壊れた光、雲の影

  • 文藝春秋 (2007年6月14日発売)
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  • 本 ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163260105

感想・レビュー・書評

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  • 「壊れた光」は方言が苦手。「雲の影」は子供を喪った母親の喪失感や虚無感が綴られたストーリー。自然の生命の流れを途切れさせてしまった深い哀しみ。空からこぼれ落ちたものが海となり、海から溢れたものが空となる。遠く離れているけれど、見えないだけで真実は近いのかもしれない。地球が丸いから見えないだけで、遠く離れた船はちゃんと存在するように。

  • 絶望するには弱すぎる。

    二つの話。
    余命を宣告され(多分)、残りの時間を写真をとることにした男。その旅先で巡る過去のこと。

    息子を海で亡くした女は悲しみの中をさまよい、夫は浮気をしている喪失感。

    ちょっと話がねぇ、つかみづらい。

    絶望するには弱すぎる。
    しかし悲しみはふつふつと湧き出るばかりで、けれどどうやってそれを形に言葉にしたらいいのかなんて、わからない。

    絡みづらいねー。
    でもやっぱり著者の本読むと自分の近況と似てたりで
    タイミングがすごい。
    読みづらいってわかってても読みたくなる、著者の本)^o^(

  • 本です。

    海に消えた人に近い人の話が二編。
    読み終えるとそのまま一緒に消えて行ってしまいそうな感覚になります。

    静謐に溺れるような本でした。

  • 激しい盛り上がりはなく淡々と物語が紡がれていきます。話としては「雲の影」の方が起伏があって好きですが「壊れた光」には素敵な言い回しや台詞がいくつか出てきました。

  • 淡々と流れていく物語。
    盛り上がりがないというか、見せ場がないというか。退屈。

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著者プロフィール

昭和34年(1959年)愛媛県宇和島市に生まれる。愛媛県立宇和島東高等学校卒業。1977年九州大学農学部に入学。専攻は農業経済学。1981年同大学卒業、大学院に進む。1986年「気配」にて『文学界』新人賞受賞。1995年、『きみの知らないところで世界は動く』を刊行。はじめての単行本にあたる。2001年『世界の中心で、愛をさけぶ』を刊行。その後、ベストセラーとなる。近著に『世界の中心でAIをさけぶ』(新潮新書)、『世界が僕らを嫌っても』(河出書房新社)などがある。福岡市在住。

「2024年 『含羞の画家オチ・オサム—美術集団「九州派」の先駆者—』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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