パライゾの寺

  • 文藝春秋 (2007年6月14日発売)
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本 ・本 (272ページ) / ISBN・EAN: 9784163260303

感想・レビュー・書評

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  • 2022/4/1
    宮本常一、土佐。

  • 宮本常一とおぼしき民俗学者によって記憶の扉が開かれる。幕末から維新、大震災、太平洋戦争…。激動の時代、気まぐれな運命にもてあそばれた名も無き庶民の叫びを聞け!表題作など、濃密なエロティシズムとグロテスクな哄笑に満ちた七つの物語。(紹介文)

    まんなおし
    残り香
    パライゾの寺
    虫の声
    六部さま
    朱の棺
    お接待

  • 悲哀を多分に含んだ、けれど強かな人間模様。
    非常に面白い短篇集だった。表題作は感動。

  • 2014/5
    坂東眞砂子らしい。

  • どろどろ、じめじめとした日本の因習を描いた民俗小説。閉鎖的で排他的な閉じられた世界が怖いです。ほぼホラー。まさしく「湿った恐怖感」が味わえます。
    お気に入りは「六部さま」。こういう、伝説に飲み込まれる、という構図が好き。
    「お接待」も好き。今までは生きた人間社会の怖さ、だったのが、ここで完全にホラーにシフト。でも違和感はないんだよね。どっちにしても怖いなあ。

  • 土佐を舞台にした7作品の短編集。明治から戦後まで、時代に生きた庶民の物語とも言えるだろうが、面白くない。坂東さんの明治庶民小説は他にもあり、維新や自由民権運動が中央以外ではどうだったかを考えさせた。翻弄されているようで、土地にしっかりと根を張っている強さは、権力争いで右往左往している中央役人より人間らしい。
    ただ、この短編集は、それぞれモデルになった実話があるせいだろうか人が生きていない。語りのパターンも中途半端だし・・土佐という風土も、どこにでもある田舎になっている。
    「死国」や「狗神」などのホラー小説から、いろいろとジャンルを試して、今は純文学に傾向変えしたいのかなぁ、文章は上手くても退屈。

  • 江戸の終わりから昭和にかけて、各時代をとりあげた短編集。

  • 坂東眞砂子の本だが、あたかも岩井志麻子のようなストーリー。エロ、グロ取り混ぜた設定。ただ、もうひとつパンチがない。

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著者プロフィール

高知県生まれ。奈良女子大学卒業後、イタリアで建築と美術を学ぶ。ライター、童話作家を経て、1996年『桜雨』で島清恋愛文学賞、同年『山妣』で直木賞、2002年『曼荼羅道』で柴田連三郎賞を受賞。著書に『死国』『狗神』『蟲』『桃色浄土』『傀儡』『ブギウギ』など多数。

「2013年 『ブギウギ 敗戦後』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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