などがとても闊達で可愛い。
    今の暴走族だの、悪がきと違って、素直でなんとも言えない。
    昔私の学生の頃も、当時不良と言われた連中には暗黙のルールみたなものがあって、筋が通っていた。

    この不良少年団が次々と起こる事件を解決していく。
    昭和の初期の東京を知らない私には、ここで書かれている浅草の光景などが、白黒映画のように脳裏に浮かんでくる。

    また文中には川端康成だエノケンだも登場して、面白かった。

    小さい頃「名探偵ホームズ」とか探偵物が好きだったけれど、久しぶりにこの手のものを読んだ気がする。

    この時代にこの人に出会っていたら「似顔絵のジョージ」に惚れてしまいそうだ・・

  • 漫画家が戦前から戦後にかけて浅草にいた不良少年団三つの内の一つ、黄色団を仕切っていた神名火老人の話を聞く。昔に起きた奇怪な事件を語られる、ノスタルジックなミステリー。
    神名火譲二、似顔絵のジョージを筆頭に特徴的な登場人物が魅力的です。紅色団率いる冬瓜の百合子が実は平井兵吉という男だったり、特徴のないのが特徴のさくらの慶治だったり。
    面白いだけじゃなくて、心にのしかかるような社会の暗さも描かれていて、最後の方は涙がでました。面白かった。

  • かつて、似顔絵ジョージと呼ばれ、黄色団の長であった
    粋な爺さんが語る数々の事件。
    故に、小説の中身にとっつきにくい感はあったけど
    戦前の浅草ってゆぅ浪漫溢れる情景がありありと目に浮かんだ。

    事件自体の内容がどうこうというより、それにつきます。
    戦前の浅草とか少年団とか、実際は生きていくのはキツくて大変だろうけど
    やっぱり憧れるなァいいなァ。

  • 昭和の初め紅色・黄色・黒色の3色を基調とした不良少年団がいた。彼らはどのようにして、昭和を駆け抜けてきたのか?様々な出来事を思いは・・・・
    昭和の終わりを見届けた老人達へと思いは繋がる。
    <10>

  • タイトルをみて、宮崎学の「万年東一」や、山平重樹の「新宿愚連隊物語」等のアウトローシリーズを想像したが、そこまではドギツくもなく、そこそこに面白く読めた。ガキの頃に「〜団」とか仲間内で作って悪さをした事を思い出した(^^;)男の子の遣る事は昔も今も大して変わらないんだなぁ、と一人苦笑いした。

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